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令和3年度「弁理士の日」記念事業報告書

◆全体報告

日  時 令和3年7月3日(土)10:00~16:10
※特設クイズページ:6月17日(木)~7月31日(土)
会  場 オンライン
テ ー マ 知財ふれあいフェスティバル
概  要 講演会とイベント

(講演会の部:14:00~16:10)
「世界が驚く日本の文房具」
  講演1:高畑正幸氏 文具ライター(文具王)
 「文具王的、ちょっとマニアックな文房具発明競争の見方・楽しみ方」
  講演2:岸井祥司氏 和気文具 代表取締役社長
 「アナログな文具を知るのはインターネットの世界で」
  講演3:菊池英龍氏 株式会社トンボ鉛筆 知財部長 弁理士
 「トンボ鉛筆の文具と知的財産権」

(イベントの部:10:00~15:50)
「身近に楽しむ知的財産」
 発明工作教室:吉岡亜紀子氏(弁理士)および千原清誠委員
 「おどる!はねる!磁石であそぼう!(はっぴょんも登場)」
 クイズコーナー:(特設ホームページ)
参加者数 <講演会の部>382名
<イベントの部>発明工作教室:46組(78名)※抽選応募者779名
クイズコーナー:景品応募者135名 
内  容

(1)概要
令和3年7月3日(土)に、7月1日の「弁理士の日」を記念して、オンラインイベント「知財ふれあいフェスティバル」を開催しました。「講演会の部」では、「世界が驚く日本の文房具」と題して、高畑正幸氏(文具ライター)、岸井祥司氏(和気文具 代表取締役社長)、菊池英龍氏(株式会社トンボ鉛筆 知財部長 弁理士)にご講演いただきました。「イベントの部」では、「おどる!はねる!磁石であそぼう!(はっぴょんも登場)」と題して、吉岡亜紀子氏(弁理士)および千原清誠委員を講師としてオンライン発明工作教室を行いました。また、「クイズコーナー」としてホームページに特設ページを設け、知的財産、弁理士などに関するクイズを出題しました。


(全体報告文責:知財普及・支援委員会 副委員長 千原清誠、委員長 大池聞平)

 





◆講演会の部報告

日  時 令和3年7月3日(土)14:00~16:10
会  場 オンライン
テ ー マ 世界が驚く日本の文房具
概  要 【講演1】
文具王的、ちょっとマニアックな文房具発明競争の見方・楽しみ方
講演者:高畑 正幸 氏   文具ライター(文具王)
【講演2】
アナログな文具を知るのはインターネットの世界で
講演者:岸井 祥司 氏   和気文具 代表取締役社長
【講演3】
トンボ鉛筆の文具と知的財産権
講演者:菊池 英龍 氏   株式会社トンボ鉛筆 知財部長 弁理士

