パテントセミナー2013 第1回大阪パテントセミナー(応用編) 報告書
日 時 | 平成25年10月12日(土)午後2時~午後4時30分 | ||
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場 所 | TKP大阪梅田ビジネスセンター | ||
テーマ | 中小企業のための知的財産戦略~競争力のある事業を創造・拡大するために~ | ||
講 師 | 弁理士 上羽 秀敏氏 | ||
受講生 | 126名 |
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コメント | 2013年度パテントセミナーの応用第1回目は、弁理士の上羽秀敏先生をお招きして「中小企業のための知的財産戦略~競争力のある事業を創造・拡大するために~」というテーマでご講義いただきました。受講者も126名を超える大勢の方々にご参加いただきました。 上羽講師が、お話しの最初に受講者の知財の実務経験年数を問われましたところ、5年以上の方々か多かったので、予備知識を詳細にお話しするより実践方法に重点をおいてのお話しを頂きました。 中小企業がどのような知的財産戦略を取るべきか、そのためにはどのような組織作りをしたらよいか、どのような規定を設けたらよいかというより実務的なお話しを、中小企業に対するコンサルティング業務で得られた経験の上にお話しいただきました。 例えば、知的財産部門を研究開発部門の下部組織にした場合の弊害、職務発明規定の重要性、知財管理マニュアル作成の上で注意すべき点等のお話しは受講者もメモをとりながら真剣に聞き入っておられました。 それらのお話しのうち、受講者の皆さんが最も興味を引かれたのは、「特許とノウハウの対比」であったように思います。 特許権取得は難しくかつ多額の費用も必要になる、一方、ノウハウは簡単に取り組むことができしかも費用がかからない、といったよくある誤解を解きあかすお話しは、豊富な実例をも挙げて説明されたからか、受講者の皆さんも頷かれながら聞き入っていたのが印象的でした。 2時間30分という長丁場であるにも関わらず、時間の延長、パート2の開催を望まれる受講者が多かったのは、豊富な経験に根ざした上での分かりやすい平易な言葉を選ばれた上羽講師のお話しのたまものであったと思われます。また、お話しが終わった後、複数人の受講者からの個別質問への丁寧なお答えもあり、大変盛況でした。 アンケートにも基礎的なことがよく理解できた、具体例を示していただいて分かり易かった等のコメントが多く寄せられており、受講者の方には有意義な時間をお過ごし頂けたと思います。
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執筆者: 近畿支部知財普及・支援委員会 大西正夫