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ちざい げんき きんき 事例紹介 知的財産の活用で、元気な関西の企業/団体を紹介します
ネスターマーティン専用耐震装置 特許登録:6814478号
屋外用クッキングストーブ「TOMY-3」 特許登録:5292442号 意匠登録:1436384号
薪割り斧「雷斧(RAIFU)」 実用新案登録:3222957号 意匠登録:第6337491号
権利者:株式会社京阪エンジニアリング 

「特許は更なる発明のきっかけにもなる」
その言葉を弁理士の方から教わり、
知財への意識が大きく変わりました。

自然な熱で部屋を暖め、なめらかな揺らぎの炎で心を和ませてくれる薪ストーブ。京阪エンジニアリングでは、海外製薪ストーブ「ネスターマーティン」の輸入・販売だけでなく、さまざまなオプション製品の開発にも取り組まれています。
薪ストーブを取り扱うようになった経緯やオプション製品の開発にまつわる話、そして、それらの製品で取得されている知的財産と、同社の知財への考え方について詳しくお伺いしました。

創業の経緯と当時の業務内容

家業を手伝いながら密かに続けた電子基板類の製造

取材担当者
まずは、創業までのお話をお聞かせください。
京阪エンジニアリング
子どもの頃から機械いじりが大好きで、ラジオを自作したり無線機をいじったりしていました。高校も工業高校へ進学し、卒業後は早く社会に出て電機関係の仕事に就きたかったのですが、当時、父親が燃料販売業を営んでいたので、昼は家業をしながら、夜、父親に隠れて電気部品の製作を請け負っていました。ばれると怒られましてね、「家業をもっと頑張れ」と(笑)。
取材担当者
その状況から、どういうきっかけで創業されたのでしょうか。
京阪エンジニアリング
最初は知り合いからの依頼が主でしたが、徐々に多方面から電子基板や制御盤などの製作・修理の依頼も頂くようになったのです。そして、ビール工場の電気配線を取りまとめる自動制御盤の製造を請け負うことになった段階で、物理的にも価格的にも隠せなくなり、父親に打ち明けて京阪エンジニアリングを創業するに至りました。
取材担当者
だから、薪ストーブを取り扱っているのに「エンジニアリング」という言葉が社名に入っているのですね。その後、電子基板や制御盤製造のお仕事は順調だったのでしょうか。
京阪エンジニアリング
コツコツ続けているうちに、誰もが知るような京都の大手メーカーから直接依頼が来るようになりました。納期は厳しかったものの、FA(ファクトリーオートメーション)に関わる仕事は憧れでしたから、作業は楽しく、経営的にも大手との取引のおかげで安定していました。
取材担当者
それがどういった経緯で、薪ストーブを扱うようになられたのですか。
京阪エンジニアリング
仕事の規模が大きくなるにつれ、宇宙航空関係に使用される多層LSIのセラミックベースの製造ラインや新規製造されるハイブリッドICのチェック用ユニバーサル基盤の製作、ブラウン管製造ラインの施工など、高度な依頼が増えていきました。当時、社員は8名ほどいたのですが、休日も正月も返上しての製作が常態化していました。
取材担当者
そうした働き方に限界を感じられたのですね。
京阪エンジニアリング
それも少しあります。ただ、それ以上に、個人的に受け入れ難い部分があったのです。
取材担当者
どういったことでしょう。
京阪エンジニアリング
当時、基板や回路の製造業務は依頼内容が高度になるにつれ、「軍事機器に使用される制御装置かもしれない」という依頼があったのです。経営的にはプラスになりますが、その案件を請けることも、今後そうした関係の仕事が増えていくことも、受け入れられなかったのです。
取材担当者
そのジレンマをどのように解消されたのですか。
京阪エンジニアリング
会社を分割しました。社員を集めて事情を話し、当時の弊社の事業内容である「空調設備関係」「自動制御装置関係」を独立させ、そして私と妻とが独立する道を選んだのです。私は、何を始めるか決めていませんでしたが(笑)。
取材担当者
大好きだった電機関係のお仕事に心残りはありませんでしたか。
京阪エンジニアリング
もちろんありました。それでも、そういう関係の仕事には関わりたくなかったのです。これはもう理屈ではありませんね。

