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平成29年度「弁理士の日」記念事業報告書

日  時 平成29年7月1日(土)10:00~17:00
会  場 松下IMPホール(講演会の部)およびツイン21アトリウム(イベントの部)
テ ー マ 知財ふれあいフェスティバル
概  要 講演会とイベント(詳細は各報告内容を参照)
参加者数 <イベントの部>サイエンスショー(4回):約1,000名、工作授業:約1,500名、先端技術の体験コーナー:約400名、クイズコーナー:約450名、ブース展示:約800名、記念撮影:約100名
<講演会の部>406名
内  容  7月1日の「弁理士の日」を記念して、平成29年7月1日(土)に大阪ビジネスパーク内の松下IMPホールおよびツイン21アトリウムにおいて「知財ふれあいフェスティバル」を開催しました。本年度の「知財ふれあいフェスティバル」は「弁理士の日」当日の開催となりました。梅雨の最中で雨が心配されましたが、幸運にも晴れ渡った一日となり、講演会場の松下IMPホール、イベント会場のツイン21アトリウム共に多くの方が来場され、昨年度以上に大変盛況なフェスティバルとなりました。
 また、イベントの部と講演会の部を合わせて、合計3件(日刊工業新聞、電気新聞、大阪日日新聞)の取材申し込みがあり、新聞紙上においても本フェスティバルの様子が紹介されました。

 





◆講演会の部

日  時 平成29年7月1日(土)13:00~17:00
会  場 松下IMPホール
テ ー マ 人工知能最前線 ~AIの今を知り、未来を探る~
概  要 [第1部 基調講演]
・基調講演1:人工知能の発展と展望
 麻生 英樹 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 副研究セン
 ター長)
[第2部 一般講演]
・一般講演1:人工知能関連ビジネスの法的実務の課題と対応の方向性について
 牧野 和夫 氏(芝綜合法律事務所 弁護士・弁理士)
・一般講演2:人工知能とユーザ、聴衆のコラボによる楽曲生成」+「人工知能による楽曲生
 成のデモンストレーション」
 沼尾 正行 氏(大阪大学 産業科学研究所 教授)
・一般講演3:人工知能関連プロダクトの動向とビジネス領域における最新事例
 藤田 肇 氏(株式会社FRONTEO 弁理士)
聴講者 406名
内  容

 
 人工知能やIoTが「第4次産業革命」という大変革をもたらすと言われている昨今、メディア等において、「人工知能」の話題が取り上げられる機会が急激に増加していると感じられます。そこで本年度は、まさに今最も注目を集める技術である「人工知能」をメインテーマに取り上げました。「人工知能」の今として、「人工知能」に関する最先端技術や「人工知能」が抱える現状の課題等をご紹介し、それが「人工知能」とともに暮らす未来について考えるきっかけになればと考え、本年度の講演会を企画しました。

 講演会の部は、最初に日本弁理士会近畿支部・支部長の吉田稔氏より開会の挨拶があり、続いて第1部の基調講演と一般講演1を行い、休憩を挟んで一般講演2と一般講演3を行いました。
 第1部の基調講演では、人工知能研究の第一線で活躍しておられる国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 副研究センター長の麻生英樹氏より、「人工知能の発展と展望」と題してご講演をいただきました。本基調講演では、「人工知能とは」、「人工知能の発展過程」等の基礎的な知識から、今後の人工知能発展の方向性や我が国における人工知能に関する政府の取り組み等についても詳細に解説していただきました。
 第2部の一般講演1では、企業法務の分野、特にAIやIT分野におけるビジネス上の法的課題について精通しておられる芝綜合法律事務所の弁護士・弁理士の牧野和夫氏より、「人工知能関連ビジネスの法的実務の課題と対応の方向性について」と題してご講演をいただきました。本一般講演1では、AI技術を利用して事業を進めるにあたって、産業界が直面するであろう新たな法律上のリスクや問題点について解説していただきました。また、AIが創作した創作物に関し、知的財産権の帰属や保護がどうなるか、現時点における実務上の対応、今後の制度設計の在り方、等についても解説していただきました。

