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たとえば、このようなQ&A があります!



: 全178件
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特許出願手続(出願時)について
Q.特許庁の手数料が減額または免除される場合はあるのでしょうか。
A.

様々な法律で、助成制度が規定されており、一定の要件を満たせば、特許庁の手数料が減額または免除されます。また、手数料の納付が猶予される場合もあります。ただし、対象は、特許および実用新案であり、意匠および商標に関しては、対象外です。特許は、国際特許出願に係るものが対象となる場合があります。
減額または免除の対象となる者は、個人、通常の法人に加え、国立大学法人、大学共同機関法人、認定TLO、承認TLO、研究開発型中小企業等です。

減額または免除の対象となる手数料は、以下の通りです。
1.特許
審査請求料、および特許料(最大で第10年分まで適用される場合があります。)
2.国際特許出願
調査手数料、予備審査手数料
3.実用新案
実用新案技術評価請求料、登録料(出願時に納付すべき第1~第3年分)

詳細は、下記特許庁のサイトをご参照下さい。
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm
なお、上記は、特許庁手数料等の特別措置ですが、地方公共団体や民間団体が助成制度を設けている場合があります(下記サイトをご参照下さい。)。
http://www.jpaa.or.jp/?p=2363
日本弁理士会も、特許出願手数料等を援助する制度を設けています(下記サイトをご参照下さい。)。
http://www.jpaa.or.jp/?p=794

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Q.日々製品を改良するべく研究開発を行っていると、内容が近い発明が増えていきます。具体的には、当社は廃液処理剤を製造販売しているメーカで、新しい処理剤を開発し特許出願しましたが、その後の試験で処理できる廃液の範囲を広げる有効な添加剤がみつかりました。しかし試験はこれで終わるものではありません。これらについて効率的に権利取得する方法はないものでしょうか。(国内優先権主張出願について)
A.

開発過程で次々に新知見が見出され、複数の多様な関連発明が生まれることはよくあることです。開発が終了するまで待っていて、他社に先に出願されると、自社の出願は権利化されません。そこで、さしあたり基本発明を先に出願しておいて、その後の改良発明を取り込んだより包括的、網羅的な出願へと発展させて権利化することを目的とする制度として、国内優先権制度があります。
この制度を利用しますと、先にした特許出願(複数出願でもよく、実用新案登録出願でも可)の内容に加えて、新たに開発された発明を1つの出願ですることができます。
ただし、その適用範囲は無制限ということではなく、以下のような、内容的、時間的、手続的に一定の制限があり、これを守ることが必要です。

(1)国内優先権を主張する出願をするときの留意点
a. 内容的には、先に出願した発明と一定の関連を有する発明について出願したときに、後述の効果が得られます(下記(2)の項参照)。例えば、先に出願した廃液処理剤の処理能力を高める添加剤を加えた処理剤の発明、その処理剤の製法の発明等を含めることができます。
特に、先の出願をした後に行った試験の結果、先の出願内容を含めた、より上位概念に相当する発明を出願内容に含めることができるという利点があります。例えば、先の出願ではCa塩を有効成分とした発明である場合に、試験の結果、Ca塩に代えて、あるいはCa塩に加えて、Mg塩やSr塩も有効成分になり得ることが判明しますと、これらをアルカリ土類金属塩として請求の範囲に記載した出願をすることにより、一層広い範囲を権利化できる可能性が生じます。アルカリ土類金属塩は、Ca塩、Mg塩、およびSr塩の上位概念です。
なお、先の出願が既に取下げ、あるいは放棄されていたり、実用新案権の設定登録がなされていたりする場合等、先の出願が一定の例外に該当する場合は、この制度を利用することができません(特許法41条1項)。
b. 時間的には、先の出願の出願日から1年以内に出願する必要があります。先の出願が複数ある場合は、最先の出願の出願日から1年以内に出願することが必要です。
因みに、国内優先権を主張する出願をしますと、先の出願はその出願した日から1年4ヵ月経過後に取り下げられたものとみなされます。重複する内容の出願が併存するのを避けるためです。
c. 手続的には、国内優先権を主張した出願をするには、その旨、及び先の出願の表示をした書面(願書に必要事項を記載することにより提出を省略できます。特許法施行規則27条の4)を特許庁長官に提出する必要があります。
d. その他、出願人は先の出願と同じであることが要件となりますので、先の出願が他社と共願の場合には、他社も出願人にする必要があります。

