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日本弁理士会の活動および弁理士という職業が 全国ネットでテレビ放送決定! 大阪府堺市立錦西小学校からのコメント

番組関係者からのコメント
テレビ取材風景


【校長先生のコメント】

堺市立錦西小学校 校長 奥田 正治先生

子ども達は、今回の授業を通して、人間の知的創造活動の成果である発明が生活や産業の発展に役立っていることや、「知的財産」である発明を尊重することの大切さについて、分かりやすく学ぶことができました。まずは、授業をしてくださいました日本弁理士会近畿支部弁理士制度普及委員会の道坂伸一氏、赤岡和夫氏にお礼申し上げます。
授業の中で、最も興味深かったところは、道坂氏と赤岡氏による寸劇の中での子ども達への問いかけの場面でした。「皆さんなら創造と工夫の結晶である発明品とそれを模倣した安価なコピー商品のどちらを選びますか?」という質問に、多くの子どもが「安価なコピー商品を選ぶ」と答えたのです。テレビカメラが回る本番でのハプニングではなかったでしょうか。
子ども達の意外な反応に、教室の後方で授業を見ておられた大勢の弁理士の皆さんから苦笑が漏れました。恐らく予め期待していた答えが返されると思っておられたであろう道坂氏と赤岡氏には、全く予想を裏切る展開となったことでしょう。正直言って子ども達の反応に私も一瞬ドッキリさせられました。道坂様と赤岡様は、この授業の山場をどう乗り切られるのだろうと実は興味津々でした。
しかし、そこですかさず道坂氏、赤岡氏から、発明者のアイデアを侵害する行為は、その人の工夫や努力を踏みにじるだけでなく、新たな発明への意欲を失せさせ、ひいては自分達の生活の便利さ、暮らしやすさをも損なってしまうという説明がなされました。分かりやすく適切な説明を食入るように聞き、うなずく子ども達の様子を見て「さすが弁理士さん!」と感心させられました。
授業後の懇談で、赤岡氏から、過去に授業に訪問したどの学校も「値段が高くても発明した人の商品を選ぶ」という答えが返されただけに、今回のような展開は初めてでしたとお聞きしました。私たち大人ならば、発明の恩恵を肌身で感じるだけでなく、「安物買いの銭失い」のたとえを知恵とし、また偽物の違法性を認識して暮らしています。
しかし、百円で買えるモノがあふれ、お金さえ出せば何でも手に入るような錯覚さえ覚える現代社会に生きる子ども達にとって「たとえコピー商品であっても安い方を選ぶ」という子ども達の反応は、むしろ飾り気のない正直な答えであると思います。道坂氏、赤岡氏には、思わぬ展開に一瞬驚かせてしまったことでしょうが、素直で純真な心をもった本校の子ども達の発想の中に知的財産権の授業の核心があるように思えます。
知的創造の時代といわれる21世紀に生きる子ども達が、今回の授業を一つの契機として、発明により一層興味・関心を抱き、一人一人の持ち前の個性や創造性を最大限に発揮し、未開の科学技術分野を切り拓いて行ってくれることを願っています。もちろん知的財産権を尊重できる大人に育ってくれることも。
最後になりましたが、日本弁理士会近畿支部弁理士制度普及委員会の皆様方の益々のご活躍を心からお祈り申し上げます。

