− パテントセミナー2010の報告 −
特別セミナー
大阪(基礎編)
大阪(応用編)
滋賀
京都
兵庫
奈良
和歌山


■パテントセミナー2010 特別セミナー
日  時
平成22年3月13日(土) 午後1時30分〜午後5時
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
グローバル時代のビジネスチャンスと知財活動
 
第1部 中国・インド・ロシアにおける知財戦略
第2部 ダイキン工業の中国事業展開と知財対策について
    〜ブランド模倣事件への対応を含む知財管理強化取組みを中心にして〜
受講生
223名
コメント

 第1部では、黒瀬雅志先生をお迎えし、「中国・インド・ロシアにおける知財戦略」についてお話していただきました。
 講義では、まず、中国で知財の問題を考えるにあたって理解すべき基本的な知識として、国家機構や司法制度の特徴などから最近の事情に至るまで、詳しく、そしてためになるお話を聞くことができました。情報の乏しいインドやロシアの知財についても、整備が進んでいない実情を知ることができ、とても参考になりました。
 多くのデータや現地で集めてこられた写真等を示しながらご説明いただき、盛りだくさんであったにもかかわらず非常にわかり易く、勉強になりました。
 第2部では、西井光治先生をお迎えし、「ダイキン工業の中国事業展開と知財対策について」についてお話していただきました。
 講義では、同社における知財の組織体制や、同社が取り組んでこられた知財強化の具体的な内容やその結果など、普通であればなかなか聞くことのできない貴重なお話をたくさんうかがうことができました。
 製品や商標の模倣品対策など、中国における具体的な知財戦略についてもお話いただき、特に企業で知財を担当しておられる方にとっては非常にためになる内容であったように思います。
 第1部も第2部も内容の濃い講義であったことに加え、両先生とも、非常にお話がうまくて解り易かったので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。価値のある充実した3時間でした。


講師:黒瀬 雅志 氏

会場の様子

講師:西井 光治 氏

会場の様子
執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 上西 信宏

■第1回大阪パテントセミナー(基礎編)
日  時
平成22年1月13日(水) 午後6時30分〜8時30分
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
特許・実用新案 〜今日から君も特許マスター〜
講  師
弁理士 堀家 和博
受講生
127名
コメント
パテントセミナー2010は、大阪基礎編第1回の「特許・実用新案」でスタートを切りました。今回の講義では、特許制度の仕組み、および特許出願から権利化までの流れについてご講義頂きました。
今回のご講義では、特許権を有する2種類の調理玩具(株式会社バンダイ製)を例に挙げて、具体的に特許出願から権利化までの流れについてご説明いただきました。2種類の調理玩具は、のり巻きを作るためののり巻きメーカーと、生餃子や生ワンタンを作るための餃子メーカーで、これらの調理玩具を会場までご持参いただき、ウェブカメラを通じてスクリーンに映し出しながら技術上の特徴部分をご説明いただきました。また、それだけに留まらず、これらの調理玩具を使ってのり巻きと生餃子をそれぞれ調理実演までしていただきました。
なお、調理に用いたのり巻きの材料や生餃子の材料は、堀家先生が前日に自宅で用意されたのですが、生餃子の餡には大量のニンニクが入っており、講義会場の講師の周辺ではニンニク臭が(少しだけ)たち込めていました。
その後、これらの調理玩具に関する特許権の内容および権利化に至る過程に触れながら、特許の権利化までの流れについてご講義頂きました。
今回のセミナーの参加者の半数程度は、法務関係の方や開発者など、特許に日常的に関わっておられない方々でしたが、身近な調理玩具を題材に用いられたことで、わかりやすく、また、親近感を持って受講いただけたものと思います。調理実演を交えた堀家先生のご講義は、これらの方々の関心や注意を惹き付けたようで、参加者は皆、最後まで熱心に聞いておられました。
東大阪の特許事務所にご勤務され、常日頃、中小企業の権利保護に携わっておられる堀家先生は、「モノづくりに携わっておられる開発者のご苦労に報いるために特許制度がある」が持論のようで、特許制度を理解し、利用してもらいたいと、参加者に熱意を込めて話されていました。そんな堀家先生の熱意が参加者に伝わったのか、ご講義終了には、堀家先生の前に質問者が列をなしました。このような充実したセミナーになったことを嬉しく思いながら、ニンニク臭が漂う会場を後にしました。