(2)国内優先権を主張した出願の取り扱い
国内優先権を主張した出願は、以下のように取り扱われます。
a. 国内優先権を主張した後の出願内容の内、先の出願に記載されている内容については、先の出願の日に出願をしたものとして扱われ、先の出願が複数ある場合については、夫々の出願日に出願したものとして扱われます。後の出願のときに追加した内容については、後の出願の出願日に出願したものとして扱われます。したがって、新規性、進歩性、先願性といった特許要件については、夫々の内容に対応して夫々の出願日が判断日となります(特許法41条2項)。
b. 国内優先権を主張した出願は、(国内優先権を主張した後の出願の出願日ではなく)先の出願をした日から1年6ヵ月経過後に出願公開されます。
ただし、審査請求期間や特許存続期間の起算日は、国内優先権を主張した出願の出願日となります。

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Q.ある発明をしましたが、その内容を他人に秘密にしつつ特許権も取得したいと考えています。このようなことが可能でしょうか。
A.

特許権の内容は特許公報に掲載されますので、秘密にしたまま特許権を取得することはできません。
また、出願日から1年6月が経過した時点で、特許庁に係属している出願の内容が記載された公開公報が発行されます。従って、特許権が付与された場合のみならず、審査の結果、特許が認められなかったとしても、発明の内容は他人に知られてしまう点に気をつける必要があります。秘密を保持するには特許出願をせずにノウハウにするという方法がありますが、この場合、同じ発明について他人の特許が成立してしまうというリスクがある点に留意する必要があります。

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Q.ある発明をしました。発明の内容は、写真、図面を見れば誰でも理解ができます。このような場合でも、写真、図面のみで特許出願はできないのでしょうか。
A.

写真、図面のみでは特許出願できません。口頭による説明や、発明品自体や見本の提出により特許出願とすることも認められていません。
特許出願は、文章で書かれた書類を主体とする所定の書面を提出することにより行わなければなりません。写真(デジタル画像又は書面に印刷されたものに限る)や図面は提出できますが、その場合でも、所定の書面の提出を省略することはできません。

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Q.最近、他社と共同で新製品を開発しました。この新製品に関係する発明について特許出願したいのですが、どんな点に注意したらよいでしょうか。
A.

まず、他社と共同で新製品を開発したということですが、その新製品の開発について他社がどの程度関与したか吟味する必要があります。
他社が、新製品の開発に対してアイデアを提供したり、また実験等を行なってその新製品を完成させたような場合には、その他社は、新製品の開発に寄与しているので、他社と共同で発明したことになります。この場合、その他社も特許を受ける権利を有しますので、その他社が有する特許を受ける権利が移転(譲渡等)されない限り、その他社と共同(連名で)で出願をする必要があります。
一方、他社が、単なる受託として新製品の性能試験程度しか行なわず、新製品の開発に対して実質的にアイデアを提供しなかった場合には、共同で新製品を開発したことには当たらないので、単独で出願することが可能と考えます。
出願するに際しては、出願が完了するまで、その新製品について展示会を開いたり、カタログ等を領布しないように、他社と申し合わせをする必要があります。特許出願前に、展示会での展示やカタログの発行等によって、出願しようとする発明の内容が知られてしまったときには、その発明は公知のものとなってしまい、特別な手続をした場合を除いて、特許を受けることができなくなってしまいます(「特別な手続」に関しましては、「新製品を販売しましたが、売れ行きが好調なので、この製品について何か権利を取りたいと思います。可能でしょうか。」のQ&Aをご参照下さい)。
なお、他社と共同出願した場合には、得られる特許権は共有のものとなり、各共有者は、他の共有者の同意を得ないでその特許発明の実施をすることができることになります。したがって、例えば他社が、貴社に比べて企業規模が大きく宣伝販売力等が大きい場合には、他社に新製品に関する市場を独占されてしまう可能性があります。その対策として、その他社と、販売方法等について契約を結んでおくことがよいと思われます。
また、共同で出願する際、各出願人の持分を定めることができます。持分は、願書に記載することができます。原則として、持分により、費用負担の割合や、得られる特許権に基づく収益の配分割合等が決まります。持分を定めた場合でも、契約で別段の定めをしていない限り、自社の実施が制約されることはありません。

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Q.複数の発明をしたのですが、1つの出願で権利化できるのでしょうか。
A.