職種変更とその後の自社開発製品について

アメリカの友人宅で薪ストーブの魅力にふれ、新たな一歩へ

取材担当者
では、会社を分けてから薪ストーブの取り扱いを始められたのですね。もともと薪ストーブに興味があったのでしょうか。
京阪エンジニアリング
いえ。当時はまだ見たこともなくて(笑)。実は、何をしようかと考えていた時に、偶然アメリカに住む友人の家に家族で遊びに行ったのです。そうしたら立派な暖炉があって、「これはいい!」と感銘を受けまして、日本に持って帰りたくなってしまったのです。昭和64年の正月のことです。
取材担当者
どんな点に最も魅力を感じましたか。
京阪エンジニアリング
炎の揺らめきが心を穏やかにしてくれ、平和だなあと感じたことが一番ですね。その時は疲れていたため、余計にそう感じたのかもしれませんが(笑)。
取材担当者
実際、炎の揺らめきは人の心を癒す作用があるといわれていますよね。
京阪エンジニアリング
そうですね。だから、たとえ商売として成立しなくてもいいから、この文化を日本に持ち帰って広めたいと思いました。
取材担当者
会社を解体してまで軍事関係の仕事を避け、そしてたどり着いた先が薪ストーブという、同じ「火」を扱うものでも対局的な、人の気持ちを平和にする製品だったことは不思議なつながりを感じさせます。
京阪エンジニアリング
実は、当社の理念は「マンカインド(人類)とネイチャーの融合」です。
取材担当者
電機関係の仕事とはかけ離れた理念にも思えますが。
京阪エンジニアリング
確かに、電気というと人工的なイメージですが、自然界にも雷という電気が存在しています。そして、電気がなければ今私たちは生活できません。電気を人為的につくり出したり、利用したりする装置の製造は、実は自然と人類の融合を手助けしているともいえると考えています。
取材担当者
ではその理念は、電機関係の仕事をされていた時代からあったのですか。
京阪エンジニアリング
むしろその頃に考え出した理念です。そして当社のロゴマークは「ハンド・イン・ハンド」を表しており、人と人との協力もさることながら、自然と人類の共生をイメージしています。また同時に「ハート」と「鳩」の形を模しており、「人の心」と「平和の象徴である鳩」を同時に表したロゴなのです。
取材担当者
ということは、炎という自然の揺らめきで心を平和にしつつ、メカニカルな構造理解も必要な薪ストーブは、まさに貴社が培われてきた技術と理念にフィットしたアイテムなのですね。

「ハンド・イン・ハンド」は握手ではなく、両手で包まれた掌という意味。

京阪エンジニアリング
そうですね。偶然のような必然のような、おっしゃる通り不思議な出合いだったと思います。
取材担当者
そして現在、貴社では薪ストーブの輸入・販売だけでなく、オプションである付属品の開発・製造、さらには薪ストーブ周辺アイテムも自社開発されていますね。
京阪エンジニアリング
はい、当初は数少ない日本の薪ストーブや海外の薪ストーブを販売していたのですが、仕入れて売るだけでは物足りなくなってきまして。

いくつもの意味を有する同社のロゴマークは意匠登録済みでもある。

取材担当者
ものづくりの気持ちが抑えられなかったのですね。
京阪エンジニアリング
それもありますが、海外製の薪ストーブは、つくりが甘いというか、納得いかない部分が散見されるのです。
取材担当者
例えばどういった部分でしょうか。
京阪エンジニアリング
ベースの設計から、使っているネジやビスといった細かい部分まで気になりますね。そのため、当社で改善できる箇所には手を入れています。海外では気にされない瑕疵も、日本ではクレームになりかねません。また高温にさらされる薪ストーブの燃焼効率の向上、温度の測定、および内部構造の改良などこれまでの産業機器などの金属加工技術や温度測定、自動制御などの製造で培ったスキルと経験が役立っています。
取材担当者
そういった改良や付属オプションの販売は、メーカーの許可を得られているのでしょうか。
京阪エンジニアリング
もちろんメーカー製として承認されています。当社が扱っている薪ストーブは「ネスターマーティン」という、元々はベルギーの会社で、現在はスペインの会社が買収したブランドなのですが、このストーブを売り始めて20年ほどになります。先方の社長とも友人関係ですし、我々の技術力やネスターマーティンの構造を熟知している点も承知してくれています。改良やオプション製品の開発・販売を許可をしてくれているのも、そのためだと思います。