講師: 堀家和博 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 五郎丸正巳
■第2回大阪パテントセミナー(基礎編)
日  時
平成22年1月27日(水) 午後6時30分〜8時30分
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
意匠入門 〜強い意匠権の取り方〜
講  師
弁理士 松井 宏記
受講生
103名
コメント

基礎第2回は、講師として意匠・商標の分野でご活躍の弁理士の松井宏記先生をお迎えし、意匠法についての講義が行われました。
講義では、意匠法の一般的な解説に留まらず、日常業務で培われた意匠法のエッセンスが随所に盛り込まれ、豊富な事例を参照しながら具体的な場面を想定した実務上のノウハウを多数ご披露いただきました。特に、本講義の副題にもあるように、強い意匠権の取り方という観点から、模倣対策や市場優位性の獲得などといった目標に応じて効果的に権利取得するための出願方法に重点を置いて解説いただきました。そのため、初心者のみならず、実務に携わる者にとっても意匠制度や形式的な手続きなどの単なる知識の習得に留まらない聞き応えのある内容であったと思います。
なお、松井先生に具体例満載の詳細なレジュメを用意していただいたこともあり、休憩を挟まない2時間ノンストップの連続講義と相成りましたが、途中退席された参加者はほぼ皆無であり、皆さん最後まで熱心に聴講されていました。また、講義後に回収したアンケートでも、「分かり易かった」、「参考になった」などの回答が多かったことから、参加者にとって有意義な講義内容であったことが窺えました。


講師:松井宏記 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 山口慎太郎
■第3回大阪パテントセミナー(基礎編)
日  時
平成22年2月10日(水) 午後6時30分〜8時30分
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
商標入門 〜出願から権利取得まで〜
講  師
弁理士 大野 義也
受講生
84名
コメント

パテントセミナー2010の大阪基礎編第3回は、大野義也弁理士に「商標入門 〜出願から権利取得まで〜」について解説していただきました。
セミナーは「商標入門」の題名のとおり、まず「商標って一体何?」というスライドから始まり、大野先生は「商標とは何か」や「商標の機能」を具体例を示しながら説明されました。また権利取得の必要性について、仮想事例を挙げながらわかりやすく解説されました。
次に商標出願の方法や審査の内容を、理解を深めるためのさまざまな実例を挙げながら示し、登録の結果としての商標権、及びその効力についても丁寧に説明されました。さらに、商標調査の方法や外国での権利取得、ネーミング(商標を考える)に際しての注意点などについても、豊富なご経験に基づいて解説をしていただきました。これらは入門者のみならず実務者にとっても大変有益だったと思います。
商標の具体例をふんだんに使用したスライドは大変わかりやすかったことに加えて、時折クイズ形式で参加者の方々に実際に答えていただく講義内容は、最後まで参加者の興味を引きつけていました。また、各キーワードについて含蓄ある深いお話を、よどみなくなさる様を見て、実務の最前線で仕事をなさっている方のすごみを感じました。大野先生は、講義終了後も会場使用時間ぎりぎりまで参加者の質問に丁寧に答えておられました。参加者からは「大変わかり易かった」「有意義でした」との声をいただきました。


講師:大野義也 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 立川 伸子
■第4回大阪パテントセミナー(基礎編)
日  時
平成22年2月24日(水) 午後6時30分〜8時30分
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
特許・商標の調査入門 〜特許電子図書館への開かれた扉〜
講  師
弁理士 吉岡亜紀子
受講生
107名
コメント

パテントセミナー2010の大阪基礎編第4回は、吉岡亜紀子弁理士に「特許・商標の調査入門」について講義して頂きました。
実際にパソコンを特許電子図書館に接続し画面を参照しながら講義が進められたので、これまで特許電子図書館に接することがなかった方にとって、とても分かり易かったと思います。「入門」とはいえ、詳しい内容にまで及び、古い特許公報の出し方とかFI記号やFタームを用いる検索まで解説して頂きました。
吉岡先生は、エネルギッシュに身振り手振りを交えながら、マイク無しで講義され、また、知財授業で教材にしているハムを実例として用いるなど、受講生の心に残る講義であったと思います。
配布された資料がとても充実しており、講義終了後に資料の追加を求める方が多く見受けられました。また、講義終了間際に来られ、講義には間に合わないけれども資料を希望される方もおられました。
講義終了後も吉岡先生に直接質問される方が列をなしていて、アンケート回収時に「ありがとう」と声をかけていただき、有意義なセミナーを開催することができたと嬉しく感じました。