2つ以上の発明は、1つの出願の特許請求の範囲に、無制限に記載できるわけではなく、「同一の又は対応する特別な技術的特徴」を有する関係にある場合に限り、それらを1つの出願の特許請求の範囲に記載することができます。「特別な技術的特徴」とは、発明の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴、つまり、先行技術に対して優れている技術的特徴を意味します。
たとえば、請求項1に、「光源からの照明光を一部遮光する照明方法」の発明を記載し、請求項2に、「光源と光源からの照明光を一部遮光する遮光部を備えた照明装置」の発明を記載したとします。この場合、「照明光を一部遮光する」点が先行技術に対する貢献をもたらす特別な技術的特徴であれば、請求項1及び2の発明は、いずれもこの技術的特徴を有しているので、同一の特別な技術的特徴を有する、といえます。したがって、これらの発明は、1つの出願の特許請求の範囲に記載することができます。無論、権利化できるか否かは、新規性、進歩性等の他の要件を満たすか否かにもよります。

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Q.「国際特許分類」とはなんでしょうか。 国際特許分類は、特許公報に記載されているらしいですが、どういう役に立ちますか。
A.

特許や実用新案においては、新規性、進歩性あるいは先願主義といった観点から先行技術の調査が極めて重要です。しかし、日本ひいては世界の各国で日々出願される特許等は膨大な数に達しこの発明等の公開公報や特許公報類も膨大な数となり、なんらかの分類指標がないと公報類を利用した技術調査を行うことは困難です。
そこで、特許調査の便宜を図るため、当初は各国が独自に設定した技術内容による特許分類を利用していましたが、これでは各国間の公報の利用が不便でした。
かかる分類指標を国際的に統一すべく設けられたのが、国際特許分類(IPC;International Patent Classification)です。国際特許分類は、ストラスブール協定(1975年10月7日発効)に基づき設けられた国際的な特許分類で、1968年に第1版が発行されて以来、5年毎に改訂され、現在は第8版が使用されています。
分類記号はセクション、クラス、サブクラス、メイングループ、サブグループの順に細分化されていくように構成されています。
最も大きい分類であるセクションは、以下の8つに分かれています。
A:生活必需品  B:処理操作、運輸  C:化学、冶金  D:繊維、紙
E:固定構造物  F:機械工学、照明、加熱、武器、爆破  G:物理学  H:電気
国際特許分類は、特許公報のフロントページで、””Int. Cl.””という項目に記載されています。農作業具を例にしますと、例えば以下のような国際特許分類が特許公報に掲載されています。
A01B 1/00
ここでセクションAは、上述したように「生活必需品」の分類、クラスを加えたA01は「農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業」に関するものであることを表し、さらにサブクラスを加えたA01Bは「農業または林業における土作業:農業機械または器具の部品,細部または附属具一般」を表し、グループ1/00は「手作業具」となっています。このように、大きな分類から細かい分類へと階層的になっています。分類の詳細は、下記特許庁のサイトで、調べることができます。
https://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/kokusai_t/ipc8wk.htm
このように、技術の進展に伴い定期的に改訂され各技術分野で細分化された国際特許分類を、例えば日本の特許庁が提供している特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)のような検索システムで検索のキーワードとして用いれば、必要な技術分野における技術調査が効率的に実施できます。
なお、日本においては、この国際特許分類とともにFIやFタームといった日本独自の特許分類も併用し、調査の精度をより一層高くできるようになされています。

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特許出願手続(出願後)について
Q.審査請求に必要な費用を教えてください。
A.

一般的な国内特許出願であれば、118,000円+(請求項の数×4,000円)です。ただし、中小企業や個人は減免制度を利用できる場合があります。さらに、PCT出願から日本に移行した特許出願である国際出願の場合は、料金が異なります。詳しくは無料相談を活用するなどして最寄りの弁理士にお問合せください。
なお、手続を弁理士等の代理人に依頼する場合は、代理人手数料が必要となります。代理人手数料は代理人(特許事務所)によって異なりますので、ご依頼先の代理人にご相談ください。

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Q.特許出願後に審査請求をしたところ、拒絶理由通知を受けました。どのように対処したらよいのでしょうか。
A.

