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パテントセミナー2024 第7回 報告書


日  時 令和6年11月23日(土)午前10時~11時40分
場  所 スペースアルファ三宮
テ ー マ 第7回「中小企業のための知財戦略」
講  師 弁理士 野呂 亮仁 氏 
受 講 者 27名
内  容

最初に、中小企業は一つの商品やサービスが事業全体に占める割合が大企業に比べ高い場合が多いので、その商品やサービスについて知財戦略が必要であり、中小・ベンチャー企業にこそ知財戦略が重要であることを指摘した後に、知的財産および知的財産権、特許権について簡単に要点を説明、次いで知財戦略とは何かを、研究開発、マーケティング、人事、財務、生産など経営上の重要項目と関係づけて説明された。その後知財の活用方法、中小企業の業界における様々な立ち位置と立ち位置ごとの知財戦略、活用可能な知財を創出することの重要性、知財戦略を実行するための体制づくりが述べられた。

質疑応答では2名の方が質問された。一問目は社外弁理士から自社の強みや自社知財の価値について情報を引き出すにはどうしたらよいかというもので、その弁理士に自社技術について特許性があるかと問うのが良いという答えであった。2問目は社長がとにかく特許を取れと言うが戦略が必要なことを分かってもらうにはどうしたらよいかというものであった。答えは戦略と戦術の違いを説明すること、資源配分を明確にすること、特許をとる目的を明確にすることであるとのこと。

知財戦略はマーケティング等他の経営戦略と連携して立てることの重要性が強調されたこと、知財の活用方法として、権利取得を広報することを挙げられたこと、企業の業界での立ち位置ごとの戦略が製品の意匠に現れたペットボトルの例は興味深かった。また知財戦略を実行するための体制づくりは、社内の知財担当者の役割と社外弁理士の役割を整理され聴衆に多数おられたと思われる企業の知財担当者の方には大変参考になったのではないかと思われた。全体によく整理され、わかりやすいセミナーであった。セミナー終了後も複数の受講者が講師と名刺交換し質問をしていた。






以上

(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 萩森 学)




【セミナー風景写真】

 

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