講師:吉岡亜紀子 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 宇治美知子

■第5回大阪パテントセミナー(基礎編)
日  時
平成22年3月10日(水) 午後6時30分〜午後8時30分
場  所
御堂筋MIDビル会議室
テーマ
外国出願入門〜出願の判断時期と要素〜
講  師
弁理士 西木 信夫
受講生
99名
コメント

 基礎第5回は、講師に弁理士の西木信夫先生をお迎えして、「外国出願入門」についてご講演頂きました。
 講義では、外国出願の手続をパリルートとPCTルートの二つに分けて、それぞれの手続と内容について具体的に解説して頂きました。まず、パリルートについては、対象を米国と欧州(EPC)に絞って、両国における出願手続の内容、特許要件及び記載要件について解説して頂きました。特に、米国に関しては、宣誓書、譲渡書、IDSなど日本では要求されない手続や、継続出願(RCE、CIP)や分割出願など実務に即した重要な手続などを取り上げて、実務上のノウハウや講師のご経験を交えながら丁寧に説明して頂きました。また、特許要件については、発明の成立要件、新規性・進歩性の判断基準などを、日米欧で対比しながら詳細に解説して頂きました。一方、PCTルートについては、国際調査、国際公開、国際予備審査、国内移行手続などの手続の概要を説明して頂きました。
 外国出願をする際には、費用や特許製品の市場性などを踏まえながら適切な時期にその適否を判断しなければなりませんが、本講義は、そのような外国出願の適否を判断するために必要な予備的な知識と実務エッセンスを習得できる、非常に有益な講義であったと思います。


講師:西木信夫 氏

会場の様子
執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 山口 慎太郎

■第1回大阪パテントセミナー(応用編)
日  時
平成22年1月16日(土) 午後1時30分〜4時
場  所
日本弁理士会近畿支部
テーマ
企業における知的財産マネジメント
〜これだけは知っておきたい企業の知財管理・知財実務のハウツー〜
講  師
弁理士 道坂 伸一
受講生
141名
コメント

パテントセミナー大阪応用編の第1回を飾る今回のセミナーは、「企業における知的財産マネジメント〜これだけは知っておきたい企業の知財管理・知財実務のハウツー〜」と題して、道坂先生が昨年まで企業に勤務されていたときの経験に基づいた具体的でわかりやすい講義でした。
企業における知的財産活動の意義に始まり、発明・特許のライフサイクルの観点から権利取得・権利活用・権利維持保全のさまざまな業務について解説していただきました。さらに、他社特許対策業務や知財経営・知財戦略、知財管理、人材教育に至るまで、実に広範囲にわたって、軽快な語り口で講義してくださいました。配布された資料も充実しており、講義終了後に資料の追加を求める方が何人も見受けられました。
企業の知財担当の方にとって有意義であったのは勿論のこと、事務所勤務の方にとっても、企業の考え方を理解することにより今後の業務に役立てることができる内容だったと思います。
多くの受講生の方に参加していただき、会場は満席に近い状態でした。道坂先生は、休憩時間を5分間挟んだだけで、終了時刻ぎりぎりまで講義してくださいました。講義終了後も道坂先生に直接質問される方も多くて、とても内容の濃いセミナーを開催することができたと嬉しく感じました。


講師: 道坂伸一 氏

講義後も受講生から活発な質問があった
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 宇治美知子
■第2回大阪パテントセミナー(応用編)
日  時
平成22年1月30日(土) 午後1時30分〜4時00分
場  所
日本弁理士会近畿支部
テーマ
著作権侵害と不正競争防止法違反の分岐点 〜著作物と表示の類似判断を探る〜
講  師
弁護士・弁理士 三山 峻司
受講生
132名
コメント

