パテントセミナー2015 京都 午前の部 報告書
日 時 | 平成27年10月3日(土)午前10時~午後0時30分 | ||
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場 所 | 京都リサーチパーク | ||
テーマ | 中小企業の特許経営・特許活用 | ||
講 師 | 弁理士 岡野 眞人氏 | ||
受講生 | 44名 | ||
コメント | パテントセミナー2015京都午前の部は、弁理士の岡野眞人先生をお招きして「中小企業の特許経営・特許活用」というテーマで講義をしていただきました。 岡野先生は、30年近く特許出願業務に携われているなかで、大企業と中小企業、大都市と地方で、知的財産に関する格差拡大を課題と認識されています。それを改善すべく、事務所を神戸に開設されて以来、地元近郊を中心に、「知的財産支援の空白地域解消計画」と題しての中小企業に対する啓蒙活動をされています。本セミナーにおいても日々の活動で体験されたことを交えて、具体的にお話をされました。そのため、受講生も飽きることなく、終始熱心に聴講されていました。 講義は、1)中小企業の特許経営、2)特許経営のメリット、3)中小企業の特許活用の3部構成でされました。1)中小企業の特許経営では、中小企業が大学や他社との共同開発をする際に陥りがちな“落とし穴(失敗)”について、事例を挙げて紹介され、回避するためには、初期の段階で契約を締結しておくことの必要性を説明されました。2)特許経営のメリットでは、特許出願が直接的に利益に繋がらなくても、経営者が特許出願に積極的な姿勢を示すことで、人材育成やモーチベーションアップなど、中小企業が抱える課題を間接的に解決することができて、結果的に業績のアップに繋がっていることを説明されました。3)中小企業の特許活用では、特許庁が平成16年以降続けている中小企業を対象とした知財経営支援活動の中からの成功事例を紹介し、特許経営の8つのメリットを得るための各特許活用について説明されました。 岡野先生は、終始、明瞭な発声で丁寧に話されたこともあり、受講生の理解が高まったと思われます。 執筆者:永井 秀男
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