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知財授業報告書「大阪市立四貫島小学校」

近畿支部知財授業担当  五郎丸 正巳


日  時 平成31年1月29日(火) 13:45-14:30
場  所 大阪市立四貫島小学校
名  称 「知的財産特別授業」
内  容 小学知財授業(寸劇)
対  象 6年生1クラス21名
講  師 五郎丸 正巳、岡本 智之
コメント  今回、私たちは、2025年大阪万博の会場である夢洲を抱える大阪市此花区にやってきました。今回訪問させていただいたのは、大阪市立四貫島(しかんじま)小学校。阪神なんば線の千鳥橋駅から約500メートル。商店街を抜けた先に、四貫島小学校はあります。四貫島小学校は過去5年間で4回訪問させていただいているリピート校です。
 今回、私たちの授業を受けてくれるのは、6年生の1クラス総勢21名の児童。上下うす茶色の制服を着た児童が、多目的ホールに整列します。
 知財授業の経験豊かな岡本弁理士が、司会を務めます。岡本弁理士が「『弁理士』(という職業)を知っている人はいますか?」と尋ねます。答えは「0(零)」、誰も手を挙げません。「弁護士なら知っているけど・・・」。そんな声が漏れます。でも、今日からは、「弁理士」という職業を覚えておいてくださいね。
 エジソンの発明品を紹介した後、「このような大発明ばかりが発明ではないです。発明とは、生活の不便を解消することです。発明は、もっと身近にあります。」と岡本弁理士は話します。そして、「日常のちょっとした不便」の例を3つ示し、その不便を解消するための方策を児童に考えてもらい、前に出て発表してもらいます。児童は、積極的に前に出てきてくれました。
 そして、3つの例で示す不便を解消する発明品として、それぞれ「サラカップル」、「カタシャンボトル」および「肩ブレラ」を示すと、授業は盛り上がります。発明品が児童の間に回されると、児童は皆、興味津々に見入ります。
 そして、授業も後半に入り、寸劇の開始です。F博士役を、本報告書の作成者である五郎丸が担当し、怪人X役を、四貫島小学校の男性教諭にご担当いただきます。この男性教諭、怪人X役を2年前にもご担当いただいた「経験者」であり、怪人Xをとても「憎らしく」演じていただきました。F博士が、苦労に苦労を重ねて完成した発明品。怪人Xに模倣品を安く売られたことで、F博士の発明品は売れなくなります。
 「F博士の正規品と、怪人Xの安い模倣品、どちらを買いますか?」という問いかけに対し、大半の児童が「怪人Xの安い模倣品」を選びました。安い方を買う、というのは、とても合理的な考え方だと思います。
 これに対し、岡本弁理士が諭します。「F博士は、『発明をしても、真似をされる。ばかばかしい』と言って、やる気を失いました。発明品や発明家を守らないと、誰も発明をしなくなってしまうが、それでは、社会の進歩は止まってしまいます。」
 発明品や発明家を守るルールがあり、そのルールを尊重する必要がある、ということを、児童は理解してくれたと思います。
 四貫島小学校6年生21名の児童は、少しおとなしいけど、皆興味津々に話を聴いてくださいました。今回の私たちの授業で、四貫島小学校の21名の児童に、「エジソンの芽」が出芽しました。今後、この「エジソンの芽」に水が注がれ、大きく育つことを願っております。


 

興味津々の児童達に講義を行う講師


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