HOME > 知財支援活動 > セミナー情報 > 報告 > パテントセミナー2018 和歌山 報告書

パテントセミナー2018 和歌山 報告書

日  時 平成30年11月17日(土)午後2時~4時30分
場  所 和歌山商工会議所
テーマ CS(コンピュータ・ソフトウェア)技術分野の知的財産権
~基礎から少し難しいところまで~
講  師 弁理士 向林 伸啓 氏
受講者 11名
コメント  パテントセミナー2018の和歌山編は、弁理士の向林伸啓氏に「CS(コンピュータ・ソフトウェア)技術分野の知的財産権~基礎から少し難しいところまで~」というテーマで講義いただきました。受講者は11名ではありましたが、和歌山県内のみならず大阪府、奈良県、遠くは福井県、東京都からの参加者もおられました。
 「基礎から少し難しいところまで」という題目に合わせて、基礎的事項から若干専門的事項まで網羅的に説明を頂きました。
基礎的事項では、知的財産権の種類、特許法の目的、特許を取得することの有利点、特許要件等を詳細に説明いただきました。特に、コンピュータ・ソフトウェア発明の先使用権の立証手段としてタイムスタンプを利用することにも言及いただきました。
専門的事項では、市場を独占したと思われるコンピュータ・ソフトウェアの特許公報をいくつか例に挙げられ、どのような点で市場の独占が可能になったのかを実際に特許請求の範囲を読み上げつつ説明いただきました。
また、コンピュータ・ソフトウェア発明に関する特許庁の審査ハンドブックを例に挙げられ、どのようなポイントから明細書等を作成すれば特許の可能性が拡がるのかを説明いただきました。
意匠法に関しては、画面デザインの意匠の登録例を実際に列挙して画面デザインでの意匠登録の有効性を説明いただきました。また、商標法に関しては、実際にアメリカの某有名企業がコンピュータ・ソフトウェアに関連した取得している商標を列挙され、コンピュータ・ソフトウェア分野でも商標が重要である旨を説明いただきました。
 また、不正競争防止法では新たに追加されたビッグデータに関する事項を、著作権法では改正に伴うコンピュータ・ソフトウェアに関連した著作物の利用の柔軟性が高まった点などを説明いただきました。
受講者の皆さんは最後まで関心をもって受講されていましたし、また、途中の休憩時間や講義終了後に多数の質問があり、ホワイトボードを利用してのご丁寧な回答をされていました。
受講者からは「コンピュータ・ソフトウェア発明の基本がよく理解できた」「特許法以外の法律の利用も考える必要がある」などのご感想があり、有意義な時間をお過ごし頂けたと思います。

執筆者: 大西 正夫





講師:向林 伸啓氏


会場の様子

« 戻る