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知財授業報告書「和歌山市立今福小学校」

関西会知財授業担当 向林 伸啓

日  時 令和5年11月7日(火)13:45-14:30
場  所 和歌山市立今福小学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 小学知財授業(寸劇)
対  象 6年生 1クラス 29名
講  師 大濱 徹、向林 伸啓
コメント  今回、知的財産特別授業を実施したのは、和歌山市立今福小学校です。万葉の名所、和歌浦からほど近い住宅街に立地した小学校での出張授業となりました。昼休みには、校庭や校舎から元気な児童達の姿がうかがえます。
 授業は、大濱弁理士の快活な司会で始まりました。先ずは、講師陣の自己紹介から。「弁理士って聞いたことがある人。」、児童の皆さんには聞き慣れないであろう単語ですが、今年春に放送された夜ドラマを例に挙げながらの解説で、なんとなく掴んでいただいたであろうという反応がありました。次に、発明についての質問をいくつかしてみたところ、最初はおそるおそるでしたが、だんだんと打ち解けてくる中、次々と回答が出始めました。
 そして、日常のちょっとした不便を解消する身近な「発明」が随所にあることを気付いてもらうため、幾つかの発明品を紹介しました。この頃になると、児童の皆さんもすっかりと打ち解けて、前に出ての発表・実演に対して、積極的に次々と手が挙がります。
 寸劇では、向林弁理士のF博士に興味が集まります。そして、F博士の発明を盗む怪人Xの登場です。今回、怪人Xに扮するのは同校の担任の先生です。教室の後ろからこっそりと表れた怪人Xに最初は気付かなかった児童達も、F博士に誘導されるようにして何気なく振り向いた瞬間に大歓声です。そこからは、児童達の注目を一身に受けた怪人Xが一言発する毎に、教室内が笑いに包まれます。そこで、F博士の発明品と、怪人Xの安い模倣品とをどちらを買いたいか児童の皆さんへの質問です。最初はどちらがよいか迷っていた児童達も、F博士が、発明を保護する意義を発明者の立場から説明し、将来の発明に繋がることを伝えたところ、全員一致で、F博士の発明品との回答です。この全員一致の回答には、なにより悪役を演じた怪人Xの名演技による説得力が欠かせませんでした。
 世界の発明を題材にしたクイズコーナーでは、答えが発表される都度、一喜一憂の声があがります。この頃には、怪人Xから担任に戻った先生も参加して大盛り上がりです。
 授業全体を通じて楽しい雰囲気で元気に盛り上がりました。講師の大濱弁理士の解説にしっかりと耳を傾けていただき、実演では積極的な発表、そして怪人Xに対する大歓声となったため、最後は、時間が足りなくなるくらいの盛り上がりでした。授業終了後も、何人かの児童達が前に集まって、発明品として紹介した製品を手に取り、興味津々です。児童の皆さんが、発明と、それによる発展、一方で安易に他人の発明を模倣することの弊害を理解し、発明をすることの苦しみと喜びを少しでも理解して頂けたのであればと思いつつ、彼ら彼女らが創造していく未来が素晴らしいものであることを願わずにはおられませんでした。
 最後になりましたが、今福小学校の児童の皆さん、先生方全員に感謝の意を表したいと存じます。



興味津々の児童達に講義を行う講師



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