同社が取り扱っている海外製の薪ストーブ「ネスターマーティン」は、グッドデザイン賞も受賞(2016年)している。

取材担当者
他の薪ストーブとネスターマーティンは、どんな点が違うのでしょうか。
京阪エンジニアリング
最初は他のストーブと変わらない、一般的な燃焼方式を採用していたのですが、ある時「WOODBOX®多次燃焼方式」という斬新な燃焼方式に変わり、今までにないほど高い燃焼効率を実現したのです。排気もクリーンになり、ガラス面への煤の付着が抑制され、「シルクのよう」とも称される美しい炎を堪能できる薪ストーブに生まれ変わりました。また、その燃焼方式の機構の素晴らしさを知り、一気にこのブランドのファンになったのです。この燃焼方式の利点について説明しますと、例えば、杉や檜などの針葉樹は、燃料としては高温になりすぎて、ストーブ内部の金属を痛める可能性があるため、使用に注意しなくてはいけないのですが、「WOODBOX®多次燃焼方式」ですと、これらの燃料でも低温で完全燃焼させることができます。このストーブは、通常の薪ストーブでは困難とされる火力調整をも可能としており、海外で特許を取得しています。その燃焼方式の機構の素晴らしさを知り、一気にこのブランドのファンになったのです。

自社開発製品の知的財産について

発明の動機は、儲けよりも人の役に立つかどうか

取材担当者
では、オプション機器として貴社が開発し、特許を取得された「ネスターマーティン専用耐震装置」について、開発の経緯からお聞かせください。
京阪エンジニアリング
きっかけは阪神・淡路大震災です。当時はネスターマーティンではなく、米国製の薪ストーブを販売していたのですが、あの地震でストーブの脚が折れたり、揺れ動いて家屋の壁や床を傷つけてしまったり、大変な被害が出たのです。その後も東日本大震災、熊本地震と続いたことを受け、開発を始めました。ただ、最初の装置は大失敗でした。
取材担当者
どんな装置だったのでしょうか。
京阪エンジニアリング
強力なバネで煙突と壁を固定する装置だったのですが、京都大学防災研究所で熊本地震の揺れを再現してもらい実験したところ、一瞬で煙突や脚は折れ、本体は倒れてガラスも割れ、もう散々な結果でした。
取材担当者
その結果から、次はどのような装置を?
京阪エンジニアリング
リベンジとして考えたのは免震装置でしたが、それもうまくいきませんでした。そこで、まずはストーブの脚にかかる負荷を把握しようと思い、それを測定できる装置を自作しました。
取材担当者
オリジナルの測定器の製造は、お手のものですからね。
京阪エンジニアリング
はい。センサーが組み込まれたフィルムを脚と胴体につけて測定器にかけると、負荷が数値化される仕組みの装置をつくり、再び防災研究所で実験を行いました。その結果、脚に負担がかからない様しっかりと本体部分で支えることが有効だと分かったのです。
取材担当者
それで、ストーブの下に挿入するタイプの耐震装置になったのですね。
京阪エンジニアリング
特に胴体部分を支えることが効果が高いと分かったので、幅広い面積で胴体の底面を支えて、胴体と4本の脚に負荷を掛けない仕組みにしました。さらに、前面から装置を挿入するだけなので、装着の際にストーブを倒す必要もなく、また、胴体の下に隠れるため薪ストーブのインテリアとしての美観を損ねることもありません。それらの点を出願項目として、特許を取得しました。
取材担当者
開発にはどのくらいの期間を要しましたか。
京阪エンジニアリング
熊本地震の約1年後には特許出願したので、開発には半年程を要したと思います。

