◎特許
特許出願の場合には、出願から3年以内に「出願審査請求」の手続をする必要があり、この手続をしなければ特許庁での審査を受けることができません。したがって、特許されるまでの期間は「出願審査請求」の手続をいつ行うかによりますが、出願と同時にこの手続を行った場合では、出願から1年弱~数年内に結論が出るのが通例です。すなわち、出願された内容でそのまま特許可能な場合は1年を切る場合もありますが、特許できない理由があるときには特許庁から「拒絶理由通知」が送達され、それに対応して特許庁との間でやりとりを行いますと半年~1年程度の時間が追加的にかかりますので、結論が出るまで数年くらいかかることになります。特許庁では、発明の技術分野ごとに各審査部に振り分けます。このため、出願が多い技術分野では審査待ちの日数が長くなります。
なお、審査着手見通し時期は、特許庁ホームページの「特許審査着手見通し時期照会について」をご覧下さい。「審査状況伺書」を特許庁に提出することで審査着手状況を知ることもできます。審査状況伺書については、特許庁ホームページの「審査・審判着手状況の各お問い合わせ」をご覧下さい。
◎実用新案
実用新案は実質的に無審査ですから早期に権利化が可能です。権利化までの期間は、出願から2、3ヵ月の場合が多いです。
◎意匠・商標
これらについては特許よりも短期間で結論が出る場合が多く、半年~1年程度と考えてよいと思います。なお、商標は指定する区分数が多いほど、審査に時間を要します。
意匠については、特許庁ホームページで公開されている「意匠審査スケジュール」をご覧下さい(特許庁ホームページにて、「意匠審査スケジュール」と検索して下さい)。「審査状況伺書」を特許庁に提出することで審査着手状況を知ることもできます。審査状況伺書については、特許庁ホームページの「審査・審判着手状況の各お問い合わせ」をご覧下さい。
商標については、特許庁ホームページの「商標審査着手状況(審査未着手案件)」をご覧下さい。「審査状況伺書」を特許庁に提出することで審査着手状況を知ることもできます。審査状況伺書については、特許庁ホームページの「審査・審判着手状況の各お問い合わせ」をご覧下さい。
◎外国
外国で特許や商標の権利を取得するための期間は、国によってさまざまです。1年程度で権利化できる国もありますし、3年以上かかる国もあります。
◎備考
(1)比較的長い期間がかかる理由は、個別の件について長期間の審査をしているというのではなく、「審査の順番待ち」が主な理由です。各国特許庁では審査期間の短縮に努力をしていますが、人間(審査官)が出願内容を理解して判断する必要があるため、どうしても限界があります。
(2)早期に権利化を図りたい場合には、他の出願よりも先に審査を受けることができる制度(早期審査制度など)もあります。早期審査制度には、特定の要件があり、詳細は、特許庁ホームページの「早期審査・早期審理について」をご参照ください。
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