HOME > 知財支援活動 > セミナー情報 > 報告 > パテントセミナー2025 第1回 報告書

パテントセミナー2025 第1回 報告書


日  時 令和7年11月1日(土)午前10時~11時40分
会  場 Zoomによるオンラインセミナー
テ ー マ 第1回「初めての特許・実用新案」
講  師 弁理士 谷 和紘 氏
受 講 者 62名
内  容

本セミナーでは、特許制度について、発明の着想から権利化後までの一連の流れを、具体的な事例を交えながら体系的に解説いただいた。講義は以下の項目に沿って進められた。
①知的財産権とは、②発明とは、③特許出願に必要な書類、④特許審査の流れ(審査請求・出願公開・特許要件・拒絶理由通知・それに対する応答・特許査定/拒絶査定)、⑤権利化までの費用、⑥利用可能な便利な制度(新規性喪失の例外規定・国内優先権主張制度・早期審査・分割出願)、⑦権利化後(権利行使・異議申立・無効審判)、⑧実用新案、⑨おまけ(広い特許権の取り方)
特に、②では日用品や外食産業のシステムといった実際の出願が例として挙げられ、身近なものが特許権の対象となり得ることが分かりやすく説明された。③では、簡単な構造の電子部品を題材に、特許請求の範囲、明細書、図面の具体的な作成方法が説明された。④では、特許庁の参考事例を用いて進歩性の判断基準が解説され、⑤では権利化までの費用の概算が提示された。⑥では、ゲームの出願を例に、分割出願の戦略的かつ実践的な活用法が紹介された。⑨では、発明の価値を最大化するため、広い権利を取得する方法について解説があった。具体的には、まず発明が解決しようとする課題を明確にし、次いで課題を解決できる原理を突き詰めることによって、同一原理に基づく他の実施形態をも包含する請求項を作成する手法が、分かりやすい事例と共に説明された。
講義後の質疑応答では、5名の受講者から質問が寄せられた。

以上

(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 大角 菜穂子)


« 戻る

  • キャラバン無料 交通費も完済会負担 知財訪問コンサル
  • 無料相談会のご予約 大阪 京都 奈良