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大学生を対象とした専門家講座 ~法務、財務、知財からみた経営戦略~ 大学セミナー報告書

日 時 平成25年11月30日(土)
 2時限目 10:40~12:10
 3時限目 13:00~14:30
場 所 関西大学 千里山キャンパス 第4学舎3号館 3201教室
名 称 大学生を対象とした専門家講座 in 関西大学 ~法務、財務、知財からみた経営戦略~
内 容 日本において早くから知的財産の重要性を認識し、知財戦略を実行してきた「キヤノン株式会社の事例」を取り上げ、事業戦略に沿った①権利化、②権利の活用、③収益化について、その概要を説明した。
主 催 日本弁理士会近畿支部、大阪弁護士会、日本公認会計士協会近畿会
担当部署 知財普及・支援委員会
対 象 システム理工学部生
 2時限目 3,4年生220名
 3時限目  2年生 270名
講 師 小野 敦史 氏(特許業務法人R&C 弁理士)
細井 大輔 氏(あらた法律事務所 弁護士)
海崎 雅子 氏(海崎雅子事務所 公認会計士・税理士)
コメント 今回の専門家講座は、古谷栄男弁理士が受け持つ関西大学のシステム理工学部の2つの講座の1コマを当てていただいて開催したもので、知財の形成、活用、収益構造などについて、公認会計士・税理士の海崎氏、弁理士の小野氏、弁護士の細井氏にそれぞれの立場から解説していただいた。
 まず、海崎氏が、キヤノンの経営環境について、解説された上で、キヤノンの利益の推移と分析などを通して、消耗品の独占的販売を堅持する消耗品ビジネスモデルについて解説された。
 続いて、小野氏が、消尽論についてシャチハタ(登録商標)スタンプを例に挙げて、キャップの修理、インクのしみ出すゴムの修理が特許権の侵害になるかなどを解説された上で、キヤノンのインクカートリッジの特許に関して、インクの再充填の特許権侵害成立性について解説された。
 次に、細井氏が、インクタンク事件の概要、民事訴訟の流れ、原告被告の主張、裁判所の判断について解説された。
 今回の専門家講座について、学生にとっては身近なインクカートリッジの具体例を挙げた説明がわかりやすかったようであり、また、知財と訴訟や経営との関係などの説明が目を惹いたようであり好評だった。大学側からも三士の立場からの総合的な解説は珍しく、学生に広い視野で考えさせることが有意義であったとの評価をいただいた。

講座風景(海崎雅子氏)

講座風景(小野敦史氏)

講座風景(細井大輔氏)

報告者:知財普及・支援委員会 平田緑

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