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セミナー報告書「令和7年度第3回MOBIO知財セミナー」


日  時 令和7年9月25日(木)午後3時30分~午後5時30分
場  所 クリエイション・コア東大阪南館2階 産学連携オフィス セミナールーム
主  催 日本弁理士会関西会、ものづくりビジネスセンター大阪(MOBIO)
テ ー マ 見えないものを価値化する!未来を紡ぐ「ルーツ・ブランディング」
講  師 株式会社第一紙行 チーフ・ブランディング・ディレクター 橘 紀子 氏、
株式会社第一紙行 シニア・ブランディング・ディレクター 猪熊 敏弘 氏、
弁理士 謝 博超 氏
参加者 13名
講義内容

  橘氏より、(株)第一紙行様の事業内容等が説明され、その後、橘氏が考えるブランドの価値について説明された。橘氏は、ものづくりと地域の特長を加味して企業の高付加価値化を図るサポートしてきた経験から、ブランドの価値には、品質・機能といった機能的価値だけでなくイメージといった情緒的価値が含まれることを説明され、情緒的価値(イメージ)の方が、機能的価値(品質・機能)より価値が高いことを説明された。また、ブランドの価値を高めるには、どういう情緒的価値(イメージ)を作るかが大事であることを説明された。機能的価値(品質・機能)と情緒的価値(イメージ)とをつなぐものが、ブランディングの原点(見えないところの価値)であり、物語と呼んでいるということも説明された。
 また、橘氏は、ブランディングの原点(見えないところの価値)を構築するためには、経営者の思い、創業の精神、企業の歴史、地域・風土、ものづくりのこだわりといった「根っこ」が重要であり、「根っこ」をブランディングすべきことを説明された。なお、「根っこ」をブランディングすることをルーツ・ブランティングと呼んでいるということを説明された。そして、ルーツ・ブランティングを行うことにより、生み出す製品・サービスに、その企業らしさ、その企業ならではの世界観を作り出すことができることを説明された。
 その後、橘氏は、ルーツ・ブランティングを行った企業の事例として、有限会社椿窯と、菊の里酒造を挙げて、ルーツ・ブランディングをどのように行ったか、ルーツ・ブランディングの結果を元に、製品等をどのように製品等のアピールを行ったか、その結果どのような効果があったのかについて説明された。
 続いて、猪熊氏より、根っこと事業をつなぐことについて説明がなされ、事業活動の設計図の例について説明があった。
 (株)第一紙行様の説明の後、謝氏より、ブランディングとはどういうものか、ブランディングの全体像、商標の基礎知識の説明、商標登録までの流れの説明、商標登録の申請書類の説明、商標権の活用などについて説明がなされ、さらに、よいネーミングを作成するプロセスについての説明、商標調査の方法など、知的財産の観点から商標に関して網羅的に概観的な説明がなされた。
 なお、講義の時間が予定時間を超えたしまったため、質疑応答の時間は設けられなかった。
 また、講義の終了後の交流会は、参加希望者がモビオの実施規定人数に達せず、中止となった。


以上
(執筆者:関西会 知財普及・支援委員会 西田 直樹)




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