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セミナー報告書「令和6年度 第2回 知的財産権に関するセミナー in MOBIO-Café」


日  時 令和6年9月3日(火)午後2時30分~午後5時30分
場  所 クリエイション・コア東大阪南館3階 クリエイターズプラザ 研修室B・C
主  催 日本弁理士会関西会、ものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)
テ ー マ 知財基礎セミナー~商品の売り上げを左右する商品のネーミング~
講  師 西垣靴下株式会社 代表取締役社長 西垣 和俊氏、弁理士 前田 健壱氏 
参加者 43名
講義内容

 西垣氏より、まず靴下とは何かということで、靴下の歴史、靴下がどのように製造されるかについて説明された。続いて、繊維(靴下)製造の中小企業が日本市場で生き残るための問題点と優位性を説明され、(株)西垣靴下様の事業が将来まで存続するための戦略を説明されました。その戦略の1つに製造直販(消費者への直接販売)があり、製造直販により、お客様の声が直接届くようになったこと、お客様の声が直接届くようなったことで、高機能商品の開発に繋がっていることなどを説明されました。また、靴下は類似品が簡単に製造できることから、商標、意匠、特許として独自技術の高付加価値製品を守ることが必要なことも説明されました。特に商標については、商品の使うシーンを物語るネーミング、機能や効果を表すネーミング、サービスを意識させるネーミングなど、用途等がわかり易いネーミングを心がけて権利を取得していることを説明されました。その後、実際の商品(靴下)に付した商標の紹介や、特許技術が含まれている商品の説明をされました。

 西垣氏の説明の後、前田弁理士より、商品のネーミングを付する際の注意点、商標登録の必要性について、商標法の目的、どのような商標が登録になるか、どのような商標の使用が商標権侵害になるか、ネーミングの付け方のポイントについて具体的に説明されました。

 講義の後の質疑応答では3名の参加者からの質問を受け付けました。具体的には、SNSなどで発信され、ある程度周知されてしまっていても商標権は取れるのか、商標権の侵害があったときに、まずどのような対応を行うことが多いのか、先願が見つかったもののその商標は商品に全く使われていない場合、先願のその商標を使いたいときにはどのような交渉をするのが良いのかなどの質問があり、これらの質問について前田氏より丁寧に回答されました。

 質疑応答の後は、モビオ内で交流会が1時間程度開かれ、講師の西垣氏及び関西会弁理士4名を含む18名が参加されました。


以上

(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 西田 直樹)




【セミナー風景写真】

 

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