「知財授業報告書」奈良女子大学附属中等教育学校
日 時 | 平成24年10月5日(金) 13:30-15:45 |
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場 所 | 奈良女子大学附属中等教育学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
対 象 | 3-6学年クラス30名 |
内 容 | 「私の詩が真似された!」、「きき湯」等 |
担当部署 | 日本弁理士会近畿支部 知財制度普及委員会 | コメント | 今回は、夜になると鹿が学内に入ってくるという奈良女子大学附属中等教育学校(国立の6年制中等教育学校)にやって参りました。ここの高校部は、文科省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されており、学内において、理科や数学に重点をおいた教育・研究が行われています。 今回の授業は、進路指導室が中学校3年生以上の生徒を対象に行っている「VG(Vocational Guidance)」という、年に数回行われる職業紹介用のセミナーの一つとして行われました。このVGは、申込制になっていて、希望者だけが参加する方式になっています。このため、学校側の担当者である荒木先生は、近畿支部の千原弁理士が作成した原案に基づくチラシに加えて、自らが作成した「VGに行こう!」というチラシを生徒に配って、我々の授業の紹介や、弁理士の職業についての紹介をしてくれました。このチラシの中では、千原弁理士は、「きゅうちゃん」というニックネームになっており、私(水田)は、「シンちゃん」というニックネームになっていました。 このようなチラシの効果と、荒木先生をはじめとする先生方の呼び掛けの成果もあって、期末試験の最終日の午後という、生徒にとっては眠くて仕方のない時間帯であるにも拘らず、中学3年生と高校3年生を中心とする30名の生徒が、我々の授業(VG)を聞きにきてくれました。 前半の授業では、先ず、千原弁理士(きゅうちゃん)が、自作のコンテンツを用いて、知的財産権全般に関する紹介をした後、「私の詩が真似された!」というコンテンツに基づいて、著作権に関する授業を行いました。ちなみに、このコンテンツは、近畿地方では、今回初めて使用されました。次に、私(シンちゃん)が、「きき湯」というコンテンツを用いて、特許・商標・意匠に関する授業を行いました。 後半の授業では、私と千原先生が、生徒達が進路を決める上で参考にしてもらおうと、我々の「学生時代から弁理士になるまで」を長々と話した後、弁理士の仕事について話しました。具体的には、千原弁理士が、スライドを用いて、発明を文書で表現する必要があることを話した後、私が、特許の手続き(出願・中間処理・特許査定・拒絶査定・審判・審決取消訴訟等)について説明し、さらに千原弁理士が、侵害警告・交渉・和解・ライセンスについて説明しました。その後、私と千原先生が、普段、どんな内容の仕事をしているのかということを手短に話しました。 最後の質疑応答では、まず、先生から、「弁護士の就職難の話をよく聞くが、弁理士もそういう状態になっているのか」という内容の質問が出ました。これに対して、私は、「弁護士と同様、我々弁理士も合格者を増やし過ぎたために、当然就職難の状態になっている」という回答をしました。また、生徒からは、YouTubeに関する幾つかの質問が出て、今の中高生が、インターネット上のコンテンツや、この種のコンテンツの著作権に対する関心が高いということが分かりました。 持ち時間を20分近くオーバーしてしまいましたが、高校生に自分達の職業の話をするというのは、貴重な経験であり、今後もこういう機会が持てればよいと思いました。 |
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