知財授業報告書「学校法人百合学院 百合学院小学校」
関西会知財授業担当 中村 忠則
日 時 | 令和5年2月7日(火) 13:40-14:25 |
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場 所 | 学校法人百合学院 百合学院小学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
内 容 | 発明工作授業(片手で持てるかな) |
対 象 | 5,6年生 32名 |
講 師 | 中村 忠則、淡路 俊作 |
コメント |
今回、私たちが訪問した百合学院小学校は、阪急神戸線の沿線にある都市部の小学校です。 この工作は、児童たちに、身近にある紙皿と紙コップとストローを使って、片手で持てる食器(ジュースとポップコーンを入れられる食器)を作って貰うというものです。 今回の授業では、まず、司会の淡路弁理士が、スケルトンタイプのカップヌードルを児童たちに見せながら、カップヌードルは沢山の工夫が施された大発明である説明を行った後、児童たちに、「ポップコーンの入ったお皿とジュースの入ったコップを持っている状況でも、野球の応援をするには、どんな工夫をすれば良いだろう?」という課題を出しました。 上記の課題を与えると、児童たちは、淡路弁理士の出した課題を解決するために、目の前の2つの紙コップと、2つの紙皿と、2つのストローを使って、直ぐに試行錯誤を始めました。そして、始まって5分以内に、1人目の工作完成者が出ました。この工作品は、着脱的タイプのもの(お皿に空けた穴に紙コップを支持させたもの)で、この食器を他の児童たちに見せると、他の児童たちは、この食器とは異なるタイプの食器を作ることを目指し始めました。 児童たちは、例えば、(1)紙皿をバスケットのような形にすることにより、ポップコーンがこぼれにくいような工夫をした上で、上記のバスケットを紙コップにくっ付けた食器や、(2)紙コップ2つをくっ付けて、一方の紙コップにジュースを入れ、もう一方の紙コップにポップコーンを入れるようにした食器を作ってくれました。また、紙コップをお皿の端にくっ付け、ストローを差し込んだ芸術的な作品も生まれました。 児童たちが工作をほぼ完成すると、淡路弁理士は、発明品と発明家を守るための特許制度の大切さを説明し、残った時間でそれぞれの弁理士が実際どのような仕事をしているか説明をしました。 そして、最後に、淡路弁理士から、大阪・関西万博の周知が行われました。具体的には、「2025年に、大阪で万博がある」という話と、「キャラクターを商標登録している」という話と、「我々弁理士が、万博を盛り上げるための活動をしている」という趣旨の話が、児童たちに行われました。 工作授業が終わると、私たちは、児童たちと一緒になって、工作で生じたゴミの後片付けをしました。全ての児童たちが、非常に行儀正しく、品位に満ち溢れた素晴らしい学校でした。 今回の授業は、児童たちにとって、物づくりの楽しさを実感できる機会になったのではないかと思います。今回の授業が、児童たちにとって、特許制度の大切さについて考える切っ掛けになってくれれば幸いです。 |
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発想力豊かな児童達と工作を行う講師
※「カップヌードル」は日清食品ホールディングス株式会社の登録商標です。