拒絶理由通知を受けた場合は、拒絶理由通知書に記載された指定期間内に意見書を提出することができます。拒絶理由通知における審査官の指摘が妥当でないと判断した場合は、意見書で拒絶理由が妥当でないことを主張します。その際、参考資料、証拠を添付することができます。一方、審査官の指摘が妥当であると判断した場合(つまり、意見書だけでは拒絶理由が解消しないと判断した場合)は、手続補正書により特許請求の範囲等を補正した上で、特許されるべき理由を意見書にて主張できます。意見書(及び補正書)は指定された期間内に提出する必要があります。この指定期間は申請により2ヶ月(在外者は最大3ヶ月)延長できます。
審査官は提出された意見書・手続補正書についてさらに吟味し、意見書の主張に説得力がなく、補正によっても拒絶理由が依然として解消されていないと判断した場合は、出願を拒絶する旨の査定である拒絶査定を発行します。意見書・手続補正書により拒絶理由が解消されたが、未だ通知していない新たな拒絶理由が発見された場合は、新たに拒絶理由通知が発行され、再び、意見書・補正書を提出する機会が与えられます。審査官が、拒絶理由がないと判断した場合は特許査定が発行されます。
特許法には、拒絶理由として、明確性要件違反、サポート要件違反、新規性要件違反、進歩性要件違反等のさまざまな拒絶理由が規定されています。通知された拒絶理由の解消のためには、当該拒絶理由に応じた適切な対応が必要になります。
例えば、出願時公知の文献に記載された発明に基づいて容易に発明できる発明なので特許できない、という進歩性要件(特許法29条2項)違反の拒絶理由が通知された場合は、審査官の認定・判断が正しいか否かを精査し、補正の要否を検討し、必要に応じて補正書を提出しつつ進歩性違反の拒絶理由が解消した旨を意見書で主張する必要があります。また、請求項に記載された発明が不明確であるから特許できない、という明確性要件(特許法36条6項2号)違反の拒絶理由が通知された場合は、審査官の指摘に応じた適切な補正を補正の制限の範囲内で行うなどして拒絶理由の解消を目指します。
このように、拒絶理由に応じて適切に対応しなければ、せっかく出願した発明が特許されず、出願費用や審査請求費用が無駄に終わってしまうこともあり得ます。価値ある発明を適切に権利化するためにも、知的財産に関する専門家である弁理士にご相談することをお勧めします。

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Q.拒絶理由通知を受けたとき、審査官と直接会って話をすることは可能ですか。
A.

審査官に対して電話・ファクシミリ・上申書のいずれかにより要請することで、面接が可能です。面接にはインターネットを利用したテレビ会議システムを用いたテレビ面接も含まれます。テレビ面接を申し込む場合は、電子メールのアドレスを連絡する必要があります。
面接の要請は、「代理人等」(代理人がいる場合は原則代理人、代理人がいない場合は出願人本人や責任ある応対をなし得る知財部員等)から行うよう特許庁のガイドラインで規定されています。
代理人等からの面接の要請があった場合、審査官は、原則、一回は面接を受諾します。ただし、面接の要請に対し、審査官が審査室の長(審査長・技術担当室長)と協議した結果、面接の趣旨を逸脱するおそれがあるなど面接を受諾することが適当でないと判断した場合には受諾しないことがあります。
どのような場合に面接をすべきかについては、無料相談を活用するなどして最寄りの弁理士にご相談ください。

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Q.拒絶査定を受けましたが、どのような対策がありますか。
A.

審査官は、拒絶理由通知に応答して出願人が提出した意見書、補正書を参酌しても拒絶理由が解消されていないと判断したときは、その拒絶理由通知が「最初」のものか「最後」のものかにかかわらず、拒絶査定をします。
しかし、出願人は拒絶査定に不服があれば拒絶査定の謄本の送達があった日から3ヶ月以内に査定不服の審判を請求することができます。拒絶査定不服審判では、3人の審判官の合議体により拒絶査定の妥当性も含めて出願について審理され、拒絶査定を維持する拒絶審決か、拒絶査定を取り消して特許査定をする特許審決の何れかの処分が下されます。拒絶査定とは別の拒絶理由が発見されたときは、改めて最初の拒絶理由通知が発行され、意見書・補正書の提出の機会が与えられます。
拒絶査定不服審判を請求する際、審判請求と同時に明細書特許請求の範囲又は図面の補正ができます。ただし、特許請求の範囲について補正する場合は、最初の拒絶理由通知に応答する場合よりも厳しい制限が課されます。審判請求時に明細書特許請求の範囲又は図面の補正を伴った場合は、補正後の出願について、まず、審査官による審査が行われます。拒絶査定の理由が解消していると審査官が判断した場合は特許査定が発行され、依然として拒絶理由が存在すると審査官が判断した場合は、引き続き審判合議体により審理が行われます。
なお、最後の拒絶理由通知(最初の拒絶理由通知に対する応答時の補正によって通知することが必要になった拒絶理由のみを通知するもの。)に応答する補正が却下されたことに対する不服も、拒絶査定に対する不服審判において争うことになります。
また、拒絶査定が出た場合に、上記不服審判請求に加えて、又は、代えて、分割出願をして別途の権利化を図る道を残すこともできます。

