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知財授業報告書「和歌山工業高等専門学校」

近畿支部知財授業担当 久保田 静男


日  時 平成31年1月10日(木) 10:35-12:05
場  所 和歌山工業高等専門学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 高校・高専知財授業(寸劇)
対  象 専攻科2年生エコ・メカクラス21名
講  師 山田 淳一、久保田 静男
コメント  和歌山工業高等専門学校は、JR御坊駅より、白浜方面に国道42号線を海岸線に沿ってタクシーで15分ほど行った海に近い環境の良い場所にあります。知財授業の対象は、専攻科2学年生エコ・メカクラス(エコシステム工学専攻+メカトロニクス工学専攻)です。専攻科とは、高専本科(5年間)を終えた後、更に深く教育研究を行う2年制の課程です(和歌山高専のHPより)。今回、専攻科棟の3階の講義室で行いました。
 知的財産権については、本科の選択科目で学び、専攻科の学生の約半分が受講しているとのことです。この知財授業は技術者の倫理教育の一環として行っているそうです。授業の最初に挨拶して「よろしくお願いします」と言うと、学生全員が「よろしくお願いします」と返してきたので、驚きました。三島さんの登場、切田権造の名前に反応し、「のりパリパック」「ぱりのりパック」の商品名では笑い声が聞こえました。このように授業には関心を持って熱心に参加してくれました。
 第1の侵害事件で、どちらが正しいと思いますかと質問すると、全員が三島さんの方と答えました。また、第2の侵害事件では、一人のみ侵害していると答え、理由は「同じ様に半分に切れ、同じ効果を奏する。アイデアを真似している」とのことでした。他の多数はミシン目に該当しないので侵害でないと答えました。第3の侵害事件では、答えはほぼ半々に分かれました。数人に考えを聞くと、一人は、「ミシン目の意味から、ひし形の穴は異なるものである」、他の人は、「拡大したら同じ様なものだから、侵害である」、また別の人は、「切り欠きにひし形が2つ続いているからミシン目と同じで侵害である」と意見が出ました。
 最後に、5分ほど時間が有りましたので、質問を受けると、「裁判やライセンス交渉にどのくらい費用がかかりますか」、「インターネットで、ちょっとでも発表すると、特許を取れなくなりますか」、「卒業研究で学生が特許出願した場合、自分の権利にすることができますか」と質問が出ました。最後の質問には、担当教授から本校では規則を定めていると話されました。
 生徒は最後まで熱心に聞いてくれて、知的財産に関して理解が深まったと思いました。


 

興味津々の生徒達に授業を行う講師


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