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パテントセミナー2025 第2回 報告書


日  時 令和7年11月1日(土)午後2時~3時40分
会  場 Zoomによるオンラインセミナー
テ ー マ 第2回「意匠入門〜意匠権の戦略的活用方法〜」
講  師 弁理士 松井 宏記 氏
受 講 者 66名
内  容

最初に講師が本セミナーは意匠制度について全く知らない人も対象に含めていると述べ、まず、意匠とは何かから始まった。工業製品のデザインが最も一般的であるが、スマホなどの画面に表示される画像のデザイン、建築物のデザイン、店舗の内装のデザイン、おにぎりのデザインなども登録されていることが紹介された。一方、アニメのキャラクターや庭園のデザインなどは非対象である。次に我が国の意匠制度の紹介があり、意匠が審査に合格して登録される要件、出願から権利発生までの流れ、意匠権の効力や存続期間が解説された。次いで、出願書類の作成、特に意匠を規定する図面の作成方法が詳説された。また図面の代替となる写真、見本などについても触れられた。次いで関連意匠について詳説され関連意匠の存在により裁判で勝訴した例も紹介された。次いで部分意匠について解説され、全体意匠を補完するものとして、全体意匠と、その特徴ある部分の部分意匠を権利取得することが推奨された。また関連して部品の意匠についても登録例が紹介された。次いで、一つの物品について特許と意匠を併用することの有効性が詳説された。最後に模倣品対策として、不競法、著作権法、商標法と意匠法が比較され、この中で意匠権がもっとも有力であることが説かれた。質疑応答では、図面の代わりに提出する写真でも6面から撮影したものが必要か(回答:それが適切)、秘密意匠の秘密期間中に同じ意匠を国際出願しても新規性は認められるか(同:非公開のうちは新規性が認められる)などの質問が有った。


(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 萩森 学)


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