 一般講演2では、大阪大学産業科学研究所教授の沼尾正行氏より、「人工知能とユーザ、聴衆のコラボによる楽曲生成」と題してご講演をいただきました。沼尾氏の「人工知能による楽曲生成」に関する研究成果は、最近テレビ・ラジオ等で頻繁に取り上げられています。本一般講演2では、「人工知能」とアーティストのコラボによって生成された楽曲「AIとボク」を披露していただき、また、AIが人の脳波等の情報からその人の好みに合わせた楽曲を自動作曲する方法等についてご紹介いただきました。
 また、一般講演3では、弁理士であり、人工知能関連プロダクトを提供する企業で活躍されている株式会社FRONTEO 藤田肇氏より、「人工知能関連プロダクトのビジネス領域における最新事例」と題してご講演をいただきました。本一般講演3では、まず、何故今AIがブームとなっているのか、その背景には、ここ数十年のコンピュータ環境の劇的な変化、社会に流通するデータ・情報量の爆発的な増加があることを判り易く解説していただきました。また、藤田氏が所属する株式会社FRONTEOが開発した人工知能エンジン「KIBIT」について、ディスカバリ支援や特許調査支援での活用事例をご紹介していただきました。
 各講演の最後には、講演者が聴衆の質問に直接答える時間を設け、活発な質疑応答が行われました。
 そして、講演会の最後に、日本弁理士会・副会長の福島三雄氏より閉会の挨拶があり、盛況のうちに本講演会を終了することができました。

 長時間の講演会にもかかわらず、聴講者は最後まで熱心に講演に聞き入っていましたし、活発な質疑応答が行われた様子等から、本講演会の内容は、聴講者の皆様に対して大変有意義なものになったものと考えます。

吉田支部長の挨拶

柳瀬委員による司会進行

麻生氏の講演

牧野氏の講演

沼尾氏の講演

藤田氏の講演

会場の様子

会場の様子


 





◆イベントの部


日  時 平成29年7月1日(土)10:00~16:00
会  場 ツイン21アトリウム
テ ー マ 身近に楽しむ知的財産
概  要 [ステージ]
  • ・サイエンスショー(1)空気パワー
  • ・サイエンスショー(2)バランス大実験

[常設会場]
  • ・発明工作教室(1)回転台
  • ・発明工作教室(2)万華鏡
  • ・発明工作教室(3)アルソミトラのグライダー
  • ・ブース展示1(日本弁理士会)
  • ・ブース展示2(大学の発明紹介)
  • ・ブース展示3(大阪税関)
  • ・先端技術の体験コーナー(株式会社メガネスーパー)
  • ・マスコットキャラクターとの記念撮影
  • ・クイズコーナー(はっぴょんの弁理士クイズ)
参 加 者 サイエンスショー(4回):約1,000名、工作授業:約1,500名、先端技術体験:約400名、クイズコーナー:約450名、ブース展示:約800名、記念撮影:約100名
内  容

 
 大阪ビジネスパーク内のツイン21アトリウムにおいて、昨年度に引き続き「身近に楽しむ知的財産」をテーマとしてイベントを開催しました。日頃の委員会活動の際に、一般の方々の「知的財産権」への関心の低さや「弁理士」の知名度の低さ等を感じることも多く、「もう少し幅広い層を対象に普及活動をしよう」という趣旨で「大人から子供まで家族全員で楽しめるイベント」として企画を行いました。具体的な内容は以下の通りです。

○サイエンスショー:
 大阪市立科学館で行われているサイエンスショーから2つのレパートリーを2回ずつ披露していただき、合計4回の実演を行いました。サイエンスショーは例年大人気で、本年度もサイエンスショーを目当てに多くの親子が会場に詰めかけてくれました。ステージ前に子供たちが床に直接座ってショーを見ることができるスペースを設けたことで、多くの子どもたちに不思議なショーを間近で楽しんでもらうことができました。