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Q.審査で拒絶され、その不服審判でも拒絶審決を受けた特許出願人は、その発明について特許を断念しなければならないのでしょうか。
A.

特許庁の行った拒絶審決に不服のある特許出願人は、その審決の取消を求めて特許庁長官を被告として知的財産高等裁判所に提訴することができます。この訴訟を審決取消訴訟といい、審決謄本の送達を受けた日から原則として30日を経過するまでに提訴しなければなりません。

この訴訟では、拒絶審決に取り消すべき違法性があるかどうかが審理されます。この違法性がある取消事由には大別して、審判手続の誤りと、拒絶審決の実質的判断の誤りがあります。前者の例としては、出願人に通知されない拒絶理由によって拒絶審決がなされたり、出願人が提出した意見書や手続補正書を看過して拒絶審決がなされたりした場合があり、後者の例としては、出願に係る発明の要旨や引用例の要旨等の事実認定を誤った結果、新規性や進歩性の有無判断を誤った場合等があります。ただし、事実認定の誤りがあったとして拒絶審決に影響を及ぼさない場合は、取消事由とはなりません。

拒絶審決に取消事由があると、判決によってその審決は取り消され、この取消判決が確定すると、その確定判決の拘束力の下で特許庁の不服審判は審理がさらに続行され、再度審決がなされます。この再度の審決によって特許が認められる可能性は大きいと考えられますが、新たな拒絶理由が発見されたりして、やはり拒絶審決を受ける場合もあり得ます。

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Q.出願の分割について教えて下さい。
A.

(1)出願の分割について
出願の分割とは、二以上の発明を含む特許出願の一部を新たな出願とすることを言います。分割された新たな出願は、所定の要件を満たすことで、原出願(分割の元になる出願)の出願時に出願したものとみなされます。

(2)出願の分割の必要性について
「物」と「その製造方法」等、発明の単一性を満たす一定の関係にある複数の発明は一出願することができます(特許法第37条)。しかし、一旦出願した後になって、やはり別出願にした方が良いと考える場合や、単一性を有さない複数の発明を誤って一出願の特許請求の範囲に記載した場合等、特許出願の一部を分割して新たな出願とすることで不都合を解消できます。拒絶理由の応答として、拒絶理由が解消できる補正(例えば、拒絶理由が指摘されていない従属請求項に請求項1を限定する等)により元出願により確実に権利化を図っておきつつ、権利範囲の広い出願当初の請求項1を分割出願で別途争うということもできます。また、特許請求の範囲を拡大できないような補正の制限がある場合等には、分割出願を行うことでより広い範囲の権利を取得する可能性を残すことができます。

(3)出願の分割の時期的条件
[1]明細書特許請求の範囲又は図面について補正ができる時又は期間、[2]特許査定謄本送達後30日以内(一部例外有り)、[3]最初の拒絶査定謄本送達後3ヶ月以内に限られます。なお、補正ができる時又は期間についての詳細は、「手続の補正について」の項をご覧下さい。

(4)出願の分割のその他の条件
a. 分割出願の「特許請求の範囲」に記載された発明は、原出願における出願当初の明細書又は図面に記載されていたものでなくてはなりません。したがって、原出願の明細書又は図面に記載されていない発明を分割出願とすることはできません。
b. 原出願の「特許請求の範囲」に記載された発明と分割出願の「特許請求の範囲」に記載された発明とが重複しないようにしなければなりません。そのため、分割出願を行った場合、通常は原出願の明細書又は図面を補正します。この補正は分割出願と同時に行う必要があります。
c. 分割出願の明細書特許請求の範囲又は図面は原出願について補正できる範囲のものでな くてはなりません。したがって、分割出願の明細書特許請求の範囲又は図面が、原出願の出願当初の明細書、特許出願の範囲又は図面に記載した事項の範囲内でないものを含んでないことが必要となります。

