①キャラクタービジネスの概要、②キャラクタービジネスと商標権、③キャラクターと著作権、④キャラクターと法務の勘所、⑤おわり、の5構成で講義いただいた。
①では、キャラクタービジネスはⅰ)作品デビュー型、ⅱ)商品デビュー型、ⅲ)PRデビュー型の3類型に分類されると説明された。また、日系キャラクターは海外でもっとシェアを獲得できるはずであるが、課題は権利問題、文化にあった商品開発・パートナー模索の難航、各国の規制等であると見解を述べられた。
②では、商標権の保護対象はマークに化体した信用(ブランド)であるため、商標によるキャラクターの保護は本質的ではなく、攻撃のツールとして常に使えるか疑問があることから、第三者による妨害対策として防衛的に捉えるべきと解説された。
③では、著作権によるキャラクターの保護は本質的であり、攻撃のツールとしては使い勝手が良いが、商品/PRデビュー型のキャラクターには著作権の保護が及ばない可能性があることのリスクを認識すべきと解説された。
④では、キャラクタービジネスを進める上で、企画開発段場面での第三者の権利問題等に係る業務委託契約や制作段階場面での権利帰属・処理等に係る委託契約によるリスクヘッジが重要であり、ライセンス場面ではライセンサー/ライセンシーの立場に適した条件設定が勘所であると解説された。
講義後の質疑応答では、受講者3名からの質問に対し回答された。
以上
(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 白尾嘉則)
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