○発明工作教室:
 知財普及・支援委員会第2事業部会が、「回転台」と昨年度好評であった「万華鏡」の工作を実施しました。さらに本年度は新たな試みとして、もっと簡単に挑戦できる「アルソミトラのグライダー」の工作を実施しました。作ったグライダーを特設ステージから実際に飛ばしてもらって、飛行距離の記録会を行い、記録が上位の子供たちには賞品を贈呈しました。初めての試みでしたが、大変な盛り上がりとなりました。回転台を150セット、万華鏡を昨年度の倍の300セット、グライダーを300セットと、十分な数量を準備していたつもりでありましたが、イベント終了30分前には全てなくなってしまいました。

○マスコットキャラクターとの記念撮影:
 本年度も昨年度と同じ顔触れで、日本弁理士会の「はっぴょん」、浜寺ローズカーニバル(堺市)の「浜寺ローズちゃん」、大阪税関の「カスタム君」の着ぐるみが登場しました。多くの来場者と写真撮影を行い、特に小さい子供たちには大人気で、会場を大いに盛り上げてくれました。

○クイズコーナーとブース展示1~3:
 クイズコーナーとブース展示1(知財制度の紹介)は、知財普及・支援委員会第1事業部会が担当しました。楽しいクイズを解きながら、発明や特許制度、弁理士などを知ってもらうという毎年恒例のこの企画は、参加者全員に簡単な賞品を用意したこともあって、今年も来場者に大人気でした。
 ブース展示2(近畿管内の大学による発明品の展示)とブース展示3(大阪税関による知財啓蒙活動)は、知財普及・支援委員会第3事業部会が担当しました。大学による発明品の紹介では、京都大学・大阪大学・近畿大学の3校にご協力いただき、大学において生まれている発明を一般の方々に披露する機会を設けました。京都大学のブースでは、非接触で心拍を測定する装置のデモが行われ、来場者の方々に体験していただけました。大阪大学のブースでは、ロボット研究で有名な石黒教授の発明を紹介したパネルが展示されており、来場者は興味深く見入っておられました。近畿大学のブースでは、私たちにとって身近な文具、化粧品、サプリメントといった商品に関する発明の事例が紹介されており、発明を身近に感じていただくことができました。
 また、大阪税関のブースでは輸入品の中から発見されたニセモノを展示していただき、簡単な工作コーナーも設けていただきました。また、今年も麻薬探知犬をモデルとした大阪税関のイメージキャラクターであるカスタム君に登場していただき、来場者との記念撮影などを通じて会場を大いに盛り上げてくれました。

〇先端技術の体験コーナー
 先端技術の体験コーナーは、メガネスーパー様にご協力をいただき、視力4.0の世界を体験できるメガネ型ウェアラブル端末「b.g.」を展示していただきました。また、Futaba様にもご協力いただき、ラジコンカーの運転体験を行う企画も用意していただきました。子供たちがワクワクした表情を見せながらラジコンカーを操作している様子が大変印象的でした。

 会場のツイン21アトリウムには、最初のサイエンスショーが始まる前から多くの方に集まっていただくことができました。お父さん、お母さんと子供という組合せはもちろん、お祖父さん、お祖母さんの姿もあり、私たちの期待通り、家族全員で知的財産を身近に楽しんでいただくことができました。
 さらに、本会広報センターからご提供いただいたはっぴょん風船が、本年度も子供たちに大人気でした。フワフワと浮き上がる色とりどりの風船が会場に華を添え、会場の雰囲気がより一層楽しいものとなりました。
 また、昨年度に引き続き、本年度も大阪市教育委員会に事業の後援に加わっていただき、フェスティバルを紹介するチラシを大阪市内の全小学校で配布していただきました。その結果、本年度も大阪市内の小学生を中心とした多くの子供たちに参加していただくことができました。

(文責:知財普及・支援委員会委員  柳瀬 智之)

会場の様子

マスコットキャラクター
との記念撮影

会場の様子

サイエンスショー

先端技術の体験コーナー

発明工作教室(1)

発明工作教室(2)

発明工作教室(3)

ブース展示1
(日本弁理士会)

ブース展示2
(大学の発明紹介)

ブース展示3
(大阪税関)

クイズコーナー

 

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