(5)分割出願の条件に違反した場合の取扱い
分割出願の条件に違反した場合、その分割出願は原出願時に出願したものとはみなされず、現実に分割出願を行った時に出願されたものとして新規性や進歩性の判断が行われます。その場合、分割出願が原出願の公開より後にされた出願であると、原出願により分割出願が拒絶されることになるので権利化できません。

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Q.特許出願、実用新案登録出願、および意匠登録出願を相互に変更できると聞きました。これについて説明して下さい。
A.

(1)出願の変更について
出願日を維持しつつ出願の形式を変更することを言います。具体的には、次の出願相互における形式の変更が可能です。
特許出願⇔実用新案登録出願
特許出願⇔意匠登録出願
実用新案登録出願⇔意匠登録出願
なお、出願の変更ではありませんが、登録済みの実用新案から特許出願することが可能です。

(2)出願の変更の必要性について
特許出願をしてみたものの、その発明が機能的に新規なものでないとわかったが、外観形態としては新規なため、意匠登録出願に変更する場合や、実用新案法では保護対象となっていない「方法」について実用新案登録出願してしまったため、特許出願に変更する場合等が挙げられます。

(3)出願の変更の時期的条件
次のように、変更の種類によって異なります。
a.実用新案登録出願→特許出願
実用新案登録出願の日から3年を経過するまで可能です。
b.意匠登録出願→特許出願
その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3ヶ月を経過するまで又はその意匠登録出願の日から3年を経過するまで可能です。
c.特許出願→意匠登録出願
その特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3ヶ月を経過するまで可能です。
d.実用新案登録出願→意匠登録出願
実用新案が設定登録されるまで可能です。
e.特許出願→実用新案登録出願
その特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3ヶ月を経過するまで又はその特許出願の日から9年6ヶ月を経過するまで可能です。
f.意匠登録出願→実用新案登録出願
その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3ヶ月を経過するまで又はその意匠登録出願の日から9年6ヶ月を経過するまで可能です。

(4)出願の変更のその他の条件
変更出願の内容とできるのは、原出願(変更前の出願)の出願当初に記載されていたものに限られます。出願変更は出願形式の変更であり、出願日の遡及と言う効果を伴うためです。

(5)条件を満たさない出願の変更をした場合の取扱い
出願変更の条件に違反した場合、その出願は原出願時に出願したものとはみなされず、現実に出願変更を行った時に出願されたものとして登録要件が判断されます。

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Q.ある考案(発明)について、実用新案登録出願をしましたが、その後、やはり特許出願にしておけばよかったと思うようになりました。何かよい方法はあるでしょうか。
A.

実用新案登録出願をすると、約5ヶ月で、実用新案登録され、実用新案権が発生します。実用新案登録がされるまでであれば、出願の変更により、実用新案登録出願を特許出願に変更することができます(出願の変更につきましては、別途、Q&Aを設けておりますので、ご参照下さい。)。
一方、実用新案登録がされた後は、以下のいずれの場合にも該当しないとき、その実用新案登録に基づいて、特許出願をすることができます。ただし、このような特許出願をするには、その実用新案権を放棄しなければなりません。
(1)その実用新案登録出願の日から三年を経過したとき。
(2)その実用新案登録出願又はその実用新案登録について、その出願人又は権利者による実用新案技術評価の請求があつたとき(実用新案技術評価については、「実用新案技術評価書とはどのようなものですか」のQ&Aをご参照下さい。)。
(3)その実用新案登録出願又はその実用新案登録について、他人による実用新案技術評価の請求があった旨の最初の通知を受けた日から三十日を経過したとき。
(4)その実用新案登録について無効審判が請求された場合であって、所定の期間を経過したとき。

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Q.手続補正について教えてください。
A.

