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知財授業報告書「姫路市立増位小学校」

関西会知財授業担当 水田 愼一


日  時 令和2年12月10日(木) 10:45-12:05
場  所 姫路市立増位小学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 発明工作授業(片手でもてるかな)
対  象 6年生クラス42名
講  師 水田 慎一
コメント 今回、私が訪問した姫路市立増位小学校は、霊峰広峰山と増位山を背にした山紫水明の地にあります。増位山と言えば、我々姫路出身の人間にとっては、親子2代続いた大関増位山の四股名に用いられた山として有名です。
 今回の知財授業は、小学校6年生対象の「キャリア教育」の第3弾として行われました。この授業の様子は、授業当日中に、第1弾、第2弾の「キャリア教育」と一緒に、増位小学校のホームページ(https://www.city.himeji.lg.jp/school/0000008464.html)で紹介されました。
 今回の授業は、私にとって、初めての授業内容(発明工作授業(片手でもてるかな))のため、補助講師を担当する予定でしたが、講師の1名が急遽来られなくなり、1人で担当することとなりました。そのため、学校までのバスでの移動時間と、学校到着後の時間を利用し、学校の職員の方が出そうとしてくれたお茶も断って、必死に、見たこともしたこともない授業のレジュメを読んで、イメージを膨らませました。
 上記のような状況でしたが、工作授業が始まると、この学校の児童たちは、同郷の(姫路市出身の)私が、窮地を脱するように助けてくれました。
 この工作は、児童たちに、身近にある紙皿と紙コップとストローを使って、片手で持てる食器(ジュースとポップコーンを入れられる食器)を作って貰うというものですが、児童たちは、既に、工作を始める前に、私の質問に答えて、典型的な正解例を言い当ててくれました。そして、その上で、各児童が、典型的な正解例ではない、個性豊かなバリエーションの作品(発明)を、作っていきました。
 一番面白かったのが、夫婦仲の冷め切った夫婦が使う食器で、2つのコップとお皿を合体させて作っているにも拘わらず、2人が使うコップとお皿が別々で、しかも、ジュースを飲むためのストローの向きが全く異なる方向(しかも、コップの側面に対して垂直な方向)なので、ジュースを飲む2人の仲が悪くても大丈夫という食器でした。
 また、これに対抗して、上記の食器を作った児童と同じグループに、仲の良いカップルが飲み食いするための食器を作った児童がいました。この食器は、カップルが、同じコップのジュースと、同じお皿のポップコーンを食べることができる食器で、しかも、2本のストローの折り曲げ部分までをセロテープでくっつけて一体化しているため、ジュースを飲むカップルが、ストローの折り曲げ部分の長さの距離以下しか離れないで済むというものです。因みに、児童たちには、自分が作った食器の名前も考えて貰ったのですが、この食器には、「・・・ラブクジラ」という名前が付けられていました。2本のストローの折り曲げ部分までをセロテープでくっつけた上で、2本のストローの先端部分を曲げて開いた形が、クジラの潮吹きにそっくりだからです。
 上記のような楽しい工作授業を行った後、休憩時間を挟んで、「弁理士の職業紹介」の話をしました。
 そして、これらの授業の終了後の質疑応答では、「発明品の一部が、前に出願した発明と同じ場合は、特許になるのか」という、鋭い質問が出ました。また、学校の先生からは、もっと具体的に、例えば、食器の他の部分が従来品と殆ど同じで、持ちやすいような窪みを付けた(追加した)場合には、特許になるのかという質問が出ました。
 上記のように、児童の皆さんの創造力と、担当の先生のフォローに助けられて、波乱万丈の知財授業を、無事乗り切ることができました。
 授業終了後に、2人の児童に、校長室まで案内して貰いましたが、その道すがら、児童の一人が、「僕も、弁理士になろうかな」と言ってくれました。
 最後に、私と同い年の校長先生へ挨拶をして、増位小学校を後にしました。



発想力豊かな児童達と工作を行う講師


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