HOME > 知財支援活動 > 知財授業 > 報告 > 第1回大阪教育大学「知的財産教育セミナー」講演報告

第1回大阪教育大学「知的財産教育セミナー」講演報告

日  時 平成18年3月14日(火) 午後1時30分~4時
場  所 大阪教育大学教養学科 第2会議室
内  容
(1) 第1部:講演、平成17年度文部科学省現代GP「知財教育のできる教員養成システムの構築」

題 目

講演者

・京都教育大学における知的財産教育

京都教育大学教授 植山俊宏

・大阪教育大学における知的財産教育

大阪教育大学教授 片桐昌直

・工業高校における知的財産教育

大阪府立藤井寺工科高等学校教諭

三浦靖弘

・中学校総合的学習の時間における知的財産教育

大阪市立天王寺中学校教諭

植田恭子

・弁理士会における知財授業実践

日本弁理士会近畿支部・弁理士

赤岡和夫

(2) 第2部:パネルディスカッション、「教員養成課程における知的財産教育への提言」
対  象 大学教授、小中学校および高等学校教諭など知財教育関係者
コメント この度、大阪教育大学で知財教育教員養成システムの構築に携わっている片桐教授のお招きにより、第1回大阪教育大学「知的財産教育セミナー」で、『弁理士会における知財授業実践』と題して、現在、近畿支部の弁理士制度普及委員会が中心となって実施している小中学校における知財授業についての講演を行った。

このセミナーは、知的財産創造・活用力をもつ次世代の人材育成に向けて、小中学校および高等学校における知的財産教育の教材および授業の開発、それらを活用した教員養成プログラムの構築を目指すための一環として催されたものであり、各講演者からの発表内容は、大学での教員の養成から教育現場での知財教育の取り組みまでと多岐にわたる。

この中で当支部からは、小中学校における知財授業の趣旨や概要を説明したあと、授業内容について、実際に教育現場で使用している知財教育ツール(パソコン映像、発明品、ビー玉ベアリング工作品など)や授業風景を撮影したビデオなどの具体例を交えて詳しく説明し、併せて教育現場での先生方や児童たちの反応などについても報告した。

その結果、当支部の知財授業が、先ず創造力を養うための原点である物作りの喜びを味わい、そこに盛り込まれたアイデアを尊重する心を養うこと。そして、そのようなアイデアを守る世の中の仕組みや私たち弁理士が存在することを理解するという構成になっていることを理解して頂き、子どもたちの「知的財産マインド」の育成を目的とした教育現場における知財授業ツールの1つのあり方として高く評価して頂いたように感じる。

なお、今後も教育大学関係者から、当支部の知財授業についての申し込みがありそうなので、支部として知財授業支援体制を整えておく必要がある。また、今回の知財授業ツールを教育現場へも提供し、学校側でも独自に継続して知財授業を実施できるようにすることは可能であるかといった質問などがあった。子どもたちの「知的財産マインド」を育成するという観点からは、このような活動の裾野を教育現場まで広げることは好ましいことであり、今後の重要な検討課題といえる。


会場の様子

赤岡和夫 弁理士
日本弁理士会近畿支部・弁理士制度普及委員会  委員長 赤岡 和夫


« 戻る