(1)手続の補正
手続の補正とは、特許庁に手続をした者が、先に行った手続について不備な点を補充、訂正、削除することを言います。この補正は、大きく分けると、願書・請求書等について、様式不備や書誌的事項の補正を行う場合と、願書に添付した明細書特許請求の範囲又は図面について発明内容の補正を行う場合とがあります。前者の補正は、出願、審判、事件が特許庁に係属している限り行うことができます。しかし、後者の補正には、時期的、内容的にいくつかの制約があります。

(2)明細書特許請求の範囲又は図面の補正を行う場合の条件
(2-1)時期的制限
明細書特許請求の範囲又は図面の補正は、次の時又は期間内に行うことができます。
(i) 出願日から第一回目の拒絶理由通知(最初の拒絶理由通知)に対する応答期間内まで。拒絶理由通知が出ることなく特許査定が出る場合は、出願日から特許査定が出る(送達される)まで。
(ii) 第二回目以降の拒絶理由通知(最後の拒絶理由通知)に対する応答期間内
(iii) 拒絶査定を受けた場合、拒絶査定不服審判の請求と同時

(2-2)内容的制限
最初の拒絶理由通知に応答するまでの明細書又は図面の補正は、出願当初の開示範囲内である限り自由に行えます。出願当初に記載していなかった新規事項を追加することは認められません。新規事項を追加する補正を行った場合は拒絶理由となります。
また、最初の拒絶理由通知に応答する補正では、補正前の発明と補正後の発明とが、単一性の要件を満たしていることが必要です。この要件を満たさない補正を「シフト補正」と言い、そのような補正を行った場合も拒絶理由となります。
最後の拒絶理由通知を受けた後は、上記の要件が要求されることに加えて、審査のやり直しを防ぐため、特許請求の範囲の補正は、次のいずれかとなるように制限されています。
(a) 請求項の削除
(b) 特許請求の範囲の減縮
(c) 誤記の訂正
(d) 明瞭でない記載の釈明
最後の拒絶理由通知を受けた後に行う補正に要求される要件を満たさなかった場合は、補正却下されます。すなわち、この場合は、補正がなかったものとされ、補正により拒絶理由を解消しようとする場合は、拒絶理由を解消できないことになります。
なお、最初の拒絶理由通知を受けた後であっても、その出願が分割出願である場合には、一部、最後の拒絶理由通知を受けたときと同様の補正制限が課される場合があります。

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Q.明細書を補正したいのですが、補正が許される場合と、許されない場合を教えて下さい。
A.

(1)発明が解決しようとする課題または発明の効果の補正
・課題についての記載から効果、効果についての記載から課題が、自明に導き出せる場合には、その課題または効果の記載の追加は、新規事項の追加ではなく、認められます。ここで、「自明」とは、当初明細書等の記載に接した当業者であれば、出願時の技術常識に照らして、補正された事項が当初明細書等に記載されているのと同然であると理解できることをいいます。また、「新規事項」とは、出願時の明細書等に記載されていない新たな技術的事項のことをいいます。
・実施例の作用についての記載から課題や効果が自明に導き出せる場合には、その課題または効果の記載の追加は、新規事項の追加ではなく、認められます。

(2)課題を解決するための手段または発明を実施するための形態についての補正
1)実施例の追加
実施例の追加は、一般に新規事項の追加となり、認められません。
2)作用についての補正
実施例についての効果,機能等についての記載から発明の作用を当業者が自明に導き出せる場合を除き、その補正は許されません。
3)物性の追加
化学物質の融点等の物性は、その物質の固有の性質であるが、その物性を追加する補正は認められません。
4)図面に基づく発明を実施するための形態の補正
図面に「バネ」としか認められないものが記載されている場合に、明細書中の「弾性体」を「バネ」とする補正は許されます。
図面に溝が記載されているが、明細書には具体的な記載が無い場合に、その溝がドライバー挿入用の溝であるとする補正は、新規事項の追加となり、認められません。
5)先行技術文献の追加
単に先行技術の文献名を挿入する補正は、新規事項の追加ではなく、認められます。

(3)その他
1)不整合記載の解消
明細書および図面に矛盾がある場合、それが当業者にとって明らかである場合に、正しい記載に整合させる補正は、許されます。
2)明細書における文献の引用に基づく補正
出願当初の明細書に文献が引用されていた場合に、その文献に記載された事項を追加する補正は、新規事項の追加となり、許されません。

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Q.特許請求の範囲を補正したいのですが、補正が許される場合と、許されない場合を教えて下さい。
A.

