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パテントセミナー2025 第9回 報告書


日  時 令和7年11月29日(土)午前10時~11時40分
会  場 草津商工会議所
テ ー マ 第9回「アパレル事業とFashion Law」
講  師 弁理士 小畑 裕士 氏
受 講 者 27名
内  容

  アパレル、衣服の事業における、ファッションデザインなどについての、知的財産法による保護について講演を下さった。アパレルの分野では、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、不正競争法、著作権法、契約での知財ミックスでの保護がされる。
 特許での保護については、日本における十大発明家のうちの一人として高名な豊田佐吉氏が知られている。豊田佐吉氏により、織機の発明がされて、その特許権が取得されたことが、現在におけるトヨタグループの大きな事業の基礎となった。また、最近では、衣料品会社であるユニクロにおける冬用の衣服であるヒートテックや、夏の暑さ対策のための空調服、クッションに工夫がされたスニーカーなどの発明について、特許で、有効な保護が図られているのが知られる。
 実用新案権での保護については、実体審査がないという特徴がある。つまり、上述の特許では、特許庁の審査官が審査して、基準をクリアしたものだけが権利となるのとは異なっている。実用新案権では、中身の審査が受けられていず、権利行使の際には、別途、技術評価書についての手続きが必要になる。実用新案の出願件数、技術評価書の作成件数は、いずれでも、近年の推移において、減ってきている。一方で、実用新案について、中国からの出願は、近年増えている点には注目される。
 意匠権での保護について、アパレルの分野における意匠出願の件数は、意外に少ない。意匠が、公知の意匠に該当するものなどであるときには、新規性を有さず、意匠登録を受けることはできない。したがって、出願をして、意匠登録を受けたときには、そのことを根拠として、その意匠は、先願の意匠に類似しないと主張することが考えられる。類似しないならば、先願意匠の意匠権者から訴えられることはないと想定される。また、類似して拒絶されたときには、基本、不利な証拠などが残ることはない。そのため、心配があるときには、積極的に意匠の出願をすることは、1つである。
 商標権での保護については、ブランドは大切であり、活用することが有効になる。また、商標権では、更新によりいつまでも権利を維持することが可能であるという利点がある。アパレルの分野での有名な商標としては、「Nike」、「SHEIN」、「ZARA」、「UNIQLO」などがある。
 著作権、不正競争防止法などについても、有名な衣服ブランドでの例などを交えて、現場での経験を踏まえて、貴重な知見を話してくださった。
 INPIT滋賀県知財総合支援窓口での相談会などの、滋賀およびその近辺で利用可能な知財に関するサービス窓口などについて、紹介くださった。
 アパレル事業での知財業務の長年の経験にもとづく知見、経験をふまえて、知財の初心者にも、初心者ではない人にも深く関心をもたれる貴重なお話しを、分かり易くしてくださった。アパレル分野での知財の実情について、実際の長年の経験にもとづいて、貴重な知見を教えて下さった。知的財産法による保護が、アパレル事業を含む各種の事業で大切であることを、分かり易く説明してくださった。受講者の皆様が熱心に聞いてくださっていた。

以上

(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 山田 克樹)




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