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パテントセミナー2013 神戸パテントセミナー(午後の部) 報告書

日  時 平成25年3月2日(土)13時30分~16時
場  所 神戸市産業振興センター
テーマ 誰にでも起こりうる商標権侵害を回避するには
講  師 弁理士 吉本 力氏
受講生 43名
コメント  午前の部は、近畿支部知財制度普及委員でもある吉本先生による商標権侵害回避をテーマにした講義でした。吉本先生は、まず、商標について、「マクドナルド」等を例にした説明をされた後、「商標権侵害の概要」と「商標権侵害の回避策」について話されました。
 吉本先生は、「商標権侵害の概要」についてのお話の中では、①「iPad」中国商標事件、②「iPhone」日本商標事件、③「モンシュシュ」事件を例にして、商標の類似の判断基準(称呼・外観・観念)や、「商標権を侵害した場合でも、商標権者によって、侵害者への対応が全く異なる」という点、及び「『Mon chou chou』のように、今使っている自社の会社名、商品名等の名称が突然使えなくなると、自社のビジネスに与える影響が甚大」である点について、分かり易く説明されました。
 また、「商標権侵害の回避策」についてのお話の中では、吉本先生は、自社が使用する予定の商標と類似する商標の調査が非常に重要である点を述べられた上で、具体的な商標の調査方法について、詳細に説明されました。そして、吉本先生は、調査の結果、自社の使用予定の商標と類似する商標がない場合は、商標出願して商標権を取得することにより、安心して商標を使用できるようになる点と、自社の使用予定の商標と類似する商標がある場合には、商標を変更可能か否か検討して、変更可能な場合には、変更した方が賢明である点とを力説されました。
 吉本先生の講義は、分かり易く、かつ、非常に実践的であり、受講生の方々にとって有意義なものであったと思います。講義終了後にできた質問者の長い列は、そのことを物語るものであると思います。



講師:吉本 力 氏


会場の様子

執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 水田愼一


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