パテントセミナー2011 奈良パテントセミナーの報告
日 時 | 平成23年2月19日(土)13時30分~16時00分 | ||
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場 所 | 奈良商工会議所 | ||
テーマ | 技術者のための特許明細書講座 ~強い権利を取得するためには~ |
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講 師 | 弁理士 川原 健児 | ||
受講生 | 70名 | ||
コメント | 今年で2回目を迎える奈良でのパテントセミナーは、お申し込みを頂いた94名のうち70名が参加されるという出席率の高いものとなりました。 セミナー会場に準備した机、椅子ではとてもまかないきれないほどの多くの方々にご参加頂きましたので、椅子を会場に急遽運び入れるという事態になりました。それでも、開始時間に少し遅れてこられるとその椅子もなく、やむなく休憩時間まで立ち見される方もでるほどでした。休憩時間に机を全体的に前方に移動させて、会場の後ろにさらに椅子を運び入れることで立ち見の方々にもお座りいただけるようになりました。それでも、会場の混み合った様子から「今回は遠慮します。」と出席されなかった方もおられました。本当に申し訳なく思っています。 さて、このように多くの方々がお見えになったのは、今回のテーマが「技術者のための特許明細書講座~強い特許を取得するためには~」という企業内で知財に関わる方々にとっては最も知りたく、かつ興味深いものであったことが一番の原因であったことはいうまでもないでしょう。 ご講演では、まず、知的財産権の特徴や特許制度の目的を明らかにし、特許制度の概要が説明されました。次に、実際の特許権侵害訴訟を例に挙げて特許権行使の難しさがご説明されました。このように特許権の行使が難しい特許請求の範囲ができあがる原因の一つとして「困った発明と困った発明提案書」をレベル1からレベル3にまで分けた非常に分かりやすい具体例でご説明頂きました。実際に企業内で知財に関わっておられる参加者の方々にとって非常に有益なものだったのではないでしょうか。さらには、最近の特許法の改正、外国出願のポイントなどをご説明頂きました。 参加者が求めているポイントにぴったりとマッチしたためでしょうか、休憩時間にも終了後にも、大勢の参加者が川原弁理士を取り囲み、質問していらっしゃいました。 なお、奈良での開催ということで奈良県内の企業の方がお見えになると思っていたのですが、最も多かったのは、奈良県にお住みで大阪、京都の企業にお勤めの知財担当者と思われる方々でした。土曜日の午後に開催した効果がはっきり出ていると思われます。 せっかくの休日の午後にお集まりいただいた参加者の皆さんには有意義な時間をお過ごしいただけたのだとうれしく思います。
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執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 大西 正夫