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パテントセミナー2013 第4回大阪パテントセミナー(基礎編) 報告書

日  時 平成25年2月16日(土)10時~12時30分
場  所 日本弁理士会近畿支部
テーマ 外国出願入門
講  師 弁理士 水田 愼一 氏
受講生 92名
コメント  パテントセミナー2013 大阪基礎編第4回では、水田愼一弁理士をお迎えして、「外国出願入門」というタイトルの講義をしていただきました。
 講義は、主に「パリ・ルート出願とPCT国際出願」、「主要国の特許制度の概要と、最近の法改正(米国を例にした外国O.A.対応の実務)」の内容に分けてお話されました。パリ・ルート出願およびPCT国際出願では、先ずそれらの出願の特徴や相違点について紹介および整理をされた後、実際の実務においてどのようなケースにパリ・ルート出願を選択した方がよいのか、またはPCT国際出願を選択した方がよいのか等について、それぞれの出願における得失や留意点をご自身の経験や具体例を交えながら詳しく説明していただきました。
 特に制度の紹介は単なる説明で終るのではなく、出願人の立場に立ったパリ・ルート出願およびPCT国際出願におけるメリット、デメリットを的確にご指摘いただいたので、受講者の皆さまにとってもとても分かり易く、内容の濃い実践的な講義となりました。
 後半の講義は、主に米国特許制度や欧州特許制度における最近のトピックスを中心に説明をしていただきました。
 米国特許制度は他国と制度やその考え方を異にするものが多く、受講者にとっても取っ付き難いところが多々あるので、講義では、米国特許制度の内容やその制度の裏側にある背景などについても、図面やホワイトボードを使って丁寧かつ詳しく説明していただきました。特に今回配られた講義資料は、受講者の皆さまが米国特許制度を効率よく確認することができるようにメリハリを付けて詳しく書かれていたので、後日手引き的にも使用することができ、実務においてもとても役に立つものになるのではないかと思います。
 2時間半の講義は内容が多岐にわたっていたこともあり、あっという間に終わってしまい、欧州特許制度の説明については少し時間が足りなかったご様子であったのが少し心残りでした。しかしながら、水田先生のテンポ良く熱意をもって受講者の皆さまへ語りかける話し方は、聞き手の心を惹きつけ、受講者の皆さまの心に留まる有意義な講義となったものと思います。また、そのために、講義が終了した後も多数の方が場内に残られて、水田弁理士に熱心にご質問をされていたことが印象的でした。




講師:水田 愼一 氏


会場の様子

執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 三宅康雅


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