(1)上位概念化および下位概念化
・ある概念Aに、別のある概念Bが包含される場合、概念Aは概念Bの上位概念であり、概念Bは概念Aの下位概念です。出願当初の明細書に記載された上位概念の下位概念であるからといって、その補正が認められるわけではありません。
例:「導電板」としか記載されていない場合に、上位概念としての「導電板」を下位概念としての「銅板」とする補正は新規事項の追加となり、認められません。
・補正後の発明が出願当初のものより上位概念であるからといって、その補正が認められないわけではありません。出願当初の下位概念以外の事項をも総合して検討した結果、上位概念が自明に導き出せる場合には、その上位概念を記載する補正は、認められます。
(2)マーカッシュクレーム形式の請求項
化学物質が多数の選択肢群の組み合わせの形で記載されている場合に、その選択肢の範囲内で特定の選択肢の組み合わせを請求項に追加する補正や、ある選択肢を削除した結果特定の選択肢の組み合わせが残る場合、その補正は認められない場合があります。
例:置換基Xの選択肢としてアルキル、アルケニル、アミノ、アラルキル、ハロゲン、シクロアルキルが記載され、置換基Yの選択肢としてアルキル、フェニル、アルコキシが記載され、X=アルキル、Y=フェニルの組み合わせに相当する化合物に関する記載がない場合に、X=アルキル、Y=フェニルと限定する補正は、新規事項の追加となる。
(3)数値限定
明細書中に、「望ましくは24~25℃」と明示的に数値で記載されている場合に、その数値による限定(数値限定)を請求項に記載する補正は、認められます。
・24℃と25℃の実施例が記載されている場合に、「24~25℃」とする補正は、認められません。ただし、課題・効果等の記載からみて、24℃、25℃が上限、下限の境界値であることが認められるときは、その補正は認められます。
(4)除くクレーム
 「除くクレーム」とは、「請求項に記載した事項の記載表現を残したままで、請求項に係る発明に包含される一部の事項のみをその請求項に記載した事項から除外することを明示した請求項」と定義されています。「除くクレーム」とする補正は、除外した後の「除くクレーム」が新たな技術的事項を導入するものではない場合には、新規事項の追加には該当せず、認められます。
例:「…アルキル基…」との記載を、エチル基に係る先行技術を除くことを目的として、「…アルキル基(エチル基は除く)…」とする補正は認められます。

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Q.図面を補正したいのですが、補正が許される場合と、許されない場合を教えて下さい。
A.

(1)図面の追加
図面の補正は、出願当初の明細書または図面に記載した事項以外の事項をも意味することになりうるので、注意しなければなりません。
例:図面にカム溝の存在は開示されているが、その形状までは記載されていない場合に、そのカム溝の形状を明らかにする図面を追加する補正は、新規事項の追加となります。
(2)不整合記載の解消
図面に矛盾がある場合、それが当業者にとって明らかである場合に、正しい記載に整合させる補正は、許されます。

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Q.補正が新規事項の追加とならない例を教えて下さい。
A.

(1)基本原則
次の場合、補正は新規事項の追加とはならず、認められます。下記1)の場合のみならず、下記2)の場合も認められるのは、2)の場合も、新たな技術的事項を追加することにはならないからです。
1)補正した事項が、出願当初の明細書特許請求の範囲または図面に記載した事項である場合
2)補正した事項が、出願当初の明細書特許請求の範囲または図面に記載した事項から当業者にとって自明な事項である場合
(2)具体例
1)明細書中に、「弾性体」の例として「バネ」が記載されている場合に、特許請求の範囲の「弾性体」を「バネ」とする補正は、新規事項の追加とはなりません。「バネ」は当初明細書に記載した事項の一つであるからです。
2)請求項に「記録又は再生装置」という記載があり、明細書に、その具体例として、CD-ROMを対象とする再生装置のみが記載されていたとします。この場合、明細書全体の記載から、CD-ROMを対象とする再生装置だけでなく、どのようなディスク記録及び/又は再生装置であっても、適用が可能であることが極めて明らかであれば、請求項の「記録又は再生装置」という記載を「ディスク記録又は再生装置」とする補正は、新規事項の追加とはなりません。
3)当業者に誤記の存在が分かるだけでなく、その誤記が何を表現しようとしたものであるかが当初明細書特許請求の範囲または図面の記載から明らかである場合に、その誤記を訂正する補正は、新規事項の追加とはなりません。

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