「知財授業報告書」大阪府堺市立南八下中学校
日 時 | 平成24年7月26日(木) 10:10-11:00、11:10-12:00 |
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場 所 | 堺市立南八下中学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
内 容 | ICカードでキーレス&キャッシュレス ~コインロッカー「AiT」の知的財産権~ |
対 象 | 3学年4クラス125名 |
担当部署 | 日本弁理士会近畿支部 知財制度普及委員会 | コメント | 南海高野線の初芝駅に近い南八下(みなみやしも)中学校を、夏休みに入った最初の週に訪問しました。3年生の夏休みの夏期講習の一環として、4クラスを2クラスずつに分けて1時間ずつ、というご依頼をお引き受けして、同じ内容の授業を2コマ続けて行いました。 授業では、新しいコンテンツの中の「ICカードでキーレス&キャッシュレス~コインロッカー「AiT」の知的財産権~」を使用しましたが、スライドを見ながら解説を聴くだけでは内容を把握しづらいのではないかと考え、各講師のオリジナルの話を盛り込みました。 前半は、私(小石川)が、あるおもちゃを用いて、技術の工夫(発明)、デザインの工夫、そしてネーミング(商標)の例を紹介すると共に、これらの知的財産を守る仕組み(知的財産権制度)について説明しました。幼児用のおもちゃに果たして中学生が関心を示してくれるかどうかと心配しましたが、結構、興味を持ってくれたようで、楽しそうに話を聴いてくれました。 後半は、水田弁理士がコンテンツによる授業をされた後に、ご自身を一例として、「弁理士の仕事と特許事務所」について話をして下さいました。水田弁理士も、オリジナルのスライドを用いて、特許出願の依頼を受けてから出願を完了するまでの仕事の流れや、特許事務所には弁理士以外にどのような仕事をする人たちがいるのかということや、ご自身の最近のスケジュールなど、非常に具体的で詳しい話をして下さいました。生徒達にとっては、勿論初めて聴く話で、授業後に回収したアンケートで「弁理士ってすごいな、と思った」というコメントを寄せるように、強い刺激を受けた生徒もいたようでした。 冷房のない部屋での授業で、なんと、1回目、2回目とも、発熱の温度が高くなりすぎたプロジェクタが停止して授業が中断されるというハプニングがありましたが、人は窓からの風によって暑さをしのぐことができ、無事に2コマの授業を終えることができました。 ただし、課題を感じた点もありました。「AiT」のコンテンツでは、様々な事例をあげて、特許・意匠・商標のどの制度が適用されるかを問うシーンがあるのですが、小学生の頃のように積極的に手をあげることがないこともあってか、あまり手のあがり方が良くなく、かなりの誤答もありました。3種類の知的財産権の違いを理解してもらうには、よりわかりやすく、丁寧に説明するための工夫が必要であり、また、生徒達との会話を増やすなどして理解の程度をはかりながら授業を進める必要もあると感じました。 今回の同校での授業は、かつて同校の学区内に住んでいた私にとって、特別の意味がありました。私がいた当時は同校はありませんでしたが、私は、いまの同校の所在地の近くを通って、受講した生徒らが卒業した小学校に通っておりました。 この地区を離れて長い年月が経過したいま、思いがけず同校からのご依頼を受けて後輩達への授業をする機会をいただいたことは、大変に幸せで有り難いことでした。 |
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