パテントセミナー2008 兵庫(午前の部・午後の部)の報告
日 時 | 平成20年3月8日(土) ●午前の部: 午前10時~午後0時30分 ●午後の部: 午後1時30分~午後4時 |
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場 所 | 神戸市産業振興センター | ||||||
テーマ | ●午前の部 「特許・実用新案の概要」 ~出願から権利行使まで~ ●午後の部 「商標と不正競争防止法について」 ~営業を守るために~ |
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講 師 | ●午前の部 弁理士 古川 安航 ●午後の部 弁理士 細見 吉生 |
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受講生 | ●午前の部 54名 ●午後の部 67名 |
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コメント | 午前の部は、近畿支部の弁理士制度普及委員長(私)の挨拶の後、古川安航先生に、「特許・実用新案の概要」というタイトルで、特許・実用新案の出願から権利行使までを分かり易くお話しいただきました。講義は、一般の方にも分かり易く説明するために、事例を交えたテキストを中心に、時にはホワイトボードも使用した、創意工夫にあふれた内容となりました。古川先生の長年の実務経験と大学における講義の経験が生かされていると感じました。また、初心者向けの講義であったにも拘わらず、新規性についての説明では、新規性喪失の例外規定や冒認出願にまで踏み込んだ話をされ、受講生のためになる知識を少しでも多く話そうという古川先生の熱意が感じられました。休み時間もとらずに講義していただいた古川先生、どうもご苦労様でした。 また、午後の部では、兵庫地区会会長の西谷俊男先生にご挨拶をいただいた後、「商標と不正競争防止法について」と題して、細見吉生先生より、事業者の営業を守るという観点から、商標制度の概要と、不正競争防止法のうち商標や意匠に関連した規定についてご講義いただきました。講義は、条文の説明や、細見先生がデジタルカメラで撮影された商標についての登録状況の説明を交えたものであり、一般の方にも商標に興味を持っていただける内容であったと思います。講義終了後の質疑応答では、特に「篤姫」の商標についての質問が多く、一般の方も商標についての関心が大きくなっていると感じました。時間を延長して多くの質問にご回答いただいた細見先生、どうもご苦労様でした。 兵庫地区での開催は昨年度に続き今年が2回目でしたが、今年は一般の方だけではなく、企業の知財関係者で兵庫県に在住されている方からのお申し込みが増えたように感じました。こういった事実を考慮すると、特に休日に開催される兵庫地区におけるこの種のセミナーへのニーズは低くはないと思いますので、今後も兵庫パテントセミナーを継続していく必要があるのではないかと思います。
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執筆者:近畿支部・弁理士制度普及委員会 水田 愼一