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パテントセミナー2017 大阪応用編 第1回 報告書

日  時 平成29年9月23日(土)午後2時~4時30分
場  所 TKPガーデンシティ大阪梅田
テーマ 企業知財 ①タイヤ業界の立場から ②医薬品業界の立場から
講  師 ①弁理士 秋篠 浩二氏 ②弁理士 高山 裕貢氏
受講生 81名
コメント  パテントセミナー応用編第一回目は、企業知財をテーマとした二本立ての講演でした。セミナー前半は、秋篠浩二弁理士による「タイヤ業界」に関する企業知財のご講演であり、セミナー後半は、高山裕貢弁理士による「医薬品業界」に関する企業知財のご講演でした。同業種の企業や化学系の企業に所属されている方を中心に、ご参加いただきました。
 秋篠弁理士は、「普段の業務において皆さんが課題として考えていることに対して参考になるよう、具体的な話をしたい」というお考えのもと、「知的創造」、「権利化業務」、「権利活用」の面からご自身の知財業務についてお話されました。また、タイヤという製品は、その性質上、諸外国との関わりが多くなります。そのため、海外の事情や日本の税関の水際対策についても言及されました。「開発者には、出願だけではなく権利行使まで意識してもらう」、「作用効果が明確になるように、開発者から発明を提案してもらう」などのお話は、開発者との対応に悩んでいる知財担当者にとって良いアドバイスになったのではないかと思います。
 高山弁理士は、医薬品業界の現状を皮切りにして、その業界の「特許の特殊性」、「知財戦略」、「知財部門の活動」についてお話されました。「普通の人には馴染みのない医薬品の業界とその特許を知ってもらいたい」というスタンスで、医薬品の種類や医薬に関する特別法などの様々な補足を織り交ぜながら、幅広いお話をされました。「保護できる特許の種類は多くないが、その中で多面的保護を実現できるようにする」、「研究開発に莫大な費用と時間を要するので、権利のクリアランスは特に重要である」など、その内容は、医薬品業界は勿論、別の業界の知財業務でも活用できるものであったと思います。
 知財は企業の経営に深く関わるものであり、その業務が公開されることは、通常は殆どありません。そのため、企業で知財業務を担当されている方にとって、他社の業務を参考にしながら自社の業務を振り返ることは、結構難しいことであると思われます。今回のセミナーが、参加された方の知財業務の一助になってくれることを、強く願います。

執筆者: 中山 聡


            


講師:秋篠 浩二氏


講師:高山 裕貢氏


会場の様子

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