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パテントセミナー2022 第7回 報告書

日 時 令和4年11月26日(土)午前10時~11時40分
テーマ 第7回「職務発明の概要およびその規定の実務と留意点」
形 式 Zoomによるオンラインセミナー
講 師 弁理士 佐々木 健一 氏
受講者 123名
内 容   パテントセミナー2022の第7回は、佐々木健一弁理士をお招きして「職務発明の概要およびその規定の実務と留意点」というテーマでご講義いただきました。
 講義の前半は、まず知っておいてほしいことと言う内容で、職務発明の基礎となる発明者とは、出願人とは、そして特許を受ける権利といった基本的な内容を説明されました。また基本的なことだけでなく、AIに関してAIは発明者となるのか、世界各国ではどう取り扱われているのかなど最近のトピックスも織り交ぜて解説されたので、受講者の皆さんも興味深く聞かれたと思います。
講義の中盤では、職務発明制度の概要として、職務発明の定義と成立要件、予約承継について解説され、自身が電機メーカーに勤めていた際の経験を例にとって詳細に説明されました。弁理士が聞いていても、再確認できるほどまとまっており受講者も非常に勉強になったのではないかと思います。
 講義の後半では、昭和35年改正、平成16年改正、平成27年改正を解説され、予約承継を定める3つの方法、契約書、就業規則、職務発明規定について説明されました。何故この改正が必要になったのかを、有名な多くの裁判例(青色発光ダイオードなど)をあげて、詳細に説明されました。最後に平成27年改正で法律に明記された①協議の状況、②開示の状況、③意見の聴取の状況などを企業内で実施する方法を、実体験を踏まえて詳細に説明されました。企業で進めるために必要な知識や方法が集約されており、受講者にとっては非常に興味深く、有益な時間ではなかったかと思います。

以上

(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 田中 信治)

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