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商標の類否判断について

Q商標の類否判断について教えて下さい。
A

 特許庁商標課は、「商標審査基準」を公表しており、特許庁の審査官はこの基準に沿って出願商標が他人の先行商標と類似するかどうかの判断を行います。その基準は以下のようになっています。

「商標の類否の判断は、商標の有する外観、称呼及び観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察しなければならない。」
「商標の類否の判断は、商標が使用される商品又は役務の主たる需要者層(例えば、専門家、老人、子供、婦人等の違い)その他商品又は役務の取引の実情を考慮し、需要者の通常有する注意力を基準として判断しなければならない。」

  原則として、両商標が外観(見た目)・称呼(呼び名)及び観念(意味合い)のいずれか一つの要素において紛らわしければ、類似と判断されます

称呼類似の例
「アスパ」と「アスペ」、「アトミン/Atomin」と「ATAMIN/アタミン」

観念類似の例
「太陽」と「SUN/サン」、「APPLE」と「りんご/林檎」

また、商標の構成全体での類否判断を原則としますが、二以上の要素が結合したような商標の場合には、その商標の一部分をもって類否判断する場合がありま す。また、両商標を並べて比べるのではなく、時と所を異にして両商標を見た場合に需要者が混同するかどうかが基準になります。

その他、「商標審査基準」には商標の類否について、具体的な例を挙げて記載されていますので、詳しくはそちらをご覧下さい。(特許庁ホームページ:資料室(基準・便覧・ガイドライン)→基準・便覧・ガイドライン→商標審査基準→九、第4条第1項第11号(先願に係る他人の登録商標))

なお、特許庁では「商標審査基準」に従い、原則として画一的な判断がなされますが、使用商標が他人の登録商標と類似し商標権侵害に該当するかどうかを判断 する裁判所においては、実際の取引の実情などを考慮の上、個別具体的に、両商標が付された商品又は役務の出所について、需要者が混同のおそれを生じるかど うかの観点から商標の類否が判断されます。

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