パテントセミナー大阪応用編第2回では、三山峻司先生をお招きし、主に著作物の類似判断に関するご講義をしていただきました。
当日は受付開始前から多くの方が来場され、予定より早く受付を開始することになりました。早くから人が一杯になり、席が無くなるのではないかと不安になるほどの大盛況となりました。
テーマが著作物等の類比判断ということもあり、プロジェクタを駆使して判断事例を紹介する形で講義が進められました。問題となった著作物を直接目で見て対比しながら解説を聞くことができましたので、難しい内容であったにもかかわらず分かり易かったと思います。講義の内容も、著作権の基本的な説明に始まって、写真やフォント、応用美術など、著作物の種類ごとに具体的に解説頂き、盛りだくさんで内容の濃い講義でした。
講義を通じ、不競法や商標法とはまた違った、著作権法特有の類比判断の難しさを知ることができたように思います。
講義の最後まで受講者のほとんどが受講され、満足げに立ち去るのを拝見し、委員の一人としてうれしく感じました。


講師:三山 峻司  氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 上西 信宏
■第3回大阪パテントセミナー(応用編)
日  時
平成22年2月13日(土) 午後1時30分〜4時
場  所
日本弁理士会近畿支部
テーマ
再生医療と特許 〜iPS細胞とその後〜
講  師
弁理士 越智 豊
受講生
64名
コメント

パテントセミナー2010の大阪応用編第3回は、越智豊弁理士に「再生医療と特許」について解説して頂きました。
iPS細胞とは、体細胞からES細胞のような全能性を備えた細胞を作り出す技術であり、将来は細胞移植治療への応用が期待される技術です。
前半はiPS細胞技術の概論と今後の問題点についてご説明いただきました。また、後半は、日米欧の医療特許の取り扱い方の違いと、日本の医療特許の取り扱いの問題点について説明していただきました。
前半が特許と直接関連しない内容だったのにもかかわらず、講義後には何件もの質問が出ました。越智先生のご講義は、受講者にとって大変興味深かったようで、終了後も、何人もの方が、越智先生に熱心に質問をされておられました。大変好評な講義だったと思います。


講師:越智 豊 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 藤本 好信
■第4回大阪パテントセミナー(応用編)
日  時
平成22年2月27日(土) 午後1時30分〜4時
場  所
日本弁理士会近畿支部
テーマ
侵害訴訟と無効の抗弁 〜特許権等の侵害訴訟における無効主張の現状〜
講  師
弁護士・弁理士 小松陽一郎
受講生
121名
コメント

パテントセミナー2010の大阪応用編第4回は、弁護士・弁理士である小松陽一郎先生に「侵害訴訟と無効の抗弁」についてご講演頂きました。
当日は講演開始時間の1時間も前からセミナー参加者がご来場され、講演開始時間には開場の後方の予備椅子も満席となる程の盛況でした。2月という時期にもかかわらず当日は外気温が20℃近くもあり、参加者の熱気も相俟って冷房を入れたくなる程に会場内が暑かったように思います。
ご講演ではまず、基礎知識として、特許権の効力、特許権侵害の成立要件、文言解釈と均等論、並びに、技術的範囲の解釈に際し検討すべき原則例(判例)について、スライドを用いて分かり易くご講義いただきました。
次に、侵害裁判所における特許無効の判断の可否が歴史的にどのように変遷してきたかを、主要な判例や裁判例を紹介しつつご講義いただきました。
その上で、いわゆるキルビー事件判例を明文化したとされる特許法104条の3について、条文の文言、侵害訴訟における審理実務、統計上の特許権者の勝訴率、最近の知財高裁における裁判例の動向など、多岐にわたってご解説いただきました。
また、近年特許庁における無効審判の審理が迅速化している中で、侵害裁判所が無効判断を行うことの是非についての問題提起もなされました。
全般を通じて、豊富なご経験と多くの裁判例についての鋭い分析をベースに、小松先生ならではの聞き手を引き込む素晴らしいご講演で、参加者の方々からはとても有用であったとの多数のご讃辞をいただきました。


講師:小松陽一郎 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 村上太郎

滋賀パテントセミナー(午前の部・午後の部)
日  時

平成22年2月13日(土)
午前の部: 午前10時〜午後0時30分
午後の部: 午後1時30分〜午後4時

場  所
コラボ滋賀
テーマ
午前の部
  知財を活用した経営戦略 〜新たな知的創造に向けて〜
午後の部
  数値限定発明について 〜数値限定発明の進歩性、記載要件および権利解釈〜
講  師

