知財授業報告書「大阪市立長吉南小学校」
関西会知財授業担当 水田 愼一
日 時 | 令和4年2月10日(木) 10:50-11:35 |
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場 所 | 大阪市立長吉南小学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
内 容 | 発明工作授業(片手でもてるかな) |
対 象 | 5年生2クラス39名 |
講 師 | 水田 慎一、小林 義周 |
コメント |
今回、私たちが訪問した大阪市立長吉南小学校は、谷町線の沿線にある都市部の小学校です。 この工作は、児童たちに、身近にある紙皿と紙コップとストローを使って、片手で持てる食器(ジュースとポップコーンを入れられる食器)を作って貰うというものです。 今回の授業では、まず、司会の小林弁理士が、スケルトンタイプのカップヌードルを児童たちに見せながら、カップヌードルは沢山の工夫が施された大発明であることと、発明や特許制度についての説明を行った後、児童たちに、「ポップコーンの入ったお皿とジュースの入ったコップを持っている状況でも、野球の応援をするには、どんな工夫をすれば良いだろう?」という課題を出しました。 上記の課題を与えると、児童たちは、小林弁理士の出した課題を解決するために、目の前の2つの紙コップと、2つの紙皿と、2つのストローを使って、直ぐに試行錯誤を始めました。そして、始まって5分以内に、1人目の工作完成者が出ました。この工作品は、典型的なタイプのもの(紙コップの上にお皿を載せて、お皿に空けた穴にストローを差し込んだもの)でしたが、この食器を他の児童たちに見せると、他の児童たちは、この食器とは異なるタイプの食器を作ることを目指し始めました。 児童たちは、例えば、(1)紙皿をバスケットのような形にすることにより、ポップコーンがこぼれにくいような工夫をした上で、上記のバスケットを紙コップにくっつけた食器や、(2)紙コップ2つをくっつけて、一方の紙コップにジュースを入れ、もう一方の紙コップにポップコーンを入れるようにした食器を作ってくれました。また、担任の先生も、縦方向にした紙皿で紙コップの中を2つの部分(空間)に仕切って、一方の部分にジュースとストローを入れ、他方の部分にポップコーンを入れることができるようにした食器を作ってくれました。 児童たちが工作をほぼ完成すると、小林弁理士は、実際に上記の課題を解決するために作られた発明品であるサラカップルを見せながら、発明品と発明家を守るための特許制度の大切さや、我々弁理士は、発明品と発明家を守るために働いているという説明をしました。 そして、最後に、小林弁理士から、大阪・関西万博の周知が行われました。具体的には、「2025年に、大阪で万博がある」という話と、「日本では、万博会場での空飛ぶ車の実現に向けて、開発や実験が行われている」という話と、「我々弁理士が、万博を盛り上げるための活動をしている」という趣旨の話が、児童たちに行われました。 工作授業が終わると、私たちは、児童たちと一緒になって、工作で生じたゴミの後片付けをしました。そして、担任の先生たちに、「万博ポスター」を、校内に掲示して貰うようにお願いした後、学校を後にしました。 今回の授業は、児童たちにとって、物づくりの楽しさを実感できる機会になったのではないかと思います。今回の授業が、児童たちにとって、特許制度の大切さについて考える切っ掛けになってくれれば幸いです。 |
興味津々の児童達に講義を行う講師
※「カップヌードル」は日清食品ホールディングス株式会社の登録商標です。