知的財産権ライセンスセミナー 「ライセンス交渉の実際」~交渉の進め方がわかる!交渉相手との駆け引きがわかる!~ 報告書
日 時 | 2009年11月21日(土)午後1時~午後4時30分 |
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会 場 | テイジンホール(大阪市中央区南本町1丁目6番7号帝人ビル) |
名 称 | 知的財産権ライセンスセミナー ライセンス交渉の実際 ~交渉の進め方がわかる!交渉相手との駆け引きがわかる!~ |
内 容 | 第1部 13:05-13:45 基調講演「弁護士から見たライセンス契約の留意点-ライセンス業務33年の雑感-」 弁護士 山上 和則 氏(弁護士法人淀屋橋・山上合同) 第2部 13:55-15:25 寸劇「模擬実施契約交渉」 弁理士 板東 正男 (元ミノルタ(株)知財部法務部) 弁理士 阪口 真一 (元九州松下電器(株)知財担当) 弁理士 花田 考士 ((株)栗本鐵工所知財部) 弁理士 光明寺大道 (パナソニック(株)知財担当) 弁理士 松永 充弘 (矢野内外国特許事務所) 第3部 15:35-16:25 パネルディスカッション「ライセンス契約について」 コーディネータ 弁理士 井上 昌三 氏(日東電工(株)知財部長) パネリスト(順不同) 弁護士 山上 和則 氏(弁護士法人淀屋橋・山上合同) 弁理士 板東 正男 (元ミノルタ(株)知財部法務部) 弁理士 阪口 真一 (元九州松下電器(株)知財担当) 秋山 良 氏(大阪府立大学産学官連携機構コーディネータ) |
受講者数 | 290名 |
担当部署 | 日本弁理士会近畿支部 知財立国サポート委員会 |
概 要 | [第1部] 第1部では、「共同開発契約の留意点」というテーマで、山上和則氏により御講演頂いた。短時間での御講演にも関わらず、ライセンス契約の留意点について、「知的財産法と独占禁止法の交錯」「ライセンサーの倒産と通常実施権者の地位」「企業再編とライセンス契約の運命」「ライセンス対象の瑕疵をめぐる諸問題」「ライセンスと特許消尽」「特許侵害訴訟における和解契約」「準拠法規定」「仲裁条項」など幅広い内容について、長年の御経験を交えて御説明いただいた。 [第2部] 第2部では、弁理士有志による寸劇「模擬実施契約交渉」が行われた。この寸劇は、多機能複写機の特許に関し、(株)大阪電機と、(株)東京電工との間で実施契約交渉が行われるという設定で、大阪電機の知財法務部長役と担当役員役、東京電工の知財法務部長役と担当役員役の4名が登場するものであった。 寸劇では、実施契約交渉が、第1場面「大阪電機」から「東京電工」に特許許諾を申し入れるための大阪電機の「社内説明会」、第2場面「大阪電機」から「東京電工」への実施許諾の申し入れと第1回の交渉、第3場面「大阪電機」からの実施許諾申し入れを受けたことによる「東京電工の「社内説明会」」、第4場面「大阪電機」から「東京電工」への再度の交渉と「その他条件」についての交渉、と進んでいくものであった。 シナリオ作成及び出演は、実際に数多くの実施契約交渉に携わってこられた方々によるものであり、非常に迫力があり、かつ、分かり易いものであった。尚、第2部の寸劇は、後に続く第3部への問題提起という位置付けでもあった。 [第3部] 第3部では、「ライセンス契約について」というテーマでのパネルディスカッションが行われた。コーディネータは井上昌三氏、パネリストは、第1部の山上和則氏、第2部の板東正男弁理士、阪口真一弁理士に秋山良氏を加えた4名であった。 パネルディスカッションでは、寸劇に関して、どちらが有利な交渉であったのかや、寸劇での交渉のポイントについて解説いただいた。また、海外の企業や大学などとの交渉や契約において苦労されたことや、大学での産学連携の現状、さらに、ライセンス契約や契約締結において有利に展開する留意点等について御説明いただいた。また、会場からは第1部の基調講演、第2部の寸劇に関する質問状を受け付け、これに対して回答もいただいた。 会場からは多数の質問が寄せられ、時間の都合で全ての質問には回答できなかったが、引き続き行われた質問会にも多数の参加者があり、本テーマに関する受講者の関心の高さが現れていた。 知財立国サポート委員会 副委員長 松永 充弘 |