午前の部  弁理士 河野 修
午後の部  弁理士 森岡 正往

受講生

午前の部 68名
午後の部 90名

コメント

滋賀でのパテントセミナーは今年で3年目になります。過去2年とも大盛況で、それまでの会場が手狭になりましたので、今年度の滋賀パテントセミナーは、琵琶湖湖畔の「コラボしが」に会場を移して開催されました。収容人数の多い、広い会場には、朝から大勢の出席者が押し寄せました。
午前の部は、日本弁理士会近畿支部知財制度普及委員会委員長(本報告者の五郎丸正巳)による主催者挨拶に始まり、次いで河野修会員に「知財を活用した経営戦略」というテーマでご講義頂きました。この講義では、特許出願の流れ、特許要件、意見書の提出、補正についてご解説いただきました。実務に留意した内容を、非常に分かりやすい言葉でご説明いただきました。また、ヒット商品の商品開発の手法や、その商品開発の知的財産活動の手法についてもご説明いただきました。今回の出席者には、開発部門の方や中小企業の方が多くおられましたが、とくにこれらの方に有益な講義であったと思われます。
午後の部は、滋賀地区会地区会長(岸本忠昭会員)による挨拶に始まり、次いで森岡正往会員に「数値限定発明について」というテーマでご講義頂きました。この講義では、7つの裁判例を挙げて、数値限定発明の進歩性・記載要件・権利解釈についてご説明いただきました。100枚近いスライドを用いた森岡会員のご講義の内容は、出席者にとって大変興味深かったようで、講義終盤および講義後に活発な質疑がなされていました。数値限定発明はトピックな内容であり、森岡会員のご講義は知財に携わる実務家にとって有意義な内容であったと思います。
今年度も、滋賀のパテントセミナーは盛況でした。冬の風物詩として、滋賀にパテントセミナーが定着し、滋賀での知財の活性化の一因になれば、と思っております。
当日は、セミナーの運営に、滋賀地区会の多数の会員にご協力頂きました。そのため、設営や人員誘導等も円滑に運営することができました。ご協力頂きました滋賀地区会員の方々に感謝を申し上げます。また、午前・午後を通して、滋賀地区会の沖中仁会員に、司会をご担当頂きました。丁寧かつ臨機応変な司会ぶりでした。感謝を申し上げます。


講師:河野 修  氏

会場の様子
   

講師:森岡 正往 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会委員長 五郎丸正巳

京都パテントセミナー(午前の部・午後の部)
日  時

平成22年1月23日(土)
午前の部: 午前10時〜12時30分
午後の部: 午後1時30分〜4時00分

場  所
京都商工会議所
テーマ
午前の部
  米国CAFC(連邦巡回控訴裁判所)判決と実務
  〜2009年の主要事件の解説と実務的留意点〜
午後の部
  中国の商標の最新事情
  〜中国商標法の基礎から抜け駆け登録・模倣手口の巧妙化まで〜
講  師

午前の部  弁理士 川上 桂子
午後の部  弁理士 竹原 懋

受講生

午前の部 92名
午後の部 83名

コメント

午前の部は、日本弁理士会近畿支部知財制度普及委員による主催者挨拶に始まり、続いて「米国CAFC(連邦巡回控訴裁判所)判決と実務」について川上桂子先生による講義がありました。この講義では、「2009年の主要事件の解説と実務的留意点」をテーマに、CAFCの組織や事件処理の流れ、2009年の主要事件の特徴や日本との相違点及び留意点等について、米国CAFCでの客員研究員の経験を活かした詳細な説明をしていただきました。また、川上先生のご専門はソフトウェア、情報処理、電気・電子機器制御ですが、専門外であるバイオや化学関連の発明についても説明があり、知財に携わる実務家には大変興味深い内容だったと思います。テキストの最後で紹介していただいたCAFC判決の情報ソースは、今後の実務に役立てたいと思います。
午後の部は、京都地区会地区会長(間宮武雄会員)による挨拶に始まり、その後に「中国の商標の最新事情」について竹原懋先生による講義がありました。講義では、中国の商標関連の国家組織や中国商標法の概要、中国における模倣実態・権利行使等について事例を挙げて詳しく説明していただきました。また、最近、問題となっている中国での抜け駆け登録の実態や対応策についても説明があり、抜け駆け登録の対応策を検討中の実務家や、中国への商標登録出願を検討中の実務家には大変役に立ったと思います。
今回のパテントセミナーは午前、午後ともに参加者が多く、また、講義終了後も質問者の列ができるなど、盛況のうちに無事終えることができました。午後の部の司会を引き受けて頂いた間宮地区会長をはじめ、京都地区会のご協力に大変感謝申し上げます。


