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「知財授業報告書」兵庫県稲美町立天満南小学校

日  時 平成22年12月17日(金) 10:45-11:30、11:40-12:25
場  所 稲美町立天満南小学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 君も今日からエジソン
対  象 5学年2クラス52名
担当部署 日本弁理士会近畿支部 知財制度普及委員会
コメント  今回は兵庫県南部の中央部、加古川と明石川の間に位置する加古郡稲美町の稲美町立天満南小学校を訪問しました。稲美町は野菜の栽培や米作りが盛んで、また、全国屈指の「ため池」密集地として知られています。天満南小学校の校舎の1階部分は地域に開放されており、そのせいもあってか学校と地域の連携が密で、どんと焼き(左義長)などの小学校行事に対し、地域の多大な協力があるようです。
 今回知財授業を受けたのは5年生の2クラス。3時間目と4時間目の2コマの授業時間を充てていただきました。通常1コマで行っているシナリオを、今回は異例の2コマの時間を使って行います。どの子どもも積極的で、どの問い掛けにも多くの手が挙がります。ものしりな子どもが多く、「発明と聞いて何を連想しますか。」との問い掛けに、ワットやファラデーという回答も。「ファラデー・・・?」普段聞き慣れない名前にこちらが戸惑いました。
 時間をたっぷり使えた今回は、子ども達に発明をじっくり考えてもらいました。「怪我で右手が使えない。でも、頭をシャンプーで洗いたい。どうやってボトルからシャンプーを出しますか。」との問い掛けに、多くの子どもが手を挙げ、次々に自分の意見を述べます。「次は、ポンプのノズルの先を工夫しよう。」と針金入りのチューブを渡され、「うーん。」と頭をひねる子ども達。意見が出尽くした後、カタシャンボトルが登場すると、「ワァ」という歓声とともに「すごい。」「そうやるんだ。」との声が。じっくり考えた分だけ、感動もひとしおのよう。発明を3つ考えたところで3時間目終了。休憩時間の間中、子ども達は発明品や講師の周囲に群がります。
 4時間目は寸劇から。「苦労して完成させた発明を真似された」と憤り、「ばかばかしい。もう発明なんかしない。」と悲観する博士エフ。「真似して何が悪い。」と開き直る怪人エックス。天満南小学校の子ども達の意見は「真似をした怪人エックスが悪い、エフ博士が気の毒だ。」で統一。博士役の齊藤弁理士が余程哀れに見えたのか、それとも怪人役の私が余程悪く見えたのか、怪人を支持する子どもはゼロ。発明品の体験およびクイズコーナーを経て授業終了。授業の最後に齊藤弁理士から「5年生でも特許出願をした人がいる。」との話がありました。それを聞いた子ども達は「僕らと一緒の5年生が・・・。」と驚きます。
 4時間目の終了後、給食をいただきました。講師3人が2つのクラスに分かれ、3~4人の子どもからなる班の中に混ぜてもらい、子ども達と机をくっつけて食べました。当日の給食の献立は、ごはん、味噌汁、磯部揚げ、野菜の和え物でしたが、ここの給食は「地産地消」が特長とのこと。子ども達も「この給食の材料、全部稲美町産なんですよ。」と誇らしげに教えてくれました。
 今回の知財授業では、普段の2倍の時間を使わせていただいき、私がかつて経験したことのない程に、授業は盛り上がりました。今回、メインを担当された村井弁理士は今回が知財授業初体験。初めての知財授業で、加えて変則的な2コマ授業ということもあり大変だったと思いますが、授業の対象がご自身の子どもと同じ5年生だったこともあったのか、終始落ち着いた話しぶりで子ども達の注目を引き付けていました。
 稲美町に隣接する神戸市西区岩岡町で私は育ちました。近隣の地域で育てていただいた人間として、発明の楽しさ・発明を守ることの大切さを稲美の子ども達に伝えたいと思い、担当させていただきました。今回の知財授業が、稲美の子ども達の知財マインドの形成に少しでも貢献できたのであれば、大変嬉しく思います。



興味津々の児童達に講義を行う講師陣
(左写真左から 五郎丸 正巳、村井 康司、齊藤 整 各弁理士)



近畿支部知財授業担当 五郎丸正巳


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