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セミナー報告書「令和6年度 第3回 MOBIO-Cafeセミナー」


日  時 令和6年12月17日(金)午後3時30分~午後5時30分
場  所 クリエイション・コア東大阪南館2階 産学連携オフィス セミナールーム
主  催 日本弁理士会関西会、ものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)
テ ー マ ものづくり中小企業における「技術」をブランド化するための戦略
講  師 弁理士 川瀬 直樹 氏
清野 珠美 氏(地方独立行政法人京都市産業技術研究所 産業技術支援センター 製品化・人材育成支援グループ 次席研究員)
参加者 30名
講義内容

前半は、川瀬氏より説明があり、技術のブランド化とはどういうことか、技術のブランド化をする目的とその効果、技術のブランド化の具体例を説明された。その後、事例として地域酵母による日本酒のブランド化の話、地域酵母として京都酵母を活用した日本酒のブランディングについて説明された。また、モノづくり企業間の共同開発において用いられる契約書の話、商標登録の役割、意匠登録の役割、技術の特許化、秘匿化などについて説明された。その他、オープン戦略とクローズ戦略の話や、先使用権など、モノづくり企業が技術に対して取り得る手段について説明された。先使用権では、図を参照しつつ、どのような場合に成立し、先使用権を主張するためにどのような資料が必要かなどについて説明された。

後半は、清野氏より、清野氏が所属する京都市産業技術研究所の紹介がされ、京都市産業技術研究所ではどのような業務をされているかについて説明された。その後、京都市産業財産研究所の知的財産ポリシーを説明され、現在保有の特許権が36件、著作権が6件、商標が18件であることを説明された。京都酵母関連の権利は現在7件の商標権であることも説明された。その後、京都酵母の研究開発について説明され、京都酵母は、香味に特徴的な5種類の清酒酵母(京の琴、京の華、京の咲、京の珀、京の恋)の総称であること、1990年中ごろから開発が開始されたことを説明された。また、京都酵母が京都地域の蔵元に選ばれ、京都酵母で造られた日本酒の付加価値をさらに向上させることを目指し、京都酵母のブランド化に取り組んでいることを説明された。

京都酵母のブランド化の取り組みでは、京都市産業技術研究所が開発した5種類の地域酵母(京の琴、京の華、京の咲、京の珀、京の恋)の名称を商標権化されたことの他、京都酵母のブランドコンセプトを作成し、京都酵母のブランドとしての価値を言語化されたこと、京都酵母のロゴマークを作成され商標権を取得されたこと、ブランドコンセプトを活かした商品開発やプロモーション活動を行われたことを説明された。

講義の後の質疑応答では3名の参加者からの質問を受け付け、川瀬氏、清野氏より丁寧に回答されました。

質疑応答の後は、モビオ内で交流会が45分程度開かれ、講師の清野氏及び関西会弁理士4名を含む10数名が参加された。


以上
(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 西田 直樹)




【セミナー風景写真】

 

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