講師: 川上 桂子 氏

会場の様子
   

講師: 竹原  懋 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会委員長 五郎丸正巳

兵庫パテントセミナー(午前の部・午後の部)
日  時

平成21年2月6日(土)
午前の部: 午前10時〜午後0時30分
午後の部: 午後1時30分〜午後4時00分

場  所
神戸市産業振興センター
テーマ
午前の部
  中国ビジネスと知財
  〜中国での知財権保護の落とし穴(日中相違、法改正を意識して)〜
午後の部
  中国ビジネスと知財 〜模倣対策とライセンス契約の充実について〜
講  師

午前の部  弁理士 小倉 啓七
午後の部  弁理士 中尾 優

受講生

午前の部 94名
午後の部 98名

コメント

午前の部は、日本弁理士会近畿支部知財制度普及委員による主催者挨拶に始まり、続いて、「中国ビジネスと知財」という大きなテーマのうちの、「中国での知財権保護の落とし穴」というサブテーマの部分について、小倉啓七先生による講義がありました。この講義の中心は、中国子会社で商品開発した(共同研究開発した)場合の留意点と、中国への技術移転をする場合の問題点でした。小倉先生による講義の中で印象深かった点は、日本企業が、中国企業をライセンシーとしてライセンス契約をする場合には、(1)「技術の完成性の保証」(ライセンサー(日本企業側)は、提供技術が完全で瑕疵なく、有効で目標を達成できることを保証しなければならない)、(2)「侵害責任の保証」(提供技術が他人の権益を侵害した場合は、ライセンサー(日本企業側)が責任を負わなければならない)、(3)「改良技術の利用」(技術輸入契約の存続期間内に改良した技術の成果は、改良した側(中国企業側)に帰属する)という点に留意する必要があるという点でした。小倉先生の講義は、聴講者参加型(私もよく参加させられました)の講義で、しかも、話し振りが熱のこもったものであったため、雪の降る中の講義であったにも拘らず、非常に活気に満ちていました。最後の質疑応答の時間には、企業の方々から多くの質問が出て、2時間半の講義時間が非常に短く感じられました。
午後の部は、兵庫地区会会長(喜多秀樹会員)による挨拶の後、「中国ビジネスと知財」という大きなテーマのうち、「模倣対策とライセンス契約の充実について」というサブテーマの部分について、中尾優先生による講義がありました。午前の講義を担当された小倉先生は、中尾先生のことを、「上海料理の元料理長」と紹介されていましたが、正確に言うと、中尾先生は、「上海総領事館の元領事(りょうじ)」をされていた、中国事情に詳しい方です。先生のお話の中心は、模倣品対策の要は、知財の配備であり、海外事業形態に応じた知財配備が重要であるという点にあったように思います。そして、知財配備の強化策として、「商標権侵害の予防策」としては、中国での商標使用を管理する現地体制を整えることが重要であるとの見解を述べられました。また、「合法的模倣防止策(日米欧の特許公開公報で検索して中国で未出願であれば中国人が実用新案・意匠を冒認出願してしまうことを防ぐ策))」としては、製品に使用する技術・デザインのうち、リバースエンジニアリングできてしまう技術については、中国でも特・実又は意匠の出願をしておくべきであり、逆に、リバースエンジニアリングできない技術については、特許出願せずにブラックボックスとすべきであるとの見解を述べられました。中尾先生の中国知財についての研究成果と種々のご経験に裏打ちされた有意義な講義であったと思います。
最後に、喜多地区会長をはじめ、兵庫地区会のご協力に大変感謝申し上げます。


講師:小倉 啓七 氏

会場の様子
   

講師:中尾  優 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 水田 愼一

■奈良パテントセミナー
日  時
平成22年2月20日(土) 午後1時30分〜4時
場  所
奈良商工会議所
テーマ
知的財産とのつきあい方 〜伸びる企業は知財とのつきあいがうまい〜
講  師
弁理士 大西 正夫
受講生
25名
コメント

