「知財授業報告書」 堺市立浜寺小学校
日 時 | 平成21年7月15日(水) 午前11時40分~午後0時25分 |
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場 所 | 堺市立浜寺小学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
内 容 | 君も今日からエジソン |
対 象 | 5学年3クラス 95名 |
担当部署 | 日本弁理士会近畿支部 知財制度普及委員会 |
コメント | 今回は、2004年の知財授業立上げ当初からお世話になり、毎年欠かさずお申込いただいている堺市立浜寺小学校へお邪魔してきました。 浜寺小学校は、地元浜寺公園など浜寺の風景を代表する松の葉をかたどった校章を持つ由緒ある学校で、私の母校でもあります。そして、今回授業を受ける5年生の中には私の息子も含まれているという小さな話題もあったので、期待と不安が入り混じる・・・、そんないつもと違った気分で授業を行ってきました。 浜寺小学校の子どもたちは、「やさしい」のや、「やくにたつ」のや、「やってみよう」のや、「やくそくまもる」のやの”4つのや”を大切にすることを合言葉にして、日々闊達に活動をしています。そのため、浜寺小学校の子どもたちは人を思いやる穏やかな心を持ちながら、好奇心が旺盛で、創造力が豊かで、そしてとにかく何事に対しても前向きで明るく積極的です。したがって、浜寺小学校のような子どもたちには、私たちが行っているような知財授業は打って付けで、きっと子どもたちとの会話も弾み、子どもたちとの対話の中から発明や特許制度、弁理士の仕事に対する深い理解を得られるに違いないと考えていました。 なぜなら、私たちが行なっている知財授業は、子どもたち自身に主人公となってもらって考えてもらい、子どもたちとのコミュニケーションを通じて理解を深めてゆく対話重視の児童参加型の体験学習でもあるからです。 実際授業が始まると、案の定、みんな元気いっぱいに授業へ参加してくれました。 不便なことを便利にすることにチャレンジする場面では、顔をくしゃくしゃにしながら創造力を全開にして知恵を振り絞るお友だち。 身近な発明品を体験してみる場面では、好奇心をいっぱいにしながらも、見たことも聞いたこともない発明品をおっかなビックリ不思議そうに手に取り、そして試してみるお友だち。 私たちが演じる発明家や模倣者の行動に対し意見や感想を述べてもらう場面では、私の目を覗き込むようにして、自分の考えを200%伝えようとしてくれるお友だち。そしてそのような友達の意見に耳を傾け、自分の意見も同じだと言わんばかりに首を大きく縦に振って私に同意を求めてくるお友だち。 みんな、とにかくやる気がいっぱいで一生懸命です。そのため、片手では足りず、両手を振ったり伸び縮みまでして私にアピールしてくれる子どもたちもいましたが、全員を当てることができずにとても残念でした。 でも授業では当ててもらえなくても、浜寺小学校の子どもたちは、自分で考え、お友だちの思いに耳を傾け、もう一度自分の考えと向き合ってしっかりとまとめ直す力が身についているようです。 授業が終わってから、以前に行った社会見学と結びつけて、「ユニバーサルデザインって発明なんやね?不便なことを便利にする。だから発明をすれば、カタシャンボトルのように身体に障害のある人たちだって役立つ製品がいっぱい生まれるし、大切なことなんやね。」と話し掛けてくれたお友だちがいたことに、この学校の子どもたちの物事を理解するための懐の深さを感じ、とても頼もしい思いをしました。やっぱり私も人の子、少しばかり親バカの感想だったでしょうか。 |

好奇心いっぱいの児童達に講義を行う講師陣
(左写真の左から 玉串 幸久、赤岡 和夫、松成 靖典 各弁理士)
近畿支部知財授業担当 赤岡 和夫