薪ストーブの胴体下に組み込まれた耐震装置。

取材担当者
では次に、「屋外用クッキングストーブ『TOMY-3』」についてお聞かせください。
京阪エンジニアリング
これもきっかけは地震です。東日本大震災の惨状をテレビで目の当たりにし、何か協力できることはないかと考え、開発しました。
取材担当者
クッキングストーブとして、どういった新規性があるのでしょうか。
京阪エンジニアリング
とにかくこだわったのは「使いやすさ」です。まず、持ち運びやすくするため、四角ではなく三角にして軽量化しました。
取材担当者
鉄板1面分の重さを削ったわけですね。
京阪エンジニアリング
その結果、大人ふたりで持ち運べる重量になりました。そして、三角形の底の部分を天板にすることで、一度に5人分程度の調理ができる面積を確保し、現地でのメンテナンスのしやすさも考慮して、空気調整口を手で引き出すだけのスライド式にしました。これなら回転構造が引っかかったり、ネジが折れたりする故障を減らせます。

つまんで引き出すだけで、新しい外気を流入させられる。

取材担当者
いずれの特徴も、被災地での活用を最優先に考えられていますね。
京阪エンジニアリング
さらに、ストーブの下部に設けた空気調整口から取り込んだ空気が、躯体内をS字型に流れて排気されていく燃焼方式を思いつきました。
取材担当者
その方式には、どんなメリットがあるのでしょう。
京阪エンジニアリング
外から取り込んだ空気が燃焼スペースの下を通るため、冷たい空気がすぐに温められ、ストーブ内の温度が下がりにくくなります。さらに、水平排気にしたことで天板全体の温度も偏らず安定します。それらの点を出願項目として特許取得し、三角柱を横に倒した形状で意匠登録もしました。
取材担当者
ちなみに被災地には、何台ほど提供されたのでしょうか。
京阪エンジニアリング
80台を無償提供しました。自分たちでトラックに積んで岩手まで行きました。
取材担当者
耐震装置もクッキングストーブも、地震大国ならではの発明といえますね。
京阪エンジニアリング
発想として、儲けより人の役に立つことを優先する傾向がありますね。実際、このストーブも今の価格では採算が取れないため、製造コストを下げつつも機能を上げるための改良を計画中です。
取材担当者
では最後に、薪割り斧「雷斧(RAIFU)」について教えてください。
京阪エンジニアリング
薪を割る作業は、簡単に誰でもできるわけではありません。そのため、とにかくよく切れる斧をつくりたかったのです。
取材担当者
どういった特徴が切れ味につながっているのでしょうか。
京阪エンジニアリング
刃先には日本刀や包丁に使われる鋼を使い、実際、刃物のように細く仕上げています。そのため、刃が薪にスッと入りやすく、さらに、刃先から柄の方向にカーブして幅が広がっているため、薪との摩擦が抑えられ、切られた薪が横に裂けやすくもなっています。薪割りに慣れていない方はもちろん、薪割り経験がある方なら、一回で切れ味の違いがわかると思います。