奈良でのパテントセミナーの開催は、本年度が初めてでしたが、25名という第1回目にしては比較的多くの受講者にお越し頂きました。
開会後、奈良地域窓口責任者の川原健児先生にご挨拶いただき、その後、講師の大西正夫先生による講義が始まりました。大西先生は、まず、知的財産の実務に役立つ参考書を紹介し、実物を受講者に回覧することで、受講者の関心を惹きつけられました。この参考書の紹介に長い時間をかけられた真意は、よい参考書を身近に置いておこうとする姿勢こそが、知的財産とのうまいつきあい方であるということではないかと感じました。
その後、特許の2010年問題(日本の製薬会社の米国での特許が2010年前後に満了する問題)や、商標の実際の事件(「招福巻」事件など)が紹介され、知的財産に関する身近な問題を切り口として、それらの問題から得られる教訓を分かりやすくご説明いただきました。
講義の中盤では、知的財産に係わる人材の心構えや、実務上のテクニックをご紹介いただき、さらに終盤では、職務発明、共同開発、知的財産戦略といった専門性の高い内容にも踏み込んでいただきました。
講義後の質疑応答では、講義中に回覧した参考書について、受講者からご質問を頂きました。これは、よい参考書を身近に置いておこうとする姿勢そのものであり、知的財産とのうまいつきあい方の第一歩を習得された表れではないかと感じました。


講師:大西 正夫 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 吉本 力

■和歌山パテントセミナー
日  時
平成22年3月6日(土) 午後1時30分〜午後4時
場  所
和歌山商工会議所
テーマ
企業における知的財産活動 〜発明の掘り起こし・訴訟・模倣対策・ブランド戦略〜
講  師
弁理士 仲谷 實男
受講生
13名
コメント

今年の和歌山パテントセミナーは、講師に、企業の第一線でご活躍中の仲谷實男先生をお招きし、桜が咲くまでにはあともう少しだった和歌山城を眼の前に臨む和歌山商工会議所で開催されました。開催に先立ち、和歌山地区会副地区会長の東山香織先生からご挨拶をいただき、その後、仲谷先生から「企業における知的財産活動 〜発明の掘り起こし・訴訟・模倣対策・ブランド戦略〜」と題してご講義をいただきました。当日は雨だったこともあり受講者は13名と比較的少人数でしたが、その分、終始アットホームな雰囲気の中で最後まで1人の脱落者?も出すことなく2時間半の講義を終えることができました。
仲谷先生の講義は、発明の掘り起こしから、出願戦略、訴訟対策、模倣品対策を含む知的財産と海外進出戦略、ブランド戦略までといった多岐にわたるものであり、また随所にご自身の経験や実例、裏話を散りばめてお話されたので、さすが、企業の第一線でご活躍中の現役弁理士が行う講義といった感じがして、最後まで受講者を飽きさせない、実践に即したとても分かり易い講義でした。また、ブランド戦略などでは、単にご自身がお勤めの会社のブランド戦略だけを解説されるのではなく、これと関連して有田みかん、紀州梅干、和歌山ラーメンなど和歌山ブランドの価値、その意義、その戦略などについてもお話されたので、地域色に溢れる和歌山ならではの講義となっていたようにも思います。
その結果、受講者の皆様には、単に企業における知財マネジメントだけでなく、弁理士の仕事や、企業および地域の知的財産活動における弁理士の関わり方など、私たち弁理士が日常行っている知的財産活動についても広くご理解いただけたのではないかと思います。事実、今回の受講者の大半は、本来、知財業務とは関係のない一般の部署等へお勤めの方が多かったようなのですが、講義が終わった後の質疑応答は活発でたくさんの質問が飛び交い、そして講義後のアンケートにも「難しい内容であったが、理解できた」、「よくわかった」などの受講者の声が数多く寄せられていました。
今回は、昨年度に引き続き和歌山地区での2回目のパテントセミナー開催となります。そして、今年も和歌山地区会のご協力の下、成功裏のうちセミナーを無事終えることができました。アンケートの中には、「来年以降も、是非、和歌山でパテントセミナーを開催して欲しい」というものもあり、このような活動を地道に積み重ねてゆくことが、和歌山での今後の知的財産活動の発展および活性化に繋がっていくのだと感じました。

執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 赤岡 和夫


講師:大西 正夫 氏

会場の様子
執筆者:近畿支部知財制度普及委員会 赤岡 和夫


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