パテントセミナー2012 第1回 大阪基礎編 報告書
日 時 | 平成24年1月14日(土)午後2時~午後4時 | ||
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場 所 | 日本弁理士会近畿支部 | ||
テーマ | 特許・実用新案入門 ~目的を意識した特許の基礎~ |
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講 師 | 弁理士 三宅 康雅 | ||
受講生 | 115名 | ||
コメント | パテントセミナー2012の第1回目は、新しくなった近畿支部室の会議室で始まりました。パテントセミナーも12回目となり、認知度もかなり上がっているようです。「昨年は・・・でしたよね。」とか「今年のこれからの回は・・・ですか?」と話かけてくださる参加者も多く、最初から100名を超える盛況な講演となりました。 今回は大阪基礎編第1回「特許・実用新案入門 ~目的を意識した特許の基礎~」と題して、三宅康雅弁理士に解説していただきました。ご講演は、まず「特許法の目的」を説明するスライドから始まり、「特許権」とは何か、「特許権を取得する意義」、と話が進められました。続いて「特許権取得までの流れ(1)(2)」として、特許権を取得するための手続きの流れとその際の注意点について丁寧に説明されました。 後半は、「特許制度と知財マネジメント」や「価値のある特許」に言及されました。「特許制度は産業の発達が目的であって、必ずしも事業の発展を目的とするものではない」ため、「独占的利益を活用する」ための特許戦略が重要であること、そのためには、「技術的判断のみならず、時には経営的判断も必要とされる」ことを、具体的な例を挙げて説明されました。比較的実務的・実践的な内容でしたが、コカ・コーラの特許戦略や、富士フィルムの使い捨てカメラ、キャノンのインクトナーの例など身近に存在する具体的な事例を挙げての説明は、実務家にとって興味深い内容であったのはもちろん、入門者の方々にとっても理解し易く、かつ有意義なものだったと思います。 講演の終わりの質疑応答では質問が途切れることなく、また、講演終了後にも参加者の質問の列ができていましたが、三宅弁理士はそのひとつひとつに丁寧に答えておられました。参加者からは「大変わかり易かった」「役にたった」との声をいただきました。
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執筆者: 近畿支部知財制度普及委員会 立川 伸子