聴講者 382名
内  容


 日本の文房具は、使い易い、発想が斬新、インク物は最後まで擦れることなく使える等、デザイン・機能・品質において優れており、土産物としても高い評価を得ています。著名なブランド名を冠した製品や誰もが一度は手にしたことのあるロングセラー品が存在する一方、毎年のように発表される新製品、広く普及する前に販売を終える製品、一部のユーザーにのみ熱狂的に支持される製品も存在します。また、次々と発表される新製品の裏には関係者の並々ならぬ努力や苦労が存在するものと思われます。
 そこで、今回は文房具の歴史、文房具の開発や販売に関する秘話、様々な文房具、知的財産権による文房具の保護等に焦点を当て、日本の文房具及び文房具ビジネスの展望について考えるための講演会を企画しました。
 最初に日本弁理士会関西会会長の田中達也氏より開会の挨拶があり、続いて第1講演及び第2講演を行い、休憩を挟んで第3講演を行いました。
 第1講演では、「文具王的、ちょっとマニアックな文房具発明競争の見方・楽しみ方」と題しまして、文具王こと文具ライターの高畑正幸氏に講演していただきました。本講演では、消しゴムのカドを巡る開発競争及び連発式ホッチキスの起源について講演していただきました。消しゴムのカドを巡る開発競争のパートでは、文具メーカーでの高畑氏ご自身の開発の経験を踏まえて、各メーカーの消しゴムの開発競争についてお話しいただきました。連発式ホッチキスの起源のパートでは、日本や米国の特許データベースを駆使してホッチキスの起源を探る試みについてお話しいただきました。
 第2講演では、「アナログな文具を知るのはインターネットの世界で」と題しまして、和気文具 代表取締役社長の岸井祥司氏に講演していただきました。本講演では、文房具のインターネット通販のパイオニア的な存在である和気文具での取り組みと工夫、特に、18万人のフォロワーに支持されるSNSに焦点を当てて、文具の魅力についてお話しいただきました。
 第3講演では、「トンボ鉛筆の文具と知的財産権」と題しまして、株式会社トンボ鉛筆 知財部長で弁理士の菊池英龍氏に講演していただきました。本講演では、登録第1号として注目されたMONOの色彩商標をはじめ、トンボ鉛筆の文具に関わる知的財産権についてお話しいただきました。
 本年度の講演会は、一般の方にも親しみがありながら特許や商標といった知的財産とも深く関連している文房具というテーマを採用しましたので、知的財産の関係者のみならず、幅広い層の方々に講演に参加いただけたものと思います。また、WEBでの開催ということで参加のハードルが低くなったこともあり、例年以上の聴講者に講演を聞いていただきました。本講演会の内容は、聴講者の皆様に対して大変有意義なものになったと考えます。

コメント  昨年度の「弁理士の日」記念講演会はコロナ禍のため中止という運びになりましたので、本年度はWEBでの開催という形式を採用しました。WEBでの開催は初めての試みでしたが、事務局の協力のもと1年間かけて準備を進めた結果、講演会を無事開催することができました。コロナ禍が収まるかどうか先が見通せない中で集合形式にするかWEB形式にするか様々な意見があり、議論を重ねたうえでWEB形式を選んだのですが、結果的には正解でした。
 今回の講演会で注目すべき点は、WEB形式ということで全国から聴講者を募ることができた点です。インターネット環境さえあれば外出先から講演を聞くことも可能であり、聴講者の皆さまにとっては現地に足を運ぶことなく参加できるという点で、気軽に参加できてよかったのではないかと思います。ここ数年は講演会の参加者が200人台にとどまっており、てこ入れが必須の状況でしたが、本年度の講演会は実数で382名の方に参加いただけました。
 反省点としては、やはり周知活動が不十分であったことが挙げられます。もちろん、予算の兼ね合いもありますので、有料の周知方法は限られます。その一方で、SNSやメーリングリスト等の手段を駆使するとともに、全国の弁理士会会員の協力が得られれば、目標参加者の500名には十分に届いたのではないかと思います。周知活動に関して言えば、特に、全国の地域会の連携がこれからの課題の1つであると思いました。従来の弁理士会の活動は、関西会、関東会、東海会といった地域会ごとの縦割りの活動が多く、他の地域会の活動には関心が薄かったように思われます。しかし、今回の講演会のように、全国どこからでも参加が可能な活動については、全ての地域会の協力が不可欠であると感じました。
 来年度以降はどのような形になるか分かりませんが、講演会は、イベントの部とは趣旨のことなる普及活動であり、例年多数の関係者に参加していただいていることから、来年度以降も今年度同様の講演会を普及活動の一環として実施する意義は大きいと考えます。


(講演会の部文責:知財普及・支援委員会  古田昌稔)


田中会長の挨拶

高畑氏の講演

岸井氏の講演

菊池氏の講演

講演前の様子


 





