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パテントセミナー2013 第2回大阪パテントセミナー(応用編) 報告書

日  時 平成25年2月2日(土)14時~16時30分
場  所 日本弁理士会近畿支部
テーマ ブランド戦略と知財マネジメント
~新しいタイプの商標を含めた知財の活かし方~
講  師 弁理士 齊籐 整 氏
受講生 119名
コメント  パテントセミナー2013 大阪応用編の第2回では、齊藤整弁理士をお迎えして、「ブランド戦略と知財マネジメント~新しいタイプの商標を含めた知財の活かし方~」という標題の講義をしていただきました。
 ご講義は、「知財マネジメント」や「ブランド」の概念を整理することから始まり、その後、ブランド・アイデンティティの具現化のために各種知的財産制度をどのように活用するか、という点に軸足をおいたお話が展開されました。特に、副題にあげられた「新しいタイプの商標」(音の商標、色彩の商標、位置の商標、動きの商標、ホログラム、においの商標など)については、具体例を含めて詳しく紹介をして下さったほか、これら新しいタイプの商標の中で次回の商標法改正で導入される可能性が高いものの予測や、新しいタイプの商標の登録要件として識別力が問われる可能性が高いことをお話いただきました。著名化した商品デザイン(立体商標)に対する裁判所の判断の変化についても、詳しく紹介していただきました。
 ブランド力を向上するための戦略に関して、齊藤先生は、アイデアは特許、デザインは意匠、マークは商標というようなバラバラな運用ではなく、各種知的財産権制度を最も効果的となるように活用して包括的な保護を図る必要がある、というお考えを強調されました。特に、新たな武器として活用できるであろう新しいタイプの商標に関しては、意匠法や不正競争防止法などによる保護や早期審査制度の活用などを通じて自社の商標の識別力を獲得または確保し、商標登録を受けるという戦略を、時間をかけてご教示下さいました。
 2時間半の講義時間のうち、わずかな休憩時間を除き、お座りになることもなく、超スピードで話し続けられる齊藤先生でしたが、終始、熱意をもって受講者の方々に語りかけるようなお話ぶりで、内容もわかりやすいものでした。受講者の方々も、心に留まる貴重な講義であったと感じる方が多かったようで、講義が終了した後もたくさんの方が場内に残られて、順々に、単なる質問に留まらず、齊藤先生と名刺交換などの交流をされておられました。




講師:齊籐 整 氏




会場の様子

執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 三宅康雅


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