パテントセミナー2013 京都パテントセミナー(午前の部) 報告書
日 時 | 平成25年12月7日(土)午前10時~12時30分 | ||
---|---|---|---|
場 所 | 京都商工会議所 | ||
テーマ | 外国における商標権の取得 | ||
講 師 | 弁理士 小林 良平氏 | ||
受講生 | 51名 | ||
コメント | 今回のパテントセミナーは、京都御所から少し南に下がった京都商工会議所で行われました。当日は、暦の上では「大雪」に当たる日でしたが、全く雪が降らない、とても良い天気に恵まれました。 今回、表記テーマに基づいて、小林良平弁理士による二時間半の講義が行われました。 講義の前半で、まず、商標、商品・役務の定義についてご説明されました。次に、少し踏み込んだ内容として、商標の識別力や、新しい商標について触れられました。有名なブランドの価値や、自動車の標章・トレードドレス、商品パッケージに記載されている注意書、小林弁理士の事務所名「京都国際特許事務所」(識別力の観点から、Ⓡを付している点についてもお話されていました)等、数多くの例を講義でご紹介されました。 講義の後半は、主要な国の商標制度をご説明されました。出願から権利化までの流れといった基礎的な部分、各国制度の特徴的な箇所の対比、現地代理人からの情報を含めた最新の法改正、その内容は幅広いものでした。また、質疑応答の時間や講義終了後は、受講者の数多くの質問に対して、一つ一つ丁寧にご回答されていました。 小林弁理士は、『大きな部分から小さな部分に流す』講義のスタイルで、各国の『消費者保護の考え方』や『商標制度の進化の過程』をポイントにして、お話されました。外国商標の案件に触れる機会が少ない方にとって、各国の法制度の知識を理解・整理できる、とても良い講義だったと思います。 講義の中で小林弁理士は、ある新聞のコラムを紹介しながら、「京都」という標章の持つブランド力についてお話されていました。今回の講義が、何らかの形で「京都」ブランドの維持・発展に繋がることを願います。
|
執筆者: 近畿支部知財普及・支援委員会 中山聡