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パテントセミナー2016 滋賀 午後の部 報告書

日  時 平成28年11月12日(土)午後2時~4時30分
場  所 コラボしが21
テーマ 技術的営業秘密の保護と発明の秘匿化戦略について
講  師 弁理士 北村 光司氏
受講生 66名
コメント  パテントセミナー2016の滋賀午後の部では、弁理士の北村光司氏をお招きして「技術的営業秘密の保護と発明の秘匿化戦略について」というテーマでご講義いただきました。
 講義では、営業秘密漏洩事件(東芝vsハイニックス等)の紹介から始まり、受講者に興味を持たせながら本題に入っていきました。まず、営業秘密についての要件、即ち「秘密管理性」、「有用性」及び「非公知性」についての説明、続いて不正競争防止法の平成27年度改正の説明がありました。罰則の強化、未遂処罰の創設、推定規定などの改正点について、現行法と対比しながら説明され、初心者でも理解しやすい内容でした。
 この技術的営業秘密の漏洩は、人的流出ルート(元従業員、現職のキーマン等)によることが多く、その具体的な説明とともに、それを防止するための企業における秘密管理対策(勤務規則等による契約)についての説明がありました。また、タイムスタンプの説明とともに、その実演もあり、タイムスタンプをより身近なものとして理解してもらえたと思います。
 最後に、オープン・クローズ戦略の説明があり、どの技術をオープンにし、どの技術をクローズにするか、これらを考えることが知財の重要な戦略であり、企業活動において非常に重要になってきているとのことです。今回の講演内容は、実務家にとって有益であったと思われ、終了後20分程にわたって質問があったことが印象的でした。


執筆者: 岸本 忠昭




講師:北村 光司氏


会場の様子

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