雷のように薪を真っ二つにできることから名付けられた「雷斧(RAIFU)」


知的財産に関する意識について

今後の課題は、知財知識を共有するための仕組み化

取材担当者
では、貴社の知財に対する考え方について教えてください。
京阪エンジニアリング
今と違って、これまではどちらかというと発明マニア的な感覚で特許を取得していた気がします。特許への憧れとか、「どうだつくったぞ」というアピールしたい気持ち、あるいは、自分の発明を真似されたくない防衛意識、そうした動機で出願していましたね。
取材担当者
それが、どのように変わられたのでしょうか。
京阪エンジニアリング
耐震装置の特許取得をお手伝いいただいた弁理士の先生に、「特許はそのアイデアを超えることで新しい発明を生み出すきっかけにもなっている」と教えていただき、目から鱗が落ちました。
取材担当者
確かに、特許内容の公開が新たな発明につながる一面はあります。
京阪エンジニアリング
実際、ストーブ用の耐震装置も、すでに新しい物が出てきていますよね。そうやって、自分の特許が糧となってさらに進んだ発明が誕生し、より便利で役に立つ製品が世の中に増えていったら、それほど有意義なことはありません。
取材担当者
そうした進化は発明者ご自身の刺激にもなりますよね。
京阪エンジニアリング
おっしゃる通りです。私も、過去の自分を追い越すような発明を生み出そうと、モチベーションが上がります。
取材担当者
もちろん、特許への憧れや誇りたい気持ち、防衛意識から特許出願されることは間違いではありません。ただ、そこからさらに、権利を守りつつ公開することで切磋琢磨が生まれ、それぞれの業界の発展につながっていけば理想的だと、我々も感じます。
京阪エンジニアリング
弁理士の方と話す機会がなかったら、こうした意識の変化はなかったと思います。
取材担当者
そのほかに、弁理士とのやり取りで得られた知識や気づきはありますか。
京阪エンジニアリング
製品の開発や発明をしていても、どの部分が特許になるのか、実はよく分かっていないものです。ですから、弁理士の方から色々お話を伺っていると、勉強になると同時に、「じゃあ、あれも出願しておけば良かった…」と後悔することが多いですね(笑)。
取材担当者
特許のラインが見えてきたが故に、振り返るともったいない発明もあったと。
京阪エンジニアリング
長年ものづくりに携わってきた私や、現在ストーブ設置の現場責任者であるスタッフからすると、特別発明とは感じない機構などが、「特許になりますよ」と指摘されるケースが少なくないのです。しかも、一度世に出したら、自分の発明でも特許出願ができないと教わって…。
取材担当者
確かに、一部の例外を除けば、過去に世に出た発明の出願はできません。
京阪エンジニアリング
もっと早い段階から弁理士の方と交流し、アドバイスをもらっておくべきだったと痛感しています。自分一人で考えていると、どうしても「こんな発明、特許は取らなくていいだろう」と考えがちで。
取材担当者
確かに、特にニッチな分野だと「誰も興味を持たないだろう」と考え、出願を見送られるケースが少なくありません。ただ、どんな発明でも、特許庁という公的機関によって新規性や技術の高さが裏付けられることには大きな意味があります。
京阪エンジニアリング
本人だけが「これはすごいぞ」と言っているわけではなくなるということですね。
取材担当者
おっしゃる通りです。そのお墨付きを目に見える形で残しておくことは重要ですし、自分以外の誰かや企業が同じ発明で特許取得してしまったら、自分がその発明を使えなくなってしまいます。そうした事態を防ぐ効果もあります。
京阪エンジニアリング
どんな発明でも、特許取得できるならしておいた方が安心ですね。
取材担当者
現状、貴社においてそうした知財関連の知識を社内共有する体制はありますか。
京阪エンジニアリング
いえ、今はまだできていません。そのためにはまず、フラットにものを言い合える環境が重要だと感じています。
取材担当者
それはどういうことでしょう。
京阪エンジニアリング
薪ストーブの改良やオプション製品の開発を手がける際に重要なことは、現場をいかに知っているかです。今では私より現場スタッフの方が、各ご家庭の現状や傾向を熟知しています。ですから、スタッフからは現場で得た情報を、逆に私からは、弁理士の方から伺った知財の知識や意識を交換し合えたら、より質の高い特許を、数多く出願していけるようになると考えています。
取材担当者
その仕組み化が今後の課題ということですね。
京阪エンジニアリング
その通りです。その課題解決のためにも、今後さらに弁理士の方とコミュニケーションを取っていきたいと思います。今後とも、よろしくお願いいたします。
取材担当者
こちらこそ、どんなことでもご相談ください。本日はありがとうございました。


株式会社京阪エンジニアリング
現在は会長職に就く川上孝司氏が、有限会社として1985年に創業。平成元年以降、薪ストーブ・暖炉の輸入・販売業へ転換。現在は、日本総合販売代理店「ネスターマーティンジャパン」として、「ネスターマーティン」の販売・施工を手がけるとともに、気密性の高い日本の住宅事情に合わせた暖炉スペースのプランニングや煙道部材の製作・販売、薪ストーブや暖炉周辺グッズの開発・販売に注力している。


2024年1月29日掲載