◆イベントの部報告


テ ー マ 身近に楽しむ知的財産
概  要 (1) 発明工作教室
[日 時]
 令和3年7月3日(土)
 (1)10:00~10:50
 (2)11:00~11:50
 (3)13:00~13:50
 (4)14:00~14:50
 (5)15:00~15:50
[会 場]オンライン

(2) クイズコーナー
[日 時]令和3年6月17日(木)~令和3年7月31日(土)
※クイズ景品応募締切7月4日(日)
[会 場]特設クイズページ
参 加 者 発明工作教室 46組(78名)※抽選応募者779名
クイズコーナー 景品応募者135名
内  容

 
 新型コロナウイルス感染症の流行を受け、昨年度は例年対面で行ってきたイベントについては中止せざるを得ませんでした。今年度の「弁理士の日」記念事業イベントの部は、イベントの確実な実施を重視し、オンラインによる開催といたしました。オンラインによるイベントの実施は、知財普及・支援委員会にとって初めての試みでありました。全ての計画が手探りでありましたが、子供向けのオンライン発明工作教室をメインイベントとして計画いたしました。事前応募制とした発明工作教室には779名の応募があり、従来の対面イベントの参加者数に迫る勢いが感じられました。その他、特設ホームページ上にクイズコーナーを設け、発明工作教室の抽選に外れた子供達や申し込みできなかった子供達にも楽しんでもらえるよう工夫をいたしました。

○発明工作教室:
 「おどる!はねる!磁石であそぼう!(はっぴょんも登場)」と題して、オンライン発明工作教室を計5回(定員 20 名/回)開催いたしました。今回は、大阪市立科学館でサイエンスショーを担当している吉岡弁理士が独自に開発されたコンテンツを活用させていただきました。講師は、吉岡弁理士と当委員会の千原部会長が担当いたしました。工作に使用する材料を、参加者へ事前に送付しておきましたので、全員同じ材料を使用して工作に取り組むことができ、WEB画面越しでありながら、工作の指導を大変スムーズに行うことができました。工作教室には、はっぴょんも登場し、画面に華を添えました。また、工作材料を用意していただけば、抽選で外れた方々にも同じ工作教室を楽しんでいただくことができるように、当日の発明工作教室の様子を撮影した動画を、後日YouTube に掲載する予定です。

○クイズコーナー:
特設ホームページにて、知的財産、弁理士に関するクイズを出題しました。クイズに全問正解し応募してくれた人の中から抽選で50名に景品(日本弁理士会オリジナル文房具セット)をプレゼントしました。特設ホームページ上にクイズコーナーを設けることも、当委員会にとって初めての試みでしたので、クイズの仕様決定等について予想以上の労力を要しました。最終的に135名の応募がありましたが、発明工作教室の申込み開始日からクイズコーナーのオープン日が遅れたこと等が影響して、応募者が伸び悩む結果となりました。周知計画について次年度以降に課題を残す形となりました。

コメント

 
無事にイベントを開催できるかどうかと毎年不安な気持ちで当日を迎えますが、全てが初めての試みでありましたので、今年度は特に不安が大きかったです。イベントのために当日関西会に集結した委員は5名でした。コロナ禍のイベントを省力的な新しいスタイルで乗り切ることができました。結果的に配信業務を外注業者様に委託したことは、配信の安定性、委員及び事務局の負担軽減の面で大変良い選択であったと感じております。イベントのチラシを大阪市内の全小学校で毎年配布してもらっていることもあり、弁理士会の本事業が恒例のイベントとして定着してきた実感がありましたが、昨年度はイベントが中止となり、皆様の期待に応えることができませんでした。参加者の規模こそ縮小とはなりましたが、コロナの影響を乗り越えて、恒例のイベントの流れを取り戻すことができたという点で、今年度イベントを実施できた意義は大きかったものと確信いたします。

(イベントの部文責:知財普及・支援委員会 柳瀬智之)



発明工作教室の様子(1)

発明工作教室の様子(2)

発明工作教室の様子(3)

発明工作教室の様子(4)

発明工作教室の様子(5)

 

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