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「知財授業報告書」 大阪府三島高等学校

日  時 平成21年2月16日(月) 午後2時10分~3時
         18日(水) 午後1時10分~2時
場  所 大阪府三島高等学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 「特許紛争事件の攻防」
対  象 第1学年 2クラス約80名
担当部署 日本弁理士会近畿支部 知財制度普及委員会
コメント 近畿支部では、小学校や中学校への出前授業に加えて、高等学校への出前授業も本格的にスタートさせるべく、知財制度普及委員会において、コンテンツ(寸劇等)の整備を行うとともに、そのコンテンツの良し悪しを推し量るべく知財授業を実施させていただける学校との調整を図ってまいりました。幸いにも、府内で知的財産の研究をなさっている教育関係者のご紹介により、今年の1月から高等学校での知財授業を実現することができ、この三島高等学校で早や4校目となりました。
コンテンツや授業の進め方は毎回改良しながら行っており、今回の授業は、司会役の千原委員が最初に20分程度、知的財産制度に関する基本的な説明をした上で、その後、千原委員も含めて4名の弁理士により、寸劇「特許紛争事件の攻防」を演じました。
寸劇は、ある発明をした発明者が弁理士と相談しながら特許出願をして特許権を取得するという話から始まります。そして、発明品の製造販売を始めた後、類似製品が販売されていることを発見し、相手方に乗り込みます。しかし、相手も別の特許権を先に取得している等、当事者間のやりとりでは解決できず、双方が自分の顧問弁理士に相談することになります。その後、双方の特許も有効で、なおかつ双方の製品が相手の特許権を互いに侵害している状態にあることを理解し、最終的にはクロスライセンス契約により実施許諾しあう形で話が終わります。
この寸劇の中では、発明は特許請求の範囲という形で文章にしなければならないこと、また、特許権の侵害成否は商品同士を比較するのではなく特許請求の範囲と商品とを比較する必要があること、その他、一定の条件を満たせば先使用権や無効理由の抗弁を主張できることなどを説明しますので、小学校や中学校の寸劇とは異なり、より深くかつ現実に近い内容で生徒に伝えるものとなっています。
今回の三島高校では社会科の授業の枠組みの中で実施させていただきました。“知的財産”に初めて接した生徒にとっては特許請求の範囲等少し難しい内容だったかもしれませんが、生徒の皆さんの多くは熱心に聞いていました。各人で内容の理解の差はあるにしても、社会ではこのような知的財産の問題が日常的に起きているということは皆さん実感できたのではないかと思います。
最後に、高等学校での知財授業は始めたばかりで、コンテンツを含めてまだまだ改良の余地が沢山あると感じました。今後も、我々が目的とすることと学校側が望むものとをうまくかみ合わせながら、この授業の改良を図っていきたいと考えます。



熱心に講義を進める講師陣
(左写真左から 藤本好信 赤岡和夫 山口慎太郎 千原清誠 各弁理士)
(右写真左から 道坂伸一 寺内伊久郎 村上太郎 千原清誠 各弁理士)



近畿支部知財制度普及委員 道坂 伸一
同 藤本 好信


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