 
【担任の先生のコメント】
堺市立錦西小学校
5年1組 担任 宮本ひとみ先生
5年2組 担任 五十川昌惠先生

わが錦西小学校は、各学年が2クラスずつの比較的小規模な小学校です。今回、「ベンリシさんという人が来てくださって、発明についての学習をするらしい。」と5年生の好奇心旺盛な元気な子どもたちは楽しみにしていました。
本番までに、担任が「発明してみよう、あったらいいなこんなもの。」を話し合ったり、設計図をかいてみたりと子どもたちの予備知識の把握と発明についての興味付けのための導入学習を行いました。
「弁理士さん」という職業を初めて耳にする子がほとんどで、「『発明』といえば、天才エジソン、自分には難しい。」といっこうに筆の進まない子どもやドラえもんのポケットから出てくる道具をヒントにしている子どももいました。
弁理士さんとの打ち合わせでは、事前に解説してしまわないようにということでしたので、子どもたちには身の回りにあるもの、生活を便利にしている小さなアイデアを思い起こさせる程度にして、後は、子どもたちの柔軟な発想によるユニークな発明を待つことにしました。
当日は、特許のしくみやその他知的財産を保護することが社会にとってどのような意味をもっているのかなど、子どもたちにとってかなり難しい内容でした。にもかかわらず、パソコンの映像や参加型の劇を工夫した学習に子どもたちはどんどん引き込まれていき、楽しみながら理解できていたように思います。
今回は、時間の制限もあり学年全体を対象にした学習形態だったので、積極的に参加体験しようとしている子どもにとっては有意義でしたが、友だちの活動を見ているだけの受け身の子どもにはチャンスが少なかったように思われます。一つの形として、少人数のグループで学習ができれば、子どもたちそれぞれが日頃考えている思いや意見が自由に言い合うことができ、さらに理解も深まったのではないかと感じました。
学校生活の中で「ルールを守ることが自分自身も守られることである」と常に子どもたちに話をしていますが、今回の弁理士さんのお話も社会生活における「守ること、守られること」という部分で受け取ってくれていたらと考えています。
このようにプロによる授業は子どもたちにとってよい経験として残ることと思います。今後も活動を広げていただき、新しい時代の発明家の卵たちに夢と希望を与えてくださることを期待しております。 



【知財授業を受けた子どもたちの感想(抜粋)】
<複数の意見>
・ 面白かった
・ わかりやすくて楽しかった
・ 劇(発明家とそのアイデアを盗む悪者とのやり取りなどを演じたもの)が面白かった
・ サラカップ(授業で紹介した発明品でお皿とコップが合体したもの)が面白い
・ 動物(授業で紹介したぬいぐるみでバネが入っていて不思議な動きをするもの)が面白かった
・ クイズ(即席めんや車などの商品の中で日本人が発明したものを当てるクイズ)で楽しく、色々わかってよかった
・ 発明品を自由に触らして使わせてもらえたのがよかった
・ 他の発明品も教えて欲しかった
・ 発明のことがよくわかった
・ 発明は身近な所にあるとわかった
・ 少しの工夫で発明が出来るとは知らなかった
・ 発明をすると真似される心配もある事がわかった
・ 特許制度の事、大切さがわかった
・ 弁理士の事が良くわかった
・ また来てほしい
・ また機会があったら教えて下さい
<その他の意見>
・ パソコン映像だったのでわかりやすかった
・ 面白い発明があった。ちょっとした物で何かが変わった
・ アイデアや仕組みが色々とわかった
・ 色んな発明が見られてよかった
・ もっと色々な便利な発明を作って見せて欲しい
・ すごい発明がいっぱいあって凄かった
・ 発明をしてみたいと思った
・ 発明の仕事は頭がやわらかくないと出来ないと思った
・ ちょっとした工夫をしたらすぐ発明出来る事がわかった
・ 今、不便で無いものをもっと弁理にするものも発明なんだと思った
・ 家にある物で発明が出来る事がわかった
・ 誰がどこで何を作ったがわかった
・ 発明家をもっと知りたい
・ 特許がある場合は人の物を勝手に作ってはいけない事がわかった
・ 発明を盗む人がいるとは思わなかった
・ 特許権があってよかったと思った
・ 弁理士の仕事は楽しそう
・ 弁理士は発明を守っているからすごいと思った
・ 弁理士になりたい
・ 弁理士を続けて頑張ってください
・ また色んな発明をしてほしい
・ 今度来る時はもっと教えてください


日本弁理士会近畿支部 弁理士制度普及委員会
広報IT委員会

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