知財授業報告書「野洲市立篠原小学校」
関西会知財授業担当 滝川 弘子
日 時 | 令和7年6月10日(火)13:35~14:20 |
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場 所 | 野洲市立篠原小学校 |
名 称 | 「知的財産特別授業」 |
内 容 | 発明工作授業(片手でもてるかな) |
対 象 | 6年生 1クラス 26名 |
講 師 | 立川 伸子、植本 隆在 |
コメント |
今回訪問した野洲市立篠原小学校は、琵琶湖の南東部に位置し、南北を東海道新幹線と東海道本線に挟まれた、鉄道の走行音が日常に溶け込む趣のある場所にあります。今回は、6年生26名を対象に、発明工作授業「片手でもてるかな」を実施しました。 授業ではまず、身の回りの発明品に目を向けてもらう導入を行った後、「ジュースとポップコーンを片手で持ちたい」という課題に対して、自分なりの工夫を凝らしたアイデアを考えてもらいました。児童たちは、紙皿や紙コップ、ストローなどの材料を手に取りながら、友だちと相談したり、試作品を何度も作り直したりと、積極的にチャレンジしていました。 ストローを支柱にして紙皿を2段重ねにした大がかりな発明品のほか、紙皿を折り曲げてタコスや餃子のような形状に加工したもの、紙コップを通常とは逆向きに使ったもの、紙皿を使わず紙コップのみで工夫したものなど、ユニークな発明品が多数生まれ、児童たちの創造力と柔軟な発想に驚かされました。中には、他の児童のアイデアと比べて自分の作品を恥ずかしく感じる児童もいましたが、その児童も紙皿の端を折り曲げてポップコーンがこぼれないようにしたり、開ける穴の形を工夫したりと、自分ではおそらく無意識のうちに立派な発明を生み出していました。不便を解決するのが発明であり、これも立派な発明だよと伝えると、驚きながらも嬉しそうにしていた姿が印象的でした。 授業後には、今回の課題とは異なる身近な不便を見つけ、それをどう解決できるか考えて講師に積極的に話しかけてくれる児童もおり、弁理士として非常に嬉しく感じました。今後も、自由な発想で、未来の便利や楽しさを生み出す力を育んでいってほしいと願うばかりです。 |
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発想力豊かな児童達と工作を行う講師