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三会協働支援プロジェクト 大学生応援セミナー「弁理士、公認会計士、弁護士による職業紹介」報告書 

日  時 令和3年2月4日(木)午後4時30分~6時
Zoomによるオンライン ライブ配信
主 催 日本弁理士会関西会・日本公認会計士協会近畿会・大阪弁護士会(三会)
テーマ 弁理士、公認会計士、弁護士による職業紹介
講 師 弁護士・弁理士 辻村 和彦 氏
弁理士     阿部 寛志 氏
弁理士     紀田 馨  氏
弁理士     丹羽 愛深 氏
公認会計士   谷間 薫 氏
公認会計士   美藤 直人 氏
弁護士     池田 聡 氏
弁護士     白波瀬 悠美子 氏
参加者 22名
内 容 (1)司会(辻村弁護士)より開会挨拶

(2)第一部 各士業の仕事紹介
(2-1)弁理士(阿部)
・他士業に比較して知名度が低いのが悩み
・会員数約1万1千人
・弁理士の業務内容:知財の専門家
・業務形態:特許事務所経営、企業勤務、特許事務所勤務
・弁理士試験:近年受験者数は大きく減少、合格率8.1%、女性比率アップ
・国際的な活躍
・弁理士宣伝のYouTubeコンテンツがあることも紹介

(2-2)公認会計士(美藤)
・企業の財務情報を検証。監査と会計の専門家
・3万2千人(国内)、世界中で約250万人
・主要業務:監査証明、コンサル、税務業務(税理士登録要)、インハウス
・試験:短答と論文、2年以上の実務経験、修了の確認
・勤務形態:大半が監査法人に勤務、税理士登録、コンサルとして活躍、インハウスで役員、大学の先生、社外役員等

(2-3)弁護士(白波瀬)
・業務分類:刑事、一般民事、企業法務
・弁護士になるまで(ロースクール・予備試験、司法試験、司法修習、二回試験)
・合格者数:新司法試験導入後2000人ぐらい。最近は1500人ぐらい。
・全体としては、2019年で4万人ぐらい。

(3)第二部 フリートーク
(3-1)パネリスト
 阿部弁理士 大学勤務 
 丹羽弁理士 事務所勤務(大事務所→中事務所→小事務所)
 紀田弁理士 特許事務所経営、大阪府会議員
 美藤公認会計士 大手監査法人→独立、税理士登録も
 谷間公認会計士 大手監査法人パートナー
 池田弁護士 弁護士事務所勤務→独立  理科系出身
 白波瀬弁護士 大手法律事務所アソシエイト

(3-2)士業の1日(スケジュール、モデルケース)←事前質問への回答
・総じて業務時間が長く、睡眠時間は短めであった。
・コロナ禍で完全リモートワークの人もいる。
・業務内容は、デスクワーク(起案等)と顧客との打ち合わせ
・早寝早起き型、スロースタート型など、業務状況に応じてスケジュールは人によって異なる。適度に運動などを取り入れている人もいる。

(3-3)法学部で知的財産を勉強している。技術はどうやって勉強するか。←事前質問への回答
・池田弁護士(理系):大学で勉強したことをそのまま使うことは、業務上はほとんどない。大学で特定の技術をわざわざ勉強する必要はない。技術アレルギーがなければ、都度勉強することで対処はできる。

(3-4)公認会計士は、監査対象の財務資料に誤りがあったときに正せるのか?←事前質問への回答
・美藤公認会計士:公認会計士の仕事は、細かい数字の正誤をチェックするものではない。全体を見て不適正意見を書くこともあり得る。監査意見を書くための証拠を集めきれないときは、意見不表明とすることもあり得る。

(3-5)公認会計士が監査法人から独立するきっかけは?←事前質問への回答
・美藤公認会計士:自分の場合は、当初は独立する意図はなかったが流れでそうなった。しかし、士業である限り、独立することを常に念頭におくべき。今は企業に頼る時代ではなくなっている。
・谷間公認会計士:監査法人勤務の全員が一生事務所に残れるわけではない。事務所のパートナーとしては、独立を応援している。

(3-6)士業の一生
(a)弁護士・弁理士・公認会計士を目指したきっかけ
・各士業を選択した契機としては、資格試験予備校が多かった。大学の授業で裁判所見学に行ったのが弁護士志望のきっかけとなったという意見もあった。
(b)独立のメリット・デメリット
・弁護士は事務所に勤務しながらでも個人事件をとる。いつまでもアソシエイトではいられず、パートナーになるか、独立するか、インハウスになるか、を選択しなければならない時期が来る。
・公認会計士も、監査法人勤務の全員が一生事務所に残れるわけではない。
・大手弁護士事務所に所属していると、大きな仕事に携われる、海外研修の機会が与えられる、等のメリットがあるが、組織が大きいので決まり事に縛られたり、組織内での立ち回りに悩むことがあるといったデメリットはある。
・独立すると、自分で仕事を選べる、組織に縛られずに自由度が高い、自分のしたいことに時間を掛けられる、というメリットがあるが、責任は無限大であることがプレッシャーである。
(c)士業の醍醐味
・弁理士:特許査定を得られた時、特に一旦拒絶された出願を特許に持ち込めた時が嬉しい。有名な商品に自分が関与した特許技術が採用されていることがある。手掛けたライセンス供与等で大きなビジネスにつながることが嬉しい。顧問契約の顧客と共に成長できることにやりがいを感じる。
・弁護士:裁判等において良い結果で紛争解決できたら嬉しい。大阪の中小企業を代理して特許訴訟で大企業と戦ったことがあり、大阪を代表している気分になった。弁護士という資格を持っているので、若い女性であっても理論武装をしておけば誰からもきちんと対応してもらえる。
・公認会計士:監査人は「話を聞く人」という意味がある。話を聞くことで人の役に立てる仕事である。社長を含めて様々な人から話を聞き、資料を見せてもらえるので、自分の知識になり、その知識を活かしたさらに良いサービスが可能になる。
(d)学生時代にやっておいた方が良いこと
・自分は就活やインターンをしたことがないが、それらを経験しておけば、少しは企業経験ができたのではないかと思う。
・学校のOBやOGを訪問し、様々な職業の人と話をすればよかったと思う。
・勉強した知識は社会人になってからも役に立つので、勉強も頑張れ。

(4)第三部 質疑応答
 事前質問に対する回答は、第二部の冒頭になされた。聴講者からの質問受付は、時間切れのため割愛された。


以上
(報告者:知財普及・支援委員会 川上桂子)

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