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三会による専門家講座報告書「関西大学」

日 時 平成26年11月29日(土) 2時限目 10:40~12:10
             3時限目 13:00~14:30
場 所 関西大学 千里山キャンパス 第4学舎3号館 3201教室
名 称 企業活動と経営戦略
~事業戦略・研究開発戦略・知的財産戦略の三位一体戦略に関する事例研究~
内 容 日本において早くから知的財産の重要性を認識し、知財戦略を実行してきた「キャノン株式会社の事例」を取り上げ、事業戦略に沿った①権利化、②権利の活用、③収益化について、その概要を説明した。
主 催 日本弁理士会近畿支部、大阪弁護士会、日本公認会計士協会近畿会
担当部署 日本弁理士会近畿支部 知財普及・支援委員会
対 象 システム理工学部生他 2時限目 165名
           3時限目 182名
講 師 小野 敦史 氏(北辰特許事務所 弁理士) 
細井 大輔 氏(あらた法律事務所 弁護士)
海崎 雅子 氏(海崎雅子事務所 公認会計士・税理士)
報 告  今回の専門家講座は、神戸大学工学研究科における「知的財産の基礎」の授業の一コマにおいて開催したもので、知財の形成、活用、収益構造などについて、公認会計士・税理士の海崎氏、弁理士の小野氏、弁護士の細井氏にそれぞれの立場から解説していただいた。
 まず、海崎氏が、キャノンの経営環境について、解説された上で、キャノンの利益の推移と分析などを通して、消耗品の独占的販売を堅持する消耗品ビジネスモデルについて解説された。
 続いて、小野氏が、消尽論についてシャチハタ(登録商標)スタンプを例に挙げて、キャップの修理、インクのしみ出すゴムの修理が特許権の侵害になるかなどを解説された上で、キャノンのインクカートリッジの特許に関して、インクの再充填の特許権侵害成立性について解説された。
 次に、細井氏が、インクタンク事件の概要、民事訴訟の流れ、原告被告の主張、裁判所の判断について解説された。
 今回の専門家講座について、学生にとっては身近なインクカートリッジの具体例を挙げた説明がわかりやすかったようであり、アンケート結果も好評だった。大学側からも社会に出てビジネスをするということは非常に複雑で、現在勉強している専門領域以外の知識も求められることが具体的な事例をもとに学べたので、学生にとっても非常に有意義な内容であったとの評価をいただいた。

報告者:知財普及・支援委員会 佐原隆一




講座風景(海崎雅子氏)




講座風景(小野敦史氏)